沖縄の歴史スポット5選～琉球の記憶を辿る～

沖縄の歴史には、私たちが初めて知るような過去がたくさん詰まっています。東南アジア、中国、アメリカ、日本の影響を受けながら、豊かな琉球文化を育んできた沖縄は、独自の歴史を開拓し現在に至ります。今回はそんな沖縄の歴史を肌で感じ、そして新しい沖縄を知ることができる歴史スポットを5つ厳選。綺麗な海と独自の食文化以外にも、観光で行くならぜひ訪れてほしい歴史スポットです。沖縄の歴史を知れば、もっと沖縄を好きになりますよ。

1.街並み全体が国宝級の竹富島で歴史を体験

国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている竹富島は、街全体が歴史を感じる情緒ある景観が特徴。石垣島から一番近い竹富島は赤瓦造りの木造の建物、道には白砂が敷かれていて、赤と白のコントラストが南国の沖縄の青い空にマッチ。日本にいながらにして、まるで異国の地にいるような感覚に浸れます。

街自体が保存地区となっているだけあって、この街並みを観光するために訪れる観光客は後をたちません。特に水牛に乗り歴史的な街を周遊することができる水牛車は、子供たちにも大変人気。港に水牛車が待機しているので、港に着いたらすぐに水牛車で街並み観光ができます。

2.沖縄の歴史観光は首里城から

沖縄の歴史が色濃く残る場所といえば、やはり首里城ではないでしょうか。琉球王国の象徴的なシンボルとして存在する首里城は、沖縄の歴史を語る上でなくてはならない建造物です。琉球王国は昔から中国や東南アジアとの交流が盛んで、海外からの文化や風習が琉球諸島ならではの文化と融合して発展しました。そしてこの文化と経済の発展の中心には首里城があったのです。

建物自体も日本と中国の建築を融合したような本島にはない建造物で、朱塗りの柱と壁を基調に、極彩色の装飾が施された独特の建物。2000年には世界遺産にも選ばれています。日本だけでなく、世界各国から観光客が毎年押し寄せる沖縄旅行では外せないスポットとも言えるでしょう。

《首里城正殿における火災について》
2019年10月31日に首里城正殿火災が発生しました。
正殿、御庭周辺は現在も立入制限されていますが、2019年12月14日から火災前開園面積の約8割が開園しています。
最新情報は首里城公園公式サイトをご確認ください。

３.沖縄決戦で残る地下要塞「旧海軍司令部豪」

旧海軍司令部豪は、沖縄戦の際に日本軍の基地として使用されていた場所。戦争の悲惨さや過酷な沖縄の過去の歴史を知ることができます。相手の攻撃を直接受けないために、日本軍が1944年に地下に約450mにも渡る基地として作ったものが地下要塞。内部はいくつかのエリアに分かれていることから、当時は日本軍の砦となっていたことがよく分かります。

指令室・医療室・士官・兵員室があり、豪の中で長期生活ができるように発電室も作られていました。地下に作られていたため見つけられにくく、熱さにも十分に耐えることができるため、空爆を受けても被害をほとんど受けることがない構造になっていました。入口と出口が1か所ずつあり、万が一のための非常口が2か所あることからも、よく考え抜かれた要塞であることがうかがえます。

4.沖縄の一番古い城世界遺産「勝連城跡」

勝連城は首里城よりも古く、琉球諸島の中でも一番歴史が古いといわれている城。その城跡は、2000年に世界遺産に指定されました。小高い山の上にある勝連城跡は、東に海中道路が見渡せる景色が素晴らしい城跡なので、沖縄に行かれた際には首里城だけではなく、勝連城跡も観光することをおすすめします。

城の上部に行くには急な階段があるため、動きやすいスニーカーなどを履いていった方が良いでしょう。階段を上ると広い「三の曲輪」に出て、三の曲輪を歩いていくと「二の曲輪」にたどり着きます。二の曲輪をさらに歩き、階段を上ったところが「一の輪」。一の曲輪への階段は狭くて急なため注意して登ってくださいね。

5.戦争の悲惨な歴史を伝える日本兵喜屋武岬

本島最南端の喜屋武（きゃん）岬は、沖縄戦末期に生き残っていた人達がアメリカ兵に捕まる前に身を投げることを選択したという、南部戦跡の中でも最も悲劇の場所。喜屋武岬には平和の塔の慰霊碑が、戦時中に自殺した兵士や住人の安眠を祈る印として建てられています。当時の戦争の跡が色濃く残る歴史的スポットです。

◎まとめ

沖縄の歴史を感じることができるスポットを5選でご紹介しました。沖縄といえば楽しい観光地として有名ですが、目を伏せたくなるような戦争の歴史や、諸外国との盛んな交流のあとなどが残っています。このほかにも沖縄の歴史を知ることができるスポットはまだまだたくさんあります。こういった琉球諸島の歴史を見てまわれば、いつもと違った旅行を体験できるのではないでしょうか。

沖縄の歴史スポット5選～琉球の記憶を辿る～