名称:田名のクバ山
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村田名
公式・関連サイトURL:http://www.iheyazima-kankou.jp/play/iheya/
沖縄本島北部の運天港からフェリーでおよそ2時間の伊平屋島は、沖縄県の最北端に位置する離島。200メートル程度の山がいくつか連結した縦長の島で、沖縄の隠れたダイビングスポットでもあります。空港がないので観光客が多いとはいえず、突き抜ける青空と豊かな自然が魅力の穴場のリゾート。島には昔ながらの琉球建築技法の民家が残り、騒音もなく静かな景観が広がります。そんな伊平屋島を訪れるなら、欠かせない観光スポットを10ヶ所ご紹介します。
目次
沖縄県最北端の離島を満喫!伊平屋島のオススメ観光スポット10選
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1. 田名のクバ山
沖縄最北端にある伊平屋島のさらに最北端にあるのが、「田名のクバ山(久葉山)」です。昭和33年に県の天然記念物にも指定されたこの山は、一目でわかる緑の楽園!名前の由来であり、山一面に密集して生えているクバとは、ヤシ科ビロウ属の常緑植物です。沖縄といえばサトウキビかヤシを連想する人が多いと思いますが、クバもまた沖縄の人々の生活に密着してきた植物。葉を乾燥させれば屋根や船の帆になり、さらに身近なところでは団扇としても用いられてきました。
そんなクバが海際から山頂までびっしりと覆っている姿は壮観のひとこと!人々の暮らしと文化、そして神秘的な雰囲気を感じさせてくれます。それもそのはず、クバは古来から神が宿る木とされてきました。クバ山はさながら、神々が羽を休める場所といえるでしょう。沖縄の最北にある最北の山。山頂には灯台があり、深い緑の中に立つ純白の建物、景観にアクセントを加えてくれています。人の手が入っていない本物の沖