京都「東寺」を観光!桜・紅葉ライトアップと五重塔特別拝観を見逃さないで

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京都「東寺」を観光!桜・紅葉ライトアップと五重塔特別拝観を見逃さないで

新幹線からも見える五重塔が美しい東寺は、平安京の面影を色濃く残す京都の観光名所です。金堂や五重塔をはじめとした建築物、講堂内に21体もある立体曼荼羅の仏像など国宝と重要文化財だらけ。桜や紅葉と五重塔がコラボしたライトアップ、五重塔の初層内部を拝観できる特別公開も見逃せません。世界遺産にも登録されている東寺の歴史、見所、アクセスなどをわかりやすくご紹介します。

目次

京都「東寺」を観光!桜・紅葉ライトアップと五重塔特別拝観を見逃さないで

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1.平安京、東寺(教王護国寺)とは?

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平安京には、整然と碁盤の目のように道がつくられています。平安京の中央を南北に走る「朱雀大路(すざくおおじ)」は、道幅80m以上もあったといわれる、まさに大路。朱雀大路の南端にある「羅城門」から、大内裏の正門「朱雀門」まで続いています、

794年に桓武天皇が平安遷都される際、この羅城門の東西に、都を鎮護するため「東寺」「西寺」を置かれました。これが東寺の起源です。

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唐から戻られた空海は、823年に嵯峨天皇から東寺を賜り、真言密教の根本道場として講堂や五重塔などを造営しました。

東寺は国家鎮護の寺院であるとともに、「教王護国寺」とも呼ばれる真言宗の総本山。空海は、身分の上下に関係なく誰もが学べる学校「綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)」も開講しました。

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東寺の伽藍は、九条通りに面した南大門から金堂、講堂、食堂(じきどう)と北方向へ直線に配置することで「仏・法・僧」を表現。この広大な境内が曼荼羅であり、極楽浄土を意味しています。

このような歴史をもつ東寺は、国内はもとより世界中から観光客が訪れる世界文化遺産であり、国の史跡。

南大門の開門時には、柵で仕切られた所まで入ることができます。門をくぐって左手に見えるのは、儀式を執り行う灌頂院(かんじょういん)。灌頂院は通常非公開で、1月14日と4月21日のみ公開されています。

右手には五重塔、正面には金堂を見ることができますが、南大門からはここまで。東寺の拝観入口は北側にあるのでご注意ください。

2.国宝「五重塔」

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京都のランドマークとしてそびえる五重塔は、高さ約55mと日本一の高さを誇る木造建築物です。空海が講堂に続いて建築に着手した五重塔は、費用や人力面で朝廷の協力を得て創建しました。

これまで4度焼失しながらも、空海の意を継ぐ僧が何度も再建という事業を成就。現在の五重塔は、徳川家光が寄進して1644年に再建した5代目です。

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五重塔の1階部分である初層内部には両界曼荼羅が描かれ、密教の空間が広がっています。

各層を貫通する心柱を大日如来に見立て、心柱を囲む須弥壇(しゃみだん)上に、金剛界四尊を安置。
【南】宝生如来
【西】阿閦(あしゅく)如来
【東】阿弥陀如来
【北】不空成就如来

須弥壇の四方柱には金剛界曼荼羅、扉左右の柱に八大竜王、壁には真言八祖像や蓮池が描かれ、天井は折上小組格(おりあげこぐみごう)天井になっています。

通常、五重塔の扉は閉まっていて外観を眺めるだけですが、特別公開や特別参拝などの会期中のみ、五重塔四方の扉から初層内部を拝観できます。

3.国宝「金堂」

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空海が最初に建立着手したのが、東寺の本堂にあたる「金堂」でした。金堂は、天竺様に和風技術も取り入れた桃山時代を代表する荘厳な建物に仕上がっています。

1486年(文明18年)に焼失の憂き目に合ってしまいましたが、1603年(慶長8年)に豊臣秀頼が寄進して再建。東大寺大仏殿や平等院鳳凰堂を彷彿とさせる大屋根が見ごとです。

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金堂の本尊は、光背に七体の化仏を配する薬師如来。薬壺がない古い様式を取り入れています。薬師如来を正面に見て、右側に日光菩薩、左側に月光(がっこう)菩薩が脇侍。薬師如来の台座にぐるりと並んだ十二神将は如来を守護し、願望を成就する役割を担っています。

堂々とした薬師三尊と十二神将は、共に重要文化財に指定されています。

4.国宝・重要文化財「講堂と立体曼荼羅」

重要文化財の「講堂」は、真言密教の中核として建立された堂宇。東西約255m、南北約515mの境内中心に位置しています。

空海により825年に着工、10年ほどの年月を経て完成しました。大風や地震による修理や土一揆により焼失しましたが、1491年に再建され現在に至ります。

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講堂内には、真言密教の教えを表現した立体曼荼羅の仏像がが21体!

