黒竹とクエの町！紀伊水道に面した和歌山県日高町のオススメお土産

淡路島の南、四国と紀伊半島に挟まれた水域を紀伊水道と呼びます。その紀伊水道から太平洋へ海が広がる場所の和歌山県側に位置するのが日高町です。日高町の名産といえば、珍しい黒竹と豊富な海産物。なかでも高級魚であるクエの町として知られており、伝統のクエ祭りが開催されるほか、クエの観光用モニュメントも設置されているんですよ。そんな日高町を観光したときにおすすめのお土産を、厳選3選でご紹介しましょう。

1.黒竹

和歌山県日高町は「黒竹（くろちく）」の生産量日本一を誇っています。若竹は緑色ですが、日当たりの良い場所ほどだんだん黒くなっていき、2年ほどで真っ黒になります。伐採してもその黒色の美しさは変わりません。黒竹はその見た目の美しさから、暖簾（のれん）の棒や家具、垣根、庭の植え込みなどに用いられてきました。また、漆を塗った高級釣竿としても利用されています。

日高町の原谷地区は「黒竹の里」。原谷地区だけで日本の黒竹生産量の約6割を占めていて、名産の黒竹を加工・販売している専門の店もあります。黒竹の場合、節が真っ直ぐになっていないことが多く、工芸品や釣竿にするには加工が必要。そこで「伸ばし」という竹を真っ直ぐにする作業や「油抜き」という作業をしているのです。

昔は専門の店から出荷されるだけだった日高町の黒竹ですが、ここ最近は町の人が加工した工芸品・民芸品の販売にも力を入れています。かなりの高級品から手軽な竹細工までバリエーションが豊富に揃っていますよ。1つあるだけでグッと場の空気が引き締まる黒竹の民芸品をお土産にいかがでしょうか。購入するのはもちろん、日高町の特産品である黒竹を使って、壁掛けや花器など竹細工の製作体験も可能。里山の再評価も伴って人気が出てきている日高町へ観光するなら、竹細工作りを体験してみましょう。

2.一夜干し

日高町は紀伊水道に面している町であり、豊かな海の恵をふんだんに味わえるエリア。春のイサキに夏のタチウオ、ハモ、マアジ。秋になればサバにカマス、そして冬になればウツボにイセエビと年中美味しい魚を食べることができます。

この紀伊水道の恵をできるだけ美味しく、そして少しでも長い期間楽しむために最適なのが「一夜干し」。紀伊水道でもまれた魚は肉厚で脂もしっかり乗ったものばかりです。これらの魚を一夜干しにしたのですから、絶品でないわけがありません。絶妙の塩加減の一夜干しはご飯にもお酒にもピッタリ。アジの開きにサバの開き、そして上品な味のカマスなど、どれも無着色・無添加ですから小さなお子様からお年を召された方までどなたにもおすすめ。イワシの丸干しはおやつにしてもいいですよ。

和歌山の名産品の1つである紀州梅酢とコラボしたサバフィレーの紀州梅酢漬けも人気です。一夜干しは少々遠くても持ち帰ることが可能ですので、お土産に最適。紀伊水道の"美味しい"をぜひ家庭でも堪能してください。

3.クエ

最後に控えしは、クエ！淡泊な白身魚でありながら脂がしっかりとあり非常に美味。食にこだわる香港人が認めるほどで、香港や広東では日本以上の高額で取引されています。「フグよりも美味しい」と言う人もいる高級魚ですが、大物は滅多に揚がらないため非常に珍重されています。

その貴重な天然クエがなんと日高町の沖合で揚がるのです。紀州日高のクエといえば、一種のブランドのように言われる日高町の名産品。クエのオブジェが飾られてあるほど、天然クエの町として知られているのです。町の料理旅館や割烹ではクエ鍋や刺し身をメインとしたコースが組まれていますし、それを目ざして日本各地から美食家が訪れます。そして冬のクエ鍋のシーズンになると、お土産用の「クエ鍋のセット」が販売され大人気！

しかし鍋のセットは生ものなので、遠い所には運べません。そのような方には「クエのモツ缶」はいかがでしょう。比井崎漁業協同組合が3年かけて開発した、クエの胃袋を甘辛く煮込んだ逸品です。クエ自体が貴重な魚な上、その胃袋となるとなかなか手に入らない、まさに「珍味」。もし手に入れられれば幸運ですね。年中食べられるクエですが、やはりシーズンは鍋の時期。日高町では毎年シーズン初めにクエ・フェアを開催しています。皆さんの絶品のクエを求めて日高町に足を運んでみてください。

◎まとめ

和歌山県日高町のお土産でおすすめなのは、豊富な海の幸と希少な山からの贈り物。和歌山県に赴かれたらぜひ日高町にも来てくださいね。綺麗な海と里山があなたを待っていますよ！

黒竹とクエの町！紀伊水道に面した和歌山県日高町のオススメお土産