近代北海道の歴史が凝縮された観光名所！「北海道開拓の村」をご紹介します

北海道開拓の村は、北海道開拓の歴史が学べる観光スポットです。札幌市内にありアクセスもよく、行きやすいのが魅力。村内には明治時代を中心とする開拓期に使用された、開拓使札幌本庁舎や開拓小屋、札幌停車場などの建物が、テーマ別に展示されています。また、国内唯一の馬車鉄道や、屯田兵定食がいただける開拓の村食堂もあり、見どころ満載。今回は北海道開拓の村の見どころや、イベント情報などをご紹介します。

1. 市街地群

開拓の村中心部にあるのが、「市街地群」です。官庁街、住宅街、商店街、職人街から構成されており、真ん中には馬車鉄道が通っています。その中でも代表的な建物をご紹介します！

◆旧開拓使札幌本庁舎

白と緑を基調としたオシャレな建物は、1873年に建てられた庁舎を再現したもの。開拓使顧問ケプロンの構想で建てられたアーリー・アメリカン様式（アメリカ開拓時代のインテリアデザイン）の建物。

現在は内部を総合案内所・情報サービスコーナー、研修室などとして使用しており、休憩に利用できます。

◆旧札幌停車場

赤い屋根の素敵な駅舎は、1908年に建てられた札幌停車場を再現したものです。1952年まで使われていました。庁舎と同じくアメリカの建築様式を用いており、下見板と棒で模様づけがされているのが特徴的なスティックスタイルとなっています。

2. 漁村群

北海道はかつてニシン漁で栄えました。その頃に造られ、日本海沿岸に設置されていた漁ろう施設や漁家が展示されています。

◆旧青山家漁家住宅

青山家は1859年に山形から移住し、小樽沿岸でニシン漁をした漁家です。鰊建網（にしんたてあみ）と呼ばれる、沿岸部に網を設置して魚を捕る漁法を使って漁をしました。

住宅には建網に必要な番屋や網倉（あみぐら）、海産干場などの設備が揃っており、当時の漁のようすが垣間見られます。ここまで設備や施設が保存されているところは珍しく、一見の価値あり！

◆旧土谷家はねだし

はねだしとは、ニシン漁をする家の付属施設で、海側にはねだす形で建てられた倉のことです。床には開口部が設けられており、そこに海から直接船をつけ、荷物の積み下ろしができるようになっています。

3. 農村群

農村群には、農家や酪農畜舎、養蚕板倉などの農業・畜産業関係の建物に加え、屯田兵屋、開拓小屋など北海道独特の施設が集まっています。

◆旧ソーケシュマベツ駅逓所

例えば、旧ソーケシュマベツ駅逓所（えきていじょ）は喜茂別（きもべつ）村と大滝村の中間で人馬継立（じんばつぎたて・宿泊宿ごとに人馬を替えること）、宿泊、荷物や郵便の運搬などを行っていました。

北海道開拓初期に全道に200ほど設置され、鉄道のない時代に北海道で大活躍した駅。馬や人足（にんそく・荷物の運搬を請け負う労働者）が待機しており、広大な地を移動するには欠かせない施設でした。鉄道の開通に伴って不要となり、多くは取り壊されました。現存しているものとしては「旧奥行臼駅逓所」などがあります。

4. 山村群

山村群ゾーンには、炭焼小屋などの木材収集のための施設が並んでいます。生活するうえで欠かせない資源の収集をどのようにしてきたのかがよくわかります。

◆炭焼小屋

当時、北海道は国内有数の木炭生産地でした。角窯（かくがま）という種類の窯が用いられ、大量の木炭が生産されました。資源豊かな北海道ならではの施設ですね。

展示されているのは、大正末期の副業製炭業者の角窯を再現したものです。

◆森林鉄道機関庫

北海道庁が大正の初め頃に収集した木材運搬のために敷設したのが、森林鉄道です。各地で建設が進められ、最終的には道内で129路線・全長1355キロの規模となりました。展示されているのはその森林鉄道の機関庫となります。

5. 馬車鉄道

馬車がレールの上を走る馬車鉄道が見られるのは全国でもここだけ！4月から11月の夏季限定で、開拓村の中に敷かれたレールの上を、馬車鉄道が走ります。

乗車料金はひとり250円ととってもリーズナブル。なお、12～3月は馬そりに乗れます。

◎イベントも盛りだくさん！

北海道開拓の村では年間を通してカップルでも、家族でも楽しめるイベントを開催しています。例えば、お子さんとは、「でんでん太鼓」や「飛んだり跳ねたり」などの伝統遊具づくりはいかがでしょう。家族で一緒にからくり仕掛けのオモチャを作れば、良い旅の思い出になりますね。また、冬にはサンタクロースの乗った馬そりが走るイベントが、春には鯉のぼり上げのイベントが、夏には七夕飾りづくりのイベントがあり、季節行事もバッチリ楽しめます。北海道旅行での穴場おすすめスポットです。

近代北海道の歴史が凝縮された観光名所！「北海道開拓の村」をご紹介します