香港一ディープな場所「重慶大厦(チョンキンマンション)」とは?

画像出典: Ralf Roletschek (CC BY 3.0)

香港一ディープな場所「重慶大厦(チョンキンマンション)」とは?

香港で最もディープな場所として知られる「重慶大厦(チョンキンマンション)」。ここは、香港一の繁華街・尖沙咀(チムサーチョイ)の彌敦道(ネイザン・ロード)に建つ築60年の複合ビルです。「マンション」と名付けられているように、元々は住宅として建てられたビルでしたが、現在はショッピングモールや両替店、飲食店、雑貨店などを備えたフロアのほかに、800軒近くのゲストハウスとオフィス、居住エリアなどがひしめき合っています。驚くことに、この重慶大厦の中に住む人種は、海外からの宿泊客も含めて120ヶ国にも及ぶそうですよ。中でもインド系の移民が多く、建物内にはたくさんのカレー店が軒を連ねています。今回は、そんな異国情緒あふれる香港の観光名所「重慶大厦」についてご紹介していきます。

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目次

香港一ディープな場所「重慶大厦(チョンキンマンション)」とは?

1. 2つのショッピングモール「WOOD HOUSE」と「CKe重慶站」

重慶大厦には、「WOOD HOUSE(ウッドハウス)」と「CKe重慶站」という2つのショッピングモールがあります。かつては暗く治安が悪いというイメージだった重慶大厦ですが、このショッピングモールの誕生を機に雰囲気を一新。若者や観光客が多く訪れる観光名所として生まれ変わりました。

地下にある「WOOD HOUSE」は、日本発のブランドショップが豊富なことで知られています。中でも、明治製菓のお菓子を扱う「明楽屋」や熊本の老舗コーヒー店「岡田珈琲」は、香港在住の日本人にも重宝されているのだとか。B級グルメで有名な「蘭芳園(ラン・フォン・ユン)」も要チェックです。

2階と3階に広がる「CKe重慶站」には、激安ドラッグストアとして知られる「SASA(ササ)」のほか、オーダーメイドのアパレルショップや香港土産の定番「ジェニーベーカリー」、中国茶の専門店など様々なジャンルのお店が勢揃い。普段使いのアイテムはもちろん、お土産探しにもとても便利です。

2. 軒を連ねる好レートな両替店

重慶大厦の1階の入口を入った辺りに、10軒ほどの両替商が並んでいます。実は重慶大厦は、香港で最もレートが良いと言われている場所。一方で、最もレートが悪いと言われている場所でもあります。観光客が多く足を運ぶ重慶大厦では、いわゆる「ぼったくり」が頻発しているのです。

レートはお店毎に全く異なるので、すべてのレートをチェックした上で最も良いと思われるお店で換金するのがおすすめ。お金を受け取った後は、その場でレシートと現金を数えて入念にチェックしておきましょう。万が一、計算が間違えてたりしてもその場でしか対応してもらえないので要注意です。

また、両替を終えた後はスリなどにも注意が必要です。執拗についてくる客引きや観光客と紛れて、財布やお金を盗むスリが多発しているのだとか。香港らしからぬ異国情緒漂う雰囲気に浮かれすぎず、安全に観光を楽しんでくださいね。

3. 重慶大厦には美味しいカレー店がいっぱい

居住者にインド人が多いからなのか、重慶大厦はカレー店が多いことでも有名です。あちらこちらからスパイスの香りが漂い、思わずお腹が空いてしまうかも。数あるカレー店の中でも、特におすすめなのが「Khyber Pass Mess Club(カイバル・パス・メス・クラブ)咖喱王」。E棟の7階にある人気店です。

メニューはどれもお手頃価格で、バラエティー豊かなラインナップが魅力。カレーやナン、ロティ、チャパティなどメイン料理のほかに、サラダやサモサ、タンドリーチキン、ティッカ、ケバブなどの一品料理も豊富に揃っています。日本人にも親しみやすい味付けで、観光客に人気があるのも納得です。

2階のカレー屋台がひしめくエリアには、ヴィーガン向けの南インド料理を提供する「SARAVANA(サラヴァナ)」もあります。日本でも大人気のカレーですが、実は北インドと南インドでは全く異なるのをご存知でしょうか?

乳製品を多く使った濃厚でとろみのある北インドのカレーに対し、南インドのカレーはスパイスが効いていてサラサラなのが特徴。主食も北インドは小麦がメインで、南インドでは主にお米を食します。日本でも近年増えつつある南インド料理店ですが、この機会に本場の味を試してみるのも良いかもしれませんね。

4. 重慶大厦の安宿情報

重慶大厦はA棟からE棟までの5つの建物に分かれており、その中におよそ800軒近くのゲストハウスがあると言われています。日本円で一泊1,500円~2,000円ほどの宿が多く、中にはシャワーやトイレ付の部屋もあるのだとか。価格重視のバックパッカーにはもってこいですね。

A棟の15階にある「PARK INN(パークイン)」は、コスパの良さで人気の宿。安宿なので部屋は狭いですが清掃が行き届いており、シャワーとトイレのほか、エアコンやテレビも完備されています。Wi-Fiが無料で利用できるのもうれしいところ。それでいて、6,000円弱/1泊1室(ツイン)とリーズナブルです。

重慶大厦で最も素晴らしい宿と称される「Toms Guesthouse(トムズ・ゲストハウス)」は、C棟の16階に位置します。清潔できれいな室内はもちろんのこと、共同スペースに用意されたセルフのコーヒーやフワフワのタオルなど、ちょっとしか気遣いが高ポイント。スタッフが皆フレンドリーなのも魅力です。

どの宿も価格と部屋の質は比例するので、評判が良いとはいえ過度の期待はしないほうが良いでしょう。女性で宿泊を検討している方は、くれぐれも治安やセキュリティーについて予め調べた上で予約してくださいね。

◎ 最後に:重慶大厦を訪れる際の注意点

近年は治安も改善されつつある重慶大厦ですが、やはりここは海外。少しでも「危険だな」「不安だな」と感じたらその場をすぐに離れるようにしましょう。特に両替後は現金の取扱いに注意が必要です。また、SNSに動画や写真をアップするため時や場所を問わずカメラを向ける方がいらっしゃいますが、中には不快に思い方もいらっしゃいます。宗教やマナーも異なる海外では、行動一つ一つにも注意してくださいね。

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