弘前ねぷたまつり|扇ねぷた・組ねぷたで楽しむ青森の夏まつり

画像出典:Kaburamata

弘前ねぷたまつり|扇ねぷた・組ねぷたで楽しむ青森の夏まつり

「弘前ねぷたまつり」は弘前市を代表する夏の祭りで、青森夏の三大まつりの1つに数えられています。青森市の「ねぶた」に対して弘前市では「ねぷた」と呼ぶのが特徴。扇ねぷたや組ねぷたを引きながら参加者がかける「ヤーヤドー」の声とともに、幻想的な光景が灯籠で浮かび上がります。

弘前ねぷたまつりの特徴と見どころ、スケジュール、参加方法、有料観覧席、アクセス情報などをチェックして、弘前ねぷたへ行く計画を立ててみませんか?

目次

弘前ねぷたまつり|扇ねぷた・組ねぷたで楽しむ青森の夏まつり

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1.「弘前ねぷたまつり」とは

夏真っ盛りの8月1日~7日、青森県弘前市は重要無形民俗文化財の「弘前ねぷたまつり」で盛り上がります。

『残したい "日本の音風景100選"』に認定され、平成18年度『高円宮殿下記念地域伝統芸能賞』を受賞した弘前ねぷたは、青森ねぶたと同じく「眠り流し」という農民行事が起源。夏の忙しい農作業を妨げる眠気を流すという言葉がなまったと伝わりますが、青森市は「ねぶた」というのに対し、弘前では半濁音で「ねぷた」と呼んでいます。

弘前ねぷたの特徴は、伝統的な「組ねぷた」とともに夏の夜を彩る「扇ねぷた」という山車。扇を広げた形の扇ねぷたは、前面が「鏡絵」、背面が「見送絵 」になっています。大小約80台の山車が、ねぷたの後ろに続く笛や太鼓のお囃子に導かれるように街を練り歩く様を堪能してください。

2. 「弘前ねぷたまつり」の見どころ

弘前ねぷたまつり

出典: Rosino (CC BY-SA 2.0)

弘前ねぷたまつりの特徴といえるのは「扇ねぷた」です。前側は三国志や水滸伝などの勇壮華麗な武者絵が描かれた「鏡絵」、後ろ側は「見送絵」と呼ばれ、幽玄な美人画などが描かれています。

弘前ねぷたまつり「扇ねぷた」見送絵

出典: Kaburamata (CC BY-SA 4.0)

これは、出陣する武者を、夫人が見送るという構図。公式サイトの鏡絵題材等の詳細版である『参加団体一覧表(詳細)』に、団体名、絵師、鏡絵と見送絵のタイトル、参加日、自由参加の可否などが記載されています。事前にチェックしておくと、楽しみが倍増しますよ。

ねぷたの運行は、燈籠や「金魚ねぷた」を持った子供たちが前を歩き、そのあとに小型の前ねぷたや燈籠、そして最大9mにもなる大型のねぷたとお囃子が続きます。金魚ねぷたや前ねぷた、大きなねぷたまでいろいろな趣向が凝らされているところもチェックしてくださいね。

3.「弘前ねぷたまつり」の日程

弘前ねぷたまつりは、毎年8月1日から8月7日まで開催されています。8月1日・2日は夜間審査合同運行、3日~6日は夜間合同運行、7日は午前合同運行と「なぬかびおくり」を実施。夜間審査合同運行は雨天順延ですが、ほかの運行は悪天候の場合、中止になることもあります。

弘前ねぷたまつりコンテストは、「運行」「構造」「絵(芸術)」「囃子」「印象」の5部門の総合点で賞が決定します。

4. 「弘前ねぷたまつり」運行コース

弘前ねぷたまつり「扇ねぷた」

出典: Ben Garney (CC BY 2.0)

運行コースは例年、以下のとおりです。
【8/1~4】土手町コース(19:00~)
【8/5・6】駅前コース(19:00~)
【8/7】土手町コース(10:00~)

土手町コースは、弘前公園の西側の一番町交差点から南西に延びる桜大通り(羽州街道)を通り、弘前パークホテルの先の土手町交差点まで。8月5日、6日は駅前コースでみちのく銀行前の交差点から弘前停車場線を通って弘前駅前を回り南東に進み、桜大通りとの交差点まで運行します。