講堂の中心には、大日如来が鎮座。その周りに阿閦(あしゅく)如来、宝生如来、阿弥陀如来、不空成就如来が安置され、「五智如来(五仏)」と呼ばれています。

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五智如来の右に国宝「五大菩薩坐像」、左には国宝「五大明王像」を配置。さらにこれら15尊の両端には、等身大の像が6体安置されています。

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五大菩薩坐像の右に、国宝「梵天」。

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五大明王像の左には、国宝「帝釈天」。

梵天と帝釈天を挟んだ講堂の4隅には、諸尊の守護神である国宝「四天王立像」が並んでいます。

講堂は、まさに国宝と重要文化財のオンパレード!曼荼羅を立体化した迫力ある光景がここにあります。立体曼荼羅の周囲を歩いて、仏像の後ろ側も観察してみましょう。

5.食堂

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食堂と書いて「じきどう」と読みます。食堂は、金堂や講堂の後に建設されました。本尊の千手観音菩薩は宝物館に安置されており、現在は十一面観音像を本尊としています。

現在の食堂は、1930年(昭和5年)焼失後に再建されたものです。その火事の際、日本最大級の木造四天王像であった国宝「四天王立像」も黒焦げ状態になってしまいました。しかし表面は焼け焦げたものの、形を留めていたため、合成樹脂注入により表面硬化処理が施されました。食堂の左奥に安置されていて、自由に観ることができます。

堂内には売店があるとともに、写経の場。心静かに写経した般若心経は、五重塔に奉納していただけます。また、食堂は四国八十八ヶ所巡礼などの納経所ともなっており、多くの巡礼者が訪れています。

◆御朱印について

御朱印は、食堂でいただけます。種類は以下の9種類。大は納経帳と同一の大きさ、小は弘法大師の御朱印入りとなっています。

・真言宗十八本山
・京都十三仏霊場第12番
・洛陽三十三観音第23番
・西国愛染十七霊場第8番
・都七福神
・金堂
・御影堂
・観智院
・鎮守八幡宮

◆水に浮かぶ「蓮華」ろうそく

食堂入口には、小さくて可愛い「蓮華」ろうそくが販売されています。水に浮かぶ愛らしい蓮華ろうそくに、思わず目がいってしまいました。

6.国宝「西院御影堂(大師堂)」

境内の北西部にある築地塀で囲まれた区画は「西院(さいいん)」と呼ばれています。西院には「御影堂(みえいどう)」「大日堂」「宝物館」などがあるのでご紹介します。

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「御影堂」は弘法大師・空海が住んでいた仏堂で、「大師堂」とも呼ばれる国宝です。垂木の軒、檜皮葺の屋根で落ち着いた雰囲気が漂う御影堂は、後堂、前堂、中門の3つの建物で構成。後堂には空海の念持仏である国宝「不動明王像」、前堂には国宝「弘法大師坐像」が祀られており、朝6時~閉門まで自由に参拝することができます。

※2020年春ごろまで修理中。弘法大師坐像は大日堂にお遷りされていて、大日堂にて参拝できます。

7.大日堂

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江戸時代に御影堂の礼拝所であった「大日堂」は、御影堂と向かい合った北側にあります。後に足利尊氏などの位牌を納める尊牌堂となり、大日如来を本尊にすることで大日堂となりました。

8.宝物館

北大門の北にある「宝物館」には、羅城門の楼上にあった国宝「兜跋毘沙門天像(とばつびしゃもんてんぞう)」をはじめ、地蔵菩薩、愛染明王、如来三尊などを安置。さらに、梵鐘などいくつもの寺宝が展示されており、春・秋の特別拝観時に公開されています。

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兜跋毘沙門天は鎖を編んだ鎧を身にまとった戦地に赴く人のように見えます。愛染明王は煩悩即菩提を表していて、如来三尊は微笑みを浮かべるお顔が印象的。地蔵菩薩は、かつて西寺に安置されていました。

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食堂の旧本尊である重要文化財「千手観音立像」は、光背のように覆った千本の手が見ごと!高さ約6mと巨大な観音様です。

千手観音立像の背後にあるのは、2つの両界曼荼羅図。真言密教の教えを視覚化した、縦約185cm×横154cmの非常に大きな曼荼羅図です。

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『胎蔵界曼荼羅』は、大日如来を取り囲む構造。

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9つの区画で構成されている『金剛界曼荼羅』は、『九会(くえ)曼荼羅』とも呼ばれています。

