奈良が誇る日本庭園「吉城園」の観光スポットと見どころはここ！

吉城園（よしきえん）は奈良県庁の東側に位置しており、奈良公園との間にあります。敷地内からは、春日山と若草山が見え木々が多く美しい庭園です。1919年に興福寺塔頭摩尼珠院の跡地に吉城川を挟んで依水園と吉城園が造られました。昭和の終わりから奈良県が所有し、庭園を公開しています。園内には旧正法院家住宅を中心とした池の庭や苔の庭、茶花の庭からなり、苔の庭には離れ茶室があります。2011年には奈良県指定有形文化財に指定されており、2020年の完成を目指して、吉城園周辺では宿泊施設の開業が予定されています。

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1. 池の庭

吉城園の受付を通り、園内を進むと池の庭が続いています。池の庭は、旧正法院家住宅の東側にある池を中心とした庭園。池にかかる石の橋や周囲にある石や木々など起伏が多く配置されており、その後ろにある建物と自然が一体となった風情のある雰囲気を醸し出しています。

それほど広くなく落ち着いた佇まいで、訪れた人もじっと静かに見入っています。池の周りには木々が多く、4月下旬頃～5月中旬頃まで咲き誇るつつじの季節や11月上旬頃～12月上旬頃までの紅葉の時期が特におすすめ。池の端には高台があり、そこにある東屋からは若草山も見られるので必見です。

2. 苔の庭

池の庭の東側には、離れ茶室と苔の庭があります。苔の庭は、その名の通り杉苔の苔むした地面が続く庭。地下水脈のおかげでみずみずした苔が育ち、1年中苔が青々として落ち着いた雰囲気です。苔の庭の周りには紅葉する落葉樹が植えられており、秋には赤くなった葉が苔の緑が絶妙に合わさり彩り豊か。さらに庭には石楠花（シャクナゲ）やモミジの木があります。苔の育成にはモミジの葉から出る水分が役立つので、なくてはならない存在。

また梅雨の季節にはさらに苔が美しく、雨の中の観光におすすめな数少ない名所の一つです。園内に咲く紫陽花も見ごろなので楽しめますよ。

3. 茶花の庭

苔の庭の奥に、茶花の庭があります。その名の通り、ここではお茶室でのお茶の席に飾る草花を栽培しています。草花を植える場所ですから、何となく観賞用というよりも家庭的な雰囲気。季節ごとに飾る花が変わるため、時期により違った花を楽しむことができます。

春はに、馬酔木（アセビ）や金木犀（キンモクセイ）、水仙（スイセン）が咲き、秋の菊や紅葉も見事。また敷地内には屋根のついた休憩スペースがあり、落ち着いて休めます。周囲にある茅葺建物などを眺めてゆっくりしてみてはいかがでしょうか。

4. 旧正法院家住宅

旧正法院家住宅は、池の庭と苔の庭に囲まれており内部からはこれらの庭を鑑賞することができます。2011年に奈良県の指定有形文化財に指定されました。
大正時代に建てられた近代和風住宅なのですが、寺社建築などの意匠を取り入れたものとして貴重なものです。

建物には入ることができませんが、戸や窓は開け拡げられていて外側から内部を鑑賞できるので必見。建物の四方の縁側にはめられたガラス戸は表面をわずかに波打たせた手吹き円筒法というガラスの製法で作られたもので、これを通して見ると木々の緑が浮き上がり煌いて見えます。

5. 離れ茶室

離れ茶室は、茅葺き屋根の落ち着いた重厚な建築。普段は中に入って見学することは出来ませんが、外側から開けられた部分を通して茶室内部の風景を鑑賞することができます。羅浮山（らふざん）と名付けられた茶室は、茅葺木造平屋建てで、玄関三和土（げんかんたたき）の上に羅浮山と書かれた扁額が飾られ見ごたえのある茶室。羅浮山という名は中国の仙術修行の山でこれにたとえたものです。

また茶室は、予約すれば有料で茶会に利用することができます。11月上旬頃～12月上旬頃には、紅葉が見ごろを迎え茶室からよく見えるのでおすすめ。ぜひ秋の奈良でお茶会に参加してみてくださいね。

◎ 最後に：吉城園の周辺にあるホテル情報

吉城園近くや奈良公園から近鉄奈良駅の周辺にはホテルが多く、リーズナブルなビジネスホテルから老舗の旅館まであります。その中でもスカイチケットホテルでおすすめなのが「奈良ホテル」。吉城園から国道169号沿いに南へ歩いて行くと10分程の所に「奈良ホテル」があります。創業110周年を迎えるこちらのホテルは、明治時代のクラシカルな雰囲気の残る老舗のホテル。洋室や和室、ロイヤルスイートまであるのでニーズに合わせて選べます。奈良公園内にあるので、ホテル内のレストランやティーラウンジからは、公園や庭園を眺めながら食事も楽しめますよ。古都奈良の魅力をさらに感じられるホテルなので、ぜひチェックしてみてください。

奈良が誇る日本庭園「吉城園」の観光スポットと見どころはここ！