最終日の8月7日は「なぬか日」と呼ばれ、土手町コースからさらに桜大通りを駅前コースの出発点の交差点まで運行し、10:00~20:30頃にかけて様々なイベントが行われます。

5. 出陣式&アトラクションを要チェック

弘前ねぷたまつり 津軽情っ張り大太鼓

ねぷた初日の8月1日から4日の18:00~19:00頃まで、出陣式が出発点の市民中央広場で行われます。直径4m、長さ4.5m、重さ2tほどもある大きな津軽情っ張り大太鼓(つがるじょっぱりおおだいこ)には、思わず目を引かれますよ。一般客の体験試し打ちもできるので、ぜひ出陣式にも行ってみましょう。

最終日の8月7日は、午前中の運行とともに、岩城川の河川敷でいろんなイベントが開催されます。

◆8月1日・2日【土手町コース】

18:00から、津軽情っ張り大太鼓の模範演技と一般試し打ち体験を5分から10分実施。引き続き、参加団体出陣式セレモニー、ねぷた審査員紹介、出陣式が行われます。

◆8月3日・4日【土手町コース】

18:00から、津軽情っ張り大太鼓の模範演技時間が約10分。引き続いて実施される一般試し打ち体験の時間は、約25分と長めに設定されています。この2日間はねぷた参加団体出陣式セレモニーと審査員紹介ななく、18:50から出陣式を行ったあと、出発です。

6. 有料観覧席で「弘前ねぷたまつり」を観る

それぞれのコースに用意される有料観覧席を利用すると便利です。有料観覧席は「全席指定のイス席」「桟敷席」の2種類で、売り切れ次第終了。土手町コースでは桜大通りの出発点の付近、駅前コースでは駅前エリアに設置されます。

パイプ椅子の有料観覧席は、6月下旬ごろからインターネットや電話で、申し込み開始。売り切れ次第終了で、残席がある場合のみ当日券も販売されます。

【2023年の参考料金】
¥3,000(税込)※大人・小人同額
お土産(青森県産りんごジュース・ねぷたうちわ等)付きです。

※最新情報は公式サイトでご確認ください。

7. フィナーレは「なぬかびおくり」

最終日の8月7日は、岩城川沿いの土手で催される「なぬかびおくり」の日。ステージでは踊りや囃子のイベントが開催され、会場周辺は露店で大にぎわいです。17:00頃から、よさこいや獅子踊などのステージイベントを実施。17:30~18:55頃までねぷたが展示され、19:30から「ねぷた流し」が行われます。

十数台のねぷたを囃子で流した後、ねぷたに火をかけ炎で清め送る「なぬかびおくり(ねぷたおくり)」でフィナーレを迎えます。

8. 弘前市立観光館で情報収集

弘前市立観光館

弘前市立観光館は、弘前の観光拠点としておすすめの施設。観光案内カウンターで観光案内を受けられます。

施設内には、弘前ねぷたや伝統的工芸品「津軽塗」を展示。お土産がそろう売店があり、レンタサイクル(普通自転車・電動自転車)も利用できますよ。

9. 金魚ねぷたを作ってみよう!

金魚ねぷた(弘前ねぷたまつり)

津軽の夏祭りでは、「津軽錦」という幸福をもたらす金魚のねぷたに出会えます。民芸品として購入できるほか、最近では雨が降っても大丈夫なようにビニールの金魚ねぷたも多くなりました。

そんな縁起のいい金魚ねぷたを作ってみませんか?針金と和紙、木綿糸、ハサミ、木工用ボンド、墨汁、赤と黄色の染料(絵の具)があれば、オリジナルの金魚ねぷたを簡単に作れます。

協会公式サイトには、写真入りで作り方を紹介しています。作って持って行けば、さらに気分がアップ!子供と一緒に作って夏休みの工作にしてもいいですね。

◎ 「弘前ねぷたまつり」アクセスと交通規制

弘前ねぷた(組ねぷた)

出典: Minoruoonaka (CC BY-SA 3.0)

弘前ねぷたまつりの運行ルートや周辺では、通行規制が実施されます。鉄道で弘前駅へ行くことを推奨していますが、車で行く場合は早い時間に周辺の駐車場へ入れましょう。弘南鉄道弘南線や大鰐線などは、臨時列車も運行されます。それぞれのコース沿いでねぷたを見られますが、少し早めに行ったり、有料観覧席で鑑賞するのもおすすめです。

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