9.天降石

西院の一角、大師堂の南側に宝塔などが陳列された場所があります。その中に、石柵に囲われた大きな石「天降石」があるので見てみましょう。

天から降ってきたと伝わる天降石は、病の人が撫でると治る、と言われています。また逆に、病人が撫でた石を撫でることで病がうつってしまうことから、触れることを禁止された歴史もあるという、不思議な石です。

10.南大門

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重要文化財「南大門」は、東寺の正門。幅約18m、高さ約13mと東寺最大の門であり、九条通に面しています。1601年に三十三間堂(大仏殿方広寺)の西門として建設され、1895年に移築されました。

南大門は拝観出入口ではないため、門をくぐって境内へ少し入ることはできますが、行けるのは仕切りの場所まで。また、五重塔も少し見ることはできますが、樹々が邪魔になり全体像を見ることはできません。

11.瓢箪池

五重塔の北側に「瓢箪池(ひょうたんいけ)」があります。瓢箪池を中心とした池泉回遊式庭園は、ベンチもあって散策にピッタリ。手入れが行き届いた樹々の緑や紅葉をフレームに見る五重塔は絵になりますよ。

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春には大きな枝垂れ桜が満開になり、秋には紅葉で真っ赤に染まります!

12.別格本山:国宝「観智院」

北大門を出た北東には、東寺の塔頭で別格本山の「観智院(かんちいん)」があります。1605年に建立された観智院は、真言宗の勧学院の役目を担っていました。本尊は、重要文化財「五大虚空蔵五躯」。

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入母屋(いりもや)書院造りの「客殿」は国宝。床の間には、宮本武蔵が墨で描いたと伝わる障壁画『鷲の図』、襖絵『竹林の図』があり、じっくり鑑賞することができます。

2017年に作庭された枯山水の「長者の庭」、

緑豊かな「四方正面の庭」など、美しい庭園も見ごたえがありますよ。

観智院は、建物内部は撮影禁止ですが、庭園は写真撮影OKです!

13.アクセス・駐車場

東寺は、京都駅の南西に位置しています。

◆駐車場

広い駐車場があるので、車でアクセスできます。

◆市バス

拝観入口に近くて便利なのは、バス停「東寺東門前」。京都駅から市バス78系統、19系統、16系統などで行けるほか、1日乗車券などを利用する場合は大宮通を南下するバスに乗ると良いでしょう。

◆京都駅から徒歩

京都駅から徒歩でアクセスする場合は、イオンモールKYOTOを過ぎてさらに西方面へ、京都駅八条口から約15分。

京都水族館からは、約500m真南です。JRと近鉄の線路をまたぎ、新幹線の高架をくぐって、徒歩10分ほどで到着します。

14.拝観出入口の場所・拝観料

バス停「東寺東門前」から、重要文化財である「慶賀門」をくぐって東寺の境内へ入るのが一般的です。広い駐車場と、新しく綺麗なトイレ完備。御影堂と食堂は、無料で拝観できます。

金堂・講堂・五重塔・瓢箪池のある有料エリアへの拝観出入口は、食堂の南東部。受付窓口で拝観料を納め、ゆっくり拝観しましょう。

【通常期】
金堂など有料エリア:500円
観智院:500円
金堂など有料エリアと観智院の共通券:800円

※特別公開時は拝観料が変わります。

15.京都市内の西にあるのに、なぜ"東”寺?

東寺は、京都市街地の南西部に位置しています。なのに、なぜ"東寺"なのでしょうか?

平安京の中央を南北に通っていた「朱雀大路」は、現在の「千本通り」。平安京の頃と比較すると、現在の京都市街地は東へずれているのです。

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芥川龍之介の小説『羅生門』で有名な「羅生門」は、東寺の西にありました。画像は、京都駅にある羅城門の模型です。羅城門は倒壊後、再建されることはなく、跡地には羅生門跡の碑が立っています。

羅生門をはさんで東寺と対をなした「西寺」は、戦国時代まで存在した記録があるものの衰退。跡地には碑が立っており、現在も遺構の発掘調査が続けられています。

◎春期・秋期特別公開、夜桜・紅葉ライトアップがチャンス!

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春にはシダレザクラ「不二桜」が素晴らしく、ライトアップされた姿が幻想的でおすすめ。

秋には紅葉ライトアップが開催され、多くの人々が幻想的な東寺の姿に心ときめかせます。2019年は12月8日まで、五重塔初層内部を特別公開中!紅葉ライトアップと、金堂・講堂夜間特別拝観も開催しています。

「京の冬の旅」と題した五重塔の特別拝観が冬に開催されることもあるので、公式サイトで最新の情報を確認しましょう。

※庭園や建物外観は撮影可能です。五重塔、金堂、講堂などの内部、宝物館など、撮影禁止の場所が多いので注意しましょう。
※記載はすべて、2019年12月の情報です。最新の情報は公式サイトでご確認ください。

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