アメリカ・ニューヨーク、世界の富のシンボル「オークションハウス」とは?

画像出典:Ungry Young Man

アメリカ・ニューヨーク、世界の富のシンボル「オークションハウス」とは?

世界の富が集まるアメリカ・ニューヨーク。「オークションハウス」はそのシンボルで、ニューヨークには多くのオークションハウスがあります。なかでも大手で歴史がある「クリスティーズ」と「サザビーズ」は特に有名。

2016年にはサザビーズで、ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクの「叫び」が96億円で落札。2017年にはジャン=ミッシェル・バスキアの「Untitled」を前澤友作氏が123億円で落札し、このニュースは世界中を駆け巡りました。

このようなニュースを聞いていると、まるで別世界の出来事で敷居が高いように感じますが、オークションハウスは大富豪だけの世界ではありません。500ドルほどの美術品もありますし、実は誰でも参加できるんです。さぁ、そんなオークションハウスの世界へご案内しましょう。

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アメリカ・ニューヨーク、世界の富のシンボル「オークションハウス」とは?

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1.クリスティーズ

出典: commons.wikimedia.org

1766年にロンドンで創業した「クリスティーズ」は、サザビースと双璧をなすオークションハウスの巨人です。当初はカメラや玩具、デディベア、人形などが対象でしたが、現在の取扱い品目は、美術品、宝飾品、時計、インテリア、住宅販売、楽器、ワインなど80種類以上!ダビンチ、ゴッホ、ピカソ、レンブラントなど第一級の美術品、ナポレオンやダイアナ妃などに関連した芸術品や個人財産なども取り扱っています。

クリスティーズはニューヨークのほか、ロンドン、ロサンゼルス、パリ、ローマ、ミラノ、ジュネーブ、香港、シンガポールなど世界の主要都市にオークションハウスを展開。連日のようにオークション情報を世界中に発信しています。

超のつくような高級美術品はオークションの華ですが、通常のオークションは誰でも参加できるシステム。事前にパドル(番号札)さえ入手すれば参加できます。また、現在ではオークションハウス以外でも電話やFAX、インターネットでも入札に応札可能です。

2.サザビーズ

「サザビーズ」は1744年にロンドンで創業した世界最古のオークションハウス。2017年5月、日本のZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイ創業者の前澤友作氏が、サザビーズでジャン=ミュシェル・バスキアの「untitled」を約123億円で落札!世界中の話題になりましたね。このような超高額な美術品がオークションにかかるのは珍しいことではありませんが、ごく普通のオークションも行われています。

出品や落札は、クリスティーズと同じで誰でも参加可能。出品者の個人情報を極めて厳重に守るサザビーズは、たとえ警察官から開示を求められても明かすことはありません。

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ザザビーズは1744年にロンドンで創業した世界最古の国際競売会社。世界で初めてインターネットオークションを開催したことでも知られています。インターネットオークションはサザビーズが考案したシステムですが、今や主流の入札方法になり、サザビーズの売上高に大きく寄与しています。

サザビーズもニューヨークをはじめ、ロンドン、パリ、ミラノ、ジュネーブ、チューリッヒ、北京、香港、カタールなど世界の主要都市にオークションハウスを展開。各国の美術品や宝飾品、腕時計、アンティーク、ワイン、楽器、自動車まで取り扱っています。

3.ヘリテージ・オークションズ

「ヘリテージ・オークションズ」は、特にアンティーク通貨の取り扱いが有名なオークションハウス。ヘリテージ・レアコイン・ギャラリーとヘリテージ・希少貨幣オークションは、希少コインや貨幣に関する世界最大のディーラーとオークション部門です。

ヘリテージオークション社のHPは、全出品作品をカラー写真で掲載しています。ワンクリックで画像を拡大して、細部まで確認できます。又、第三者機関により、価格、希少性データと過去のオークション結果の情報も掲載されています。そのため、高い落札率を誇っています。

ヘリテージの取扱品目もアンティーク通貨だけでなく、ファインアート、西洋絵画、ヴィンテージ書籍、映画ポスター、宝飾品、時計、スポーツグッズ、URLのドメイン、高級不動産などにも特異性があります。

4.フィリップス

「フィリップス」は、国際的なコレクターが世界で最も重要な現代美術作品を売買する目的でつくられたオークションハウス。現代アートや写真、版画、デザイン、宝飾品などを取扱っており、現代の最も気鋭なアーティストの作品をいち早く提供することで定評があります。

フィリップスは、ニューヨークとロンドンに本社を置き、パリ、ジュネーブ、チューリッヒ、モスクワ、ブリュッセル、ベルリンにオークションハウスを展開。長い歴史の中で培われたオークションの運営や、美術品に対する洗練された専門知識は、あらゆるところで生かされ、セールスカタログやイベント、展覧会などに大きく影響を与えています。

5.ボナムス

「ボナムス」は、1793年にロンドンで創業した個人所有のオークションハウス。自動車、美術品、アンティーク、宝飾品、ヨーロッパ陶磁器、日本美術、武器など幅広い分野のマーケットリーダーです。

特に自動車の取り扱いでは、メルセデス、アルファ・ロメオ、マセラティ、アストン・マーチンの世界最高記録を達成。アジアの芸術品に対しても特別な影響力を誇っています。

ボナムスはニューヨーク、ロンドン、ロサンゼルス、サンフランシスコ、パリ、シドニー、メルボルン、香港など世界の主要都市で、年間約400のオークションを開催。オックスフォードとエディンバラにも小規模な会場を所有しています。

◎まとめ

ニューヨークは世界の富が集まる特別な街。大規模なオークションハウスでは、世界中とインターネットで結ばれて、わずか1週間で数百億円を超えるような売買が行われるエキサイティングな場所です。連日のようにオークション情報が世界中に流れていて、非日常ではなく、ごく普通に行われています。時々、日本人のコレクターが高額で落札しているニュースも耳にしますよね。

今回は5つのオークションハウスをご紹介しましたが、ニューヨークにはまだまだ非常に多くのオークションハウスが存在しています。オークションハウスの手数料は高く、落札額の20%から50%程度が標準。それでも世界中に根強いコレクターが、伝統的に存在しているのです。

現在では、電話やFAX、インターネットでも入札が可能だったり、世界中のオークションハウスの情報提供・入札・落札後の輸入通関手続きまでを扱う「キュリオ」のようなサイトもあり、手軽にできるようになってきました。でも、せっかくなら伝統ある世界最高峰のオークションハウスで、いつかあなたも参加してみませんか?

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