名称:シェイクス酋長史跡公園(Chief Shakes Historic Site)
住所:Shakes St, Wrangell, AK 99929
公式・関連サイトURL:https://bit.ly/2z6LyBd
アラスカ南東部に連なるアレキサンダー諸島の1つに、ランゲル島があります。その北端に位置するランゲルは、アラスカで最も古くにヨーロッパ人の入植が始まったところの1つ。19世紀初めにロシア人が拓き、毛皮取引の拠点として建設されました。もともとアレキサンダー諸島周辺には、トリンギットと呼ばれる先住民がいました。白人の入植によって伝染病が蔓延し、多くが病死してしまったといわれています。しかし、ランゲルにはトリンギットの有力酋長が住んでいて、今も2000人ほどの人口のうち、4割ほどがトリンギットの末裔とされているんですよ。アラスカの自然と歴史が詰まった街ランゲル。その観光の魅力についてご紹介しましょう。
目次
アラスカの先住民族が息づく街!ランゲルのおすすめ観光スポット4選
1. シェイクス酋長史跡公園
ランゲルの入り江に浮かぶ小さなシェイクス島に渡ると、日本でも知られたトーテムポールが出迎えてくれます。トーテムポールはまさにトリンギットの伝統的な柱の彫刻!島内に入ると、トリンギットの伝統家屋が復元されています。家の柱にもトーテムポールの装飾が施されていて、そのうち何本かはオリジナルのポールを移築したものです。
シェイクス(Shakes)は、ランゲル一帯に勢力を伸ばした伝説上の部族長の名で、ランゲルのトリンギットの長は代々シェイクス酋長(Chief Shakes)を称号として継承しました。1944年には、シェイクス7世がランゲルで死去しています。そのためここは、トリンギットの街ランゲルのアイデンティティともいえる観光スポット。ちなみにトリンギットは、日本のアイヌと文化的な共通点が多いとされ、その縁からランゲルと秋田県能代市が姉妹協定を結んでいるんですよ。
2. 岩絵海岸
出典: USDA Forest Service Alaska Region
ランゲル空港からも近いランゲル北西部の海岸には、干潮時になるとさまざまな文様が刻まれた岩が出現します。これらはトリンギットが彫った岩絵(ペトログリフ)とみられていて、鮭漁や捕鯨に関する符号と考えられています。近くには、海岸を見渡せるように展望台も設置されています。ここには岩絵のレプリカが置かれているので、時間が合わず潮が充分引いていないときでも観光可能ですよ。
海岸を歩くと、そこかしこの岩に当たり前のように岩絵が施されていることに驚くでしょう。ただし、どれも貴重な文化財なので、うっかり傷つけたり持ち帰ったりしないように注意してください。
名称:岩絵海岸(Petroglyph Beach State Historic Park)
住所:5th Ave, Wrangell, AK 99929
公式・関連サイトURL:http://dnr.alaska.gov/parks/aspunits/southeast/wrangpetroshs.htm
3. ランゲル博物館
ランゲル博物館は街のセンターにあります。ここにはトリンギットだけでなく、毛皮取引やゴールドラッシュ、アメリカ軍の駐屯時代など、ランゲルの歴史に関する多方面の資料が収蔵されています。6000枚以上ある写真コレクションのなかから常時250枚以上が展示されているほか、ビデオシアターなどもありますよ。
博物館にはギフトショップも併設されてるので、ランゲルの観光土産をここで探すのもアリですね。地元の手作り工芸品などがそろっているので、お買い物も楽しめる観光スポットです。
名称:ランゲル博物館(Wrangell Museum)
住所:296 Campbell Dr, Wrangell, AK 99929
公式・関連サイトURL:http://www.wrangellalaska.org/museum/index.html
4. ルコンテ氷河
出典: USDA Forest Service Alaska Region
ランゲル島の北にあるルコンテ湾の奥には、ルコンテ氷河があります。川が途中で止まってしまったかのような状態で凍っているのが特徴で、その最前面は凍てついた滝のようで大迫力!氷は少しずつ砕けて流氷となり、ルコンテ湾を流れ下っていきます。運が良ければ、氷の上で休むアザラシの姿を目にすることもできますよ。
ランゲルからは、ジェットボートで氷河を探検する観光ツアーがいくつも出ています。1日で行って帰って来られるので、気軽に参加してみましょう。アラスカ南東部のいわゆるアラスカ・パンハンドルで、もっともアクティブかつダイナミックな氷河として知られるルコンデ・グレイシャー。ランゲルで1日時間が空いていれば、ぜひともおすすめの観光プランです。
名称:ルコンテ氷河(LeConte Glacier)
公式・関連サイトURL:http://www.alaskavistas.com/le-conte-glacier.html
◎まとめ
アラスカ州南東部アレキサンダー諸島の小さな街、ランゲルの観光の見どころ4選をお送りしました。先住民トリンギットの伝統的な家や服や道具を見ていると、たしかにアイヌのものとよく似たデザインをしているのがわかります。ランゲル周辺の自然観光スポットとしては、ほかにもスティキーン川河口デルタやアナン・クリークで野生動物を観察するツアーもおすすめですよ。ランゲル空港へはアラスカ州の州都ジュノーや、シアトル、アンカレジ、ケチカンなどから行くことができます。