竹鶴政孝が造った「ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所」の観光みどころ案内!

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竹鶴政孝が造った「ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所」の観光みどころ案内!

NHKの連続テレビ小説で一躍有名になった、「日本のウイスキーの父」こと竹鶴政孝。仙台市街を流れる広瀬川の上流には、彼が北海道の余市蒸溜所に続いて建設した原酒工場「宮城蒸溜所」があります。

広瀬川と新川川(にっかわがわ)の合流点、山々に囲まれた幽谷の蒸溜所は仙台の観光スポットとしても人気!初夏は新緑、秋は紅葉、冬は一面の雪景色と、自然の美しさも一緒に味わうことができます。竹鶴政孝は候補地として訪れた際、おもむろに新川川の水でウイスキーの水割りを作り、その味を確かめて建設を即決したといわれています。

普段ウイスキーを飲まない人でも十分に楽しめる観光名所のニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所。その魅力と見どころをわかりやすくお伝えします。

目次

竹鶴政孝が造った「ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所」の観光みどころ案内!

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1. 蒸溜所までのアクセス方法

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宮城峡蒸留所の最寄り駅はJR仙山線の作並駅で、そこから広瀬川の谷筋を歩いて25分ほどで行けます。土日祝日には作並駅から無料のシャトルバスも運行されています。

また、仙台駅から作並温泉行きの市営バスに乗り、「ニッカ橋」で下車する方法もあります(所要時間60分)。ニッカ橋は名前のとおりニッカウヰスキーにちなんで付けられたものなので、バス停から工場までは歩いて数分です。

観光客用の駐車場も整備されているので、車での訪問も可能です。ただし、運転者の試飲はできません。ちなみに、蒸溜所周辺の住所はその名も「仙台市青葉区ニッカ」となっています。

2. 蒸溜所の特徴

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宮城峡蒸溜所の一番の特徴は、カフェ式連続式蒸溜器を導入していることです。雑味成分が残りやすいことから、建設当時すでに時代遅れとされていた機材ですが、竹鶴氏は逆にその成分を原料本来の香りや甘みに変えて長所としました。ポットスチルも余市蒸溜所と異なり、胴体部分に膨らみのあるバルジ型となっています。

また余市が直火焚きなのに対し、宮城峡蒸溜所はスチーム方式。熱した水蒸気でじっくり蒸溜することにより、まろやかで味わい深い原酒を製造しています。モルトウイスキーのほかにトウモロコシやライ麦などを原料とするグレーンウイスキーも生産していて、ブレンデッドウイスキーに幅広い個性を与えるのになくてはならない存在となっています。

3. 原酒の特徴

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宮城峡のウイスキーは、やさしくて華やかな味と香りが特徴といわれています。そのため、重厚で力強い余市のモルト原酒が「男性的」と呼ばれるのに対し、宮城峡は「女性的」としばしば表現されます。当の竹鶴氏は、本場イングランドのハイランドタイプのウイスキーを追求した余市に対し、宮城峡蒸溜所ではローランドタイプの原酒づくりを志向していたとされています。

カフェ式連続式蒸留によって生み出されるほのかな甘みには奥行きがあり、決してただ軽いだけのウイスキーではありません。そのため初心者でも飲みやすい一方、こだわりの強いウイスキーファンにも広く受け入れられています。シングルモルトからブレンデッドまで、華やかで個性豊かな宮城峡のウイスキーは多くのスコッチ好きを魅了します。

4. 工場見学

宮城峡蒸溜所では、工場の見学ツアーも無料で行っています。当日にビジターセンターで受付することもできますが、公式HPからインターネット予約すると確実です。

所要時間は約70分で、蒸溜棟やキルン塔、赤煉瓦の貯蔵庫などの各施設を、ガイドのていねいな説明付きでまわれます。最後に3種類のウィスキーの無料試飲もあるので、参加しない手はありませんね!ドライバーやお酒の飲めない人には、ソフトドリンクも用意されていますよ。

また、敷地内の散策には「ウイスキー蒸溜所見学案内」のスマホアプリが便利。ローランドと気候や景色も似ているという宮城峡蒸溜所は、建物の外にも見どころが点在しています。

5. ビジターセンター

工場見学ツアーを待つ間、ビジターセンターで予備知識をつけておくと良いでしょう。製造工程のパネル展示や、これまで販売されたニッカ製品の実物、竹鶴氏の足跡をたどるミニシアターなどを見ることができます。

すぐ脇にはニッカ池があり、写真撮影にももってこいの場所。宮城峡蒸溜所観光でまず訪れる施設なので、焦らずじっくり見学しましょう。

6. 鳳鳴四十八滝

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車で観光する際は、蒸溜所から少し広瀬川を下ったところにある観光スポット「鳳鳴四十八滝」もおすすめです。さすがに48には達しませんが、大小いくつもの滝が連なり、とても雄大な景色を作り出しています。

ひっくるめてカウントすると、落差は25mで幅は10m。深山の渓谷にゴウゴウと水の唸り声が響き渡ります。竹鶴氏が惚れこんだ新川川の水が流れているのだと思うと、なんとも感慨深い観光名所といえるでしょう。

◎ 最後に:「テイスティングセミナー付き見学」もおすすめ!

無料の工場見学のほかに、完全予約制で有料の「テイスティングセミナー付き見学」というのもあります。普段からウィスキーを楽しまれている方にはおすすめのツアーです。ティスティングには、宮城峡を含め5種類のウィスキーを用意。講師の説明を聞けば、より深くウイスキーの味わいを知ることができるでしょう。テイスティングだけでなく、実際に自分でブレンドしてみるセミナーなどもありますよ。宮城峡蒸溜所を観光される際は、どんなセミナーが開かれているのかぜひ公式HPでチェックしてみましょう。

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