韮山・伊豆長岡の豊富な観光スポットを紹介|源頼朝から近代産業遺産まで!

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韮山・伊豆長岡の豊富な観光スポットを紹介|源頼朝から近代産業遺産まで!

韮山・伊豆長岡は伊豆半島の北部、静岡県の沼津市の近くにある温泉・観光スポットです。韮山といえば、世界遺産に認定された反射炉が有名ですが、ほかにもここが源頼朝のゆかりの地であることをご存知ですか。頼朝が伊豆で暮らしていた20年間に思いを馳せつつ、近代日本の産業革命についても学ぶことができる、歴史的特色が豊かな地域といえます。歴史と温泉、そして富士山の絶景も楽しむことができる韮山・伊豆長岡の魅力を、こちらでたっぷりとご紹介します。

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韮山・伊豆長岡の豊富な観光スポットを紹介|源頼朝から近代産業遺産まで!

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1. 世界遺産「韮山反射炉」

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韮山反射炉は江戸時代末期、大砲などの大型兵器の原料となる鉄を製錬するために造られた溶解炉です。兵器に使えるほどの優良な鉄を作るためには、千数百度の熱を発生させる必要がありました。そこで、炉内を熱や炎を反射させる構造にすることによって、高温の環境を作り出すことに成功したのです。

実際に使用されていた反射炉が現存しているのは世界でも珍しく、その歴史的価値の高さから、平成27年(2015)に世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として登録されました。白い伊豆石を積み上げて造られた反射炉は美しく、青空によく映えます。とくに桜の時期は、自然美と機能美が見事に一体化してひときわ綺麗ですよ。

2. 反射炉を建設した韮山代官の役宅「江川邸」

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上述の韮山反射炉を建設したのが、当時の韮山代官であった江川太郎左衛門英龍(坦庵)です。韮山代官は関東南西部周辺の幕府直轄領を治める役職で、大きな権限を有していました。

英龍は蘭学や西洋式の兵器生産などに精通した人物で、ペリー来航以来海防の必要性が高まるなか、幕府に反射炉建設の必要性を訴えました。江川家の邸宅兼韮山代官所である江川邸が反射炉の近くに残っていて、国の重要文化財にも指定された観光スポットとなっています。当時の資料が数多く保管されているほか、お屋敷もとても立派で見ごたえがあります。

3. 源頼朝が流された「蛭ヶ小島跡」

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永暦元年(1160)、当時14歳だった源頼朝は、平治の乱に敗れて伊豆の「蛭ヶ小島(ひるがこじま)」に流されました。頼朝はその後、治承4年(1180)に旗揚げするまでの約20年間を、ここ伊豆の地で暮らしていました。

蛭ヶ小島がどこにあったのか、正確な位置は分かっていませんが、江川邸から韮山城跡の丘を越えた西側が比定地とされています。そのさらに西には、頼朝の妻政子の実家である北条氏の館がありました。頼朝に惚れた政子は、人目を忍んで真っ暗な夜道を歩いて蛭ヶ小島へ通ったといわれています。

蛭ヶ小島の比定地は公園になっていて、頼朝と政子の「蛭ヶ島の夫婦(ふたり)」像があります。歴史民俗資料館も建っていて、800年以上昔のロマンスに思いを馳せることができます。

4. 2つの伊豆長岡温泉「古奈地区」

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伊豆長岡温泉は、源氏山を境に東の古奈(こな)地区と、西の長岡地区の2つのエリアに分かれています。歴史が古いのが古奈温泉で、弘法大師が伊豆を訪れた際に開湯したと伝えられています。史料上も、源頼朝の時代には湯治場が営まれていたことが記されています。

古奈の温泉は、伊豆山の走り湯や修善寺温泉と並んで、「伊豆三古湯」として知られています。今日では、伊豆らしい明るい温泉宿が建ち並ぶ観光地。韮山の反射炉もすぐ近いので、伊豆観光に便利な温泉ですよ。

5. 2つの伊豆長岡温泉「長岡地区」

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源氏山の西側の長岡地区は、明治時代に入ってからいくつかの温泉が合併して、長岡温泉として開湯しました。こちらの地区にある「湯らっくす公園」は健康と温泉をテーマとした公園で、気軽に浸かれる足湯や飲泉所、芝生公園などで楽しめます。

また標高452メートルの葛城山へロープウェイで上れる「伊豆の国パノラマパーク」も、ここ長岡地区の観光スポットです。また伊豆長岡には、京都とここの2か所だけという芸者の「芸子学校」もあります。芸妓さんを呼んで、伊豆長岡で贅沢な夜を過ごすというのもいいですね。

6. 富士山を正面に望む「葛城山」

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伊豆長岡を訪れたら、ぜひ前述の葛城山に登ってみましょう。ロープウェイで約7分間の空中散歩を楽しんだあと、たどり着いた山頂の展望台からは、富士山と駿河湾が織りなす雄大な光景を堪能することができます。

展望デッキのほか、散策ができるボードウォークや足湯、子供も楽しめるアスレチックやカフェなども充実。霊峰富士を仰ぎながら一日中楽しめる、観光スポットです。

7. 頼朝の妻北条政子の「産湯の井戸」

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伊豆長岡対岸の守山の麓には、鎌倉幕府の執権となった北条氏の館があったとされています。屋敷跡に比定されている円成寺(えんじょうじ)跡の東側にある井戸は、源頼朝の妻・北条政子の出生地といわれ、いつしか「北条政子産湯の井戸」と呼ばれるようになりました。

かつては妊娠した女性が安産祈願のために、この井戸の水を汲んで祈願をしていたそうです。北条政子は後に尼将軍とまで呼ばれるようになったほどパワフルな女性として知られているので、産湯の井戸でもきっとパワーが得られることでしょう。

◎まとめ

遥か昔の平安時代から、戦国時代を経て近代日本の文明開化、そして現代日本に至るまで、伊豆には長い歴史が刻まれています。歴史上の人物の足跡をたどり、温泉で体を癒やし、山の上から霊峰富士を眺める。そんな贅沢なひとときを過ごすことができる、魅力たっぷりの韮山・伊豆長岡へ、ぜひ一度足を運んでみてください。

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