聖務天皇の建立による日本総国分寺である東大寺と並び立つ、光明皇后により建立された日本総国分尼寺であり、奈良の平城宮の東北にある法華寺!以来1,250年以上女人道場としての位置を保ってきました。
本堂では光明皇后を模したという国宝の十一面観音像、維摩居士坐像なども期間限定で拝観できます。寺内には数々の重要文化財の建物があります。また1,250年前の浴室も現存しており、施浴体験も行われています。
目次
奈良の法華寺にある浴室とは?日本最古のお風呂がある寺
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1.本堂に安置されている十一面観音像の見どころ、特別開帳について
重要文化財の本堂には本尊である国宝の十一面観音像があります。
十一面観音像は光明皇后の姿を彫り上げたといわれていますが、絶世の美女で、菩薩のごとく慈悲深かったと伝えられる光明皇后を偲ばせる美しさで、なまめかしさも感じさせ見る人を魅了します。
期間限定で公開されますが、春の御開帳は3月20日~4月7日までで4月1日~4月7日は本尊前に善財童子を荘厳して行われる行事ひな会式が行われます。また、本堂入口左側の平成29(2017)年3月10日国宝指定された維摩居士坐像は通年拝観できます。
本堂では種々の年中行事が行われています。
2.鐘楼の歴史と建築物の見どころ
寺内の重要文化財である鐘楼堂は桃山時代に建てられたもので、入母屋造、袴腰がついた建物で鬼瓦に慶長7年の刻銘が打たれています。このことから本堂などが豊臣秀頼・淀君の寄進によって再建された時期に建立されたものと考えられています。再建の際には前の建物の部材を利用して行ったため、古い歴史を受け継いだ建物が実現されています。
鐘楼堂の場所は拝観受付の北西側にあり、袴腰と呼ばれる特徴的な建築構造となっています。そこが見どころの一つであり、鮮やかな色合いは見る者の心を感動で包みます。あまり注目されることが少ない鐘楼堂ですが、ぜひ鑑賞することをおすすめします。
3.浴室の歴史と「蒸し風呂」体験について
1,250年前に光明皇后が作った蒸気導入方式の珍しい蒸風呂です。光明皇后は仏教を篤く信仰しそのため福祉の創始者と称されるほど貧困の人などに尽くしたことで有名です。当時病気の人等困窮者を入れて、沐浴の功徳を千人の人に施したといわれています。現在のものは明和3年に再建されています。公開は外観のみですが会員には体験入浴などの行事も開かれています。残念ながら一般の方への開放は1000年以上行われていません。
4.杜若が見どころの法華寺庭園!公開時期と拝観料
名勝庭園と称される法華寺の庭園は仙洞御所より石や庭樹や杜若等が移されたもので国史跡名勝庭園の指定がされています。
庭園は本堂西側にあり、池の周りに展開しています。
杜若(かきつばた)で有名で、その見ごろである4月1日から6月10日までのみ公開されています。杜若はこの時期池の淵に清楚な紫色の花を咲かせています。花の数は少ないのですがかえって奥ゆかしさを感じさせ訪れる人を魅了しています。
拝観料金は300円となっています。(2019年7月現在の情報です)
5.華楽園で見られる季節ごとの花と見ごろの時期
寺内には久我高照門跡の発願によりつくられた庭華楽園があります。
華楽園の池には100本の法華寺蓮があり毎年6月中旬~7月中旬まで大輪系の花が咲きます。花びらは白く周囲に紅をさしたような縁取りがあるのが特徴でまさに法華寺の象徴です。
その他にも750種もの草花があり、四季折々桃色雪柳や土佐水木、ラッパ水仙、桜椿などが咲きます。数は少ないのですが常に何かが咲いています。池の周囲は遊歩道があり、途中に東屋があり、散策しては休憩して花を楽しむことができます。
◎年中行事について
法華寺では種々の行事が年中行われています。代表的なものを紹介します。
■本尊十一面漢音菩薩の公開
公開の期間は以下のものですが、春には光明皇后さまの御命日(6月7日)に合わせての御開帳が行われます。
・3月20日~4月7日
・6月5日~6月10日
・10月25日~11月10日
■ひな会式
4月1日~4月7日に行われる鎌倉時代より続くもので御本尊前に善財童子、五十余体を飾り行われる法要です。このころには境内の桜や春の花が満開で多くの人が訪れます。
・蓮華会式 7月17日(水)17:00~
本堂前に設置された茅の輪をくぐり、夏の悪疫解除、祈願を行います。
寺でとれた梅干しをつけた茅の輪がゆが出されます。燈明、燈籠が飾られた境内は、幻想的な雰囲気を醸し出します。
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