名称:掛川城
住所:掛川市掛川1138-24
公式・関連サイトURL:http://kakegawajo.com/
近年、日本各地でお城の建物を木造で本格復元しようという動きが活発になっています。それまでのお城といえば、鉄筋コンクリートで立派な天守閣を建てるのが主流で、なかには当時の姿と大きく異なっていることも少なくありませんでした。平成の築城ブームと呼ばれる木造復元のさきがけとなったお城の1つが、今回ご紹介する静岡県の掛川城です。東海道新幹線の車窓からも見える掛川城は、小ぶりではあるものの歴史的な価値も高く魅力的な観光スポット。さっそく、その見どころをご紹介しましょう。
目次
掛川城で見るべき観光スポットと周辺にある美術館2選をご紹介!
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1. 掛川城の歴史
掛川城は、戦国時代初期に今川氏によって築かれました。東海地方の交通の要所にあることから、今川氏の重臣朝比奈氏が城主を務めていました。今川義元が桶狭間の戦いで討ち死にすると、跡を継いだ氏真は武田信玄と徳川家康に挟み撃ちにされ、この掛川城へ逃げ込みます。城主の朝比奈泰朝は主君と城をよく守りましたが、ついに降伏して掛川城は徳川氏の手に帰しました。
秀吉の天下となり家康が関東へ移されると、掛川には『功名が辻』で有名な山内一豊が入りました。このころ、天守を含め現在の掛川城の基礎が築かれたといわれています。関ヶ原の戦いで一豊は土佐国を与えられ、その後は駿府や江戸に繋がる要衝として、さまざまな譜代大名が入れ替わりつつ明治維新に至りました。
2. 木造復興天守
掛川城の天守は安政元年(1854)の大地震で倒壊し、再建されることなく明治2年(1868)に廃城となりました。現在の天守は、市民や地元企業などからの募金をもとに、平成6年(1994) に再建されました。木造での復元は、戦後では初めてのものなんですよ!
3層4階と決して大きくはありませんが、唐破風の出窓や花頭窓などの装飾が施された優美な掛川城の天守。その姿は、京の聚楽第や大坂城をお手本にしたともいわれています。最上階からは掛川市街を一望することができますよ。
3. 二の丸御殿
二の丸御殿は天守からその全景を見渡すことができます。藩の公式行事や式典に使用された施設で、安政東海地震の後の文久元年(1861)に建てられました。お城の御殿が残っている例はとても珍しく、全国に4ヵ所しか残っていないんですよ!
同じく二の丸にある優雅な茶室では、日本庭園を眺めながら地元特産の掛川茶をいただくことができます。身分によって入る玄関が異なっていたり、藩主の居室と政務の建物が分かれていたりと、江戸時代の暮らしや政治のようすがうかがえる貴重な歴史的建造物です。
名称:二の丸御殿
住所:掛川市掛川1142
公式・関連サイトURL:http://kakegawajo.com/goden/
4. 太鼓櫓
「太鼓櫓(たいこやぐら)」は、時刻を知らせるための太鼓が置かれていた櫓です。掛川城に現存する数少ない建物の1つで、もともとは三の丸にありましたが、本丸の天守向かいに移築されています。
こちらも2階建てと小さな櫓ですが、天守と合わせて写真に収めることができるので絵になります。櫓にあった大太鼓も市の指定文化財となっていて、二の丸御殿に展示されています。
5. 復元大手門
平成7年(1995)に復元された大手門も、掛川城の重要な観光スポットです。2階建て楼門造の櫓門で、高さや間口、奥行きなど当時のまま忠実に再現されています。すぐ脇には、かつての門を支えた「礎石根固め石」が展示されているのでこちらもお忘れなく。
復元大手門は、実際の大手からは少し離れた場所にあり、JR掛川駅からはやや回り道になるので注意が必要です。自家用車などで観光する場合は、大手門駐車場から歩いてすぐなので、迷うことはないでしょう。
名称:復元大手門
住所:掛川市城下6-3
公式・関連サイトURL:https://bit.ly/30Y2RgW
6. 掛川ステンドグラス美術館
掛川城の北側にある掛川ステンドグラス美術館は、19世紀イギリスのヴィクトリア時代を中心に、世界各国のさまざまなステンドグラスを集めた美術館です。展示作品のなかでは、聖書の物語や聖人をモチーフにしたものが人気です。
館内で展示されているステンドグラスは、本場イギリスの専門家からも一級品と認められた逸品ばかり!ガラスにもかかわらずまるで油絵のように繊細な色彩で、小さい展示スペースが幻想的な光で満たされます。ステンドグラスは天候(日光の量)によって見栄えが変わるので、晴れている時や雲がかかる時など、タイミングで見比べると面白いですよ。
作品展示のほか、ステンドグラス制作体験やコンサートなども定期的に開催されるので、興味がある方はHPで確認しましょう。
名称:掛川ステンドグラス美術館
住所:掛川市掛川1140-1
公式・関連サイトURL:http://www.kakegawa-stainedglass.com/
7. 二の丸美術館
二の丸美術館は、掛川ステンドグラス美術館と二の丸御殿の間にあります。江戸~明治時代にかけての細密工芸品を集めた「木下コレクション」や、近代日本画を中心とする「鈴木コレクション」の2つを基調とした美術館です。
木下コレクションのなかでも必見なのは、煙管やタバコ入れといった江戸時代から明治にかけてのタバコ道具。蒔絵や彫金など精密な装飾が施された装身具はどれも美しく、当時の粋の精神が如実に感じられます。また鈴木コレクションでは、横山大観や川合玉堂、前田青邨といった日本の名だたる巨匠の作品を目にすることができます。
名称:掛川市二の丸美術館
住所:掛川市掛川1142-1
公式・関連サイトURL:http://www.kakegawa-artpark.com/ninomaru/
◎まとめ
東海の名城と謳われた掛川城の観光情報をお届けしました。日本に現存する天守は12基しかなく、木造での復元も資料や予算の関係から容易とはいえません。そのようななかで、日本初の木造での本格復元となった掛川城の意義はたいへん大きいものといえます。東海道新幹線からチラッと眺めたことはあるという人も、この機会にぜひ、掛川城へ足を運んでみてはいかがでしょう。
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