桃太郎ゆかりの吉備津神社で、見ておくべき観光のポイントを解説します!

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桃太郎ゆかりの吉備津神社で、見ておくべき観光のポイントを解説します!

岡山県南西部の吉備地方は、桃太郎伝説ゆかりの地として有名。岡山駅からJR吉備線で4駅のところにある「吉備津神社(きびつじんじゃ)」は、その桃太郎のモデルとなった「吉備津彦命(きびつひこのみこと)」を主祭神としています。国宝の本殿や日本屈指の長さを誇る回廊など、吉備津神社には観光の見どころがたくさん!古くから広く信仰を集めていて、とくに鳴釜神事は一風変わった行事として知られています。今回は、そんな吉備津神社の見ておくべき観光のポイントやお役立ち情報についてご紹介します。

目次

桃太郎ゆかりの吉備津神社で、見ておくべき観光のポイントを解説します!

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1. 吉備津神社の歴史

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吉備津神社は、孝霊天皇の皇子とされる吉備津彦命を祀っています。大和朝廷から遠く離れた場所には、当時まだ従わない勢力も多くありました。大和朝廷に派遣された吉備津彦命は、この地に割拠していたとされる鬼ノ城の温羅(うら)を退治しました。この伝説が全国に広まり、桃太郎伝説になったといわれています。

承和14年(847)までには創建されていて、備中国の一宮として発展しました。江戸時代までは吉備津彦神社と呼ばれていましたが、明治4年(1871)に現在の吉備津神社に改称。正月には岡山県内有数の初詣スポットとしてにぎわいます。境内には室町時代造営の社殿が残り、観光スポットとしても見どころの多い神社です。

2. 吉備津造の本殿

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吉備津神社の本殿は昭和27(1952)年に国宝に指定されています。室町時代の応永32年(1425)に、後光厳天皇の命を受けた将軍足利義満により造営されました。建造から約600年という歴史もさることながら、あの出雲大社の本殿と同じくらいの規模を有しているというから驚きです。

本殿は、なんとここだけにしかないという「吉備津造(比翼入母屋造)」という様式で造られています。横から見ると、三角の入母屋屋根がう2つ並んでいるのがわかるでしょう。内部は外陣、朱の壇、中陣、内陣、内々陣、中陣、外陣という順に仕切られていて、床が徐々に高くなっているのが特徴の1つ。また朱色の床には光沢があり、とても美しい内装となっているのも見どころです。

3. 北随身門と南随身門

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本殿の前後を守る「北随身門」と「南随身門」は、国の重要文化財に指定されています。それぞれ室町時代の後期と前期に建てられたもので、とくに南随身門は吉備津神社に現存する最古の建造物とされています。

どちらも朱塗りの柱が印象的で、北随身門は第一駐車場やバス駐車場から歩いてすぐのところにあります。他方の南随身門は次に紹介する回廊の中途にあり、貴重な建物ながら全容を見るのは少々大変です。

4. 回廊

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本殿脇から南に向かって真っすぐに伸びる「回廊」。全長は約360メートルもあり、天正7年(1579)につくられました。もともとの地形に合わせているので、回廊といっても平坦ではなく起伏があり、端から端まで歩くとなかなかの運動量です。

回廊は屋根があるので、雨の日でも濡れません。脇にはえびす宮や祖霊社、三社宮などの末社がならんでいるので、寄り道をしながらゆっくりと参拝の歩を進めるのがおすすめです。

5. 鳴釜神事

「鳴釜神事(なるかましんじ)」は、吉備津彦神社の代表的な催事。名前のとおり釜でお米を炊き、中から響いてくる音で物事の吉凶を占います。戦国時代の武将黒田官兵衛も、この鳴釜神事に神託を委ねたことがあるそうですよ。

神事が行われるお釜殿には、吉備津彦命によって退治された鬼(温羅)の首が埋まっているという伝説があります。温羅は葬られてなお唸り声を発し続けていましたが、あるとき吉備津彦命の夢に出て、未亡人となった自分の妻に神饌を炊かせるようにすれば、逆に命の力になろうと言ったのが始まりだそうです。

鳴釜神事は金曜日を除き、9時~14時まで毎日執り行われています。ただし、金曜日以外にもほかの神事などで行われない日もあります。

6. 吉備の中山

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神社裏手の「吉備の中山」には、吉備津彦命の墓とされる中山茶臼山古墳や前方後円墳などがあります。吉備の中山は吉備国の地名の由来とされ、『古今和歌集』や『枕草子』にも登場するんですよ。

歴史的に重要な吉備の中山には、ほかに「ダイボーの足跡」というスポットもあります。長さ20m・深さ50cmある不思議なくぼみで、これは大きなお坊さんの足跡ともいわれています。多くの樹木に囲まれて野鳥のさえずりも爽やかな吉備の中山。時間と体力に余裕があれば、ぜひ参拝と合わせて散策してみてください。

◎まとめ

吉備津神社はあじさいも有名!毎年6~7月上旬ごろが見ごろです。とくに回廊を歩きながら眺める紫陽花は見事ですよ。今回は、桃太郎ゆかりの観光名所吉備津神社をご紹介しました。吉備の中山の向こう側には、今度は備前国一宮の吉備津彦神社があります。岡山県内でもとくに古い歴史をもつ吉備地方。岡山市からも近いので、ぜひ一度観光に訪れてみてください。

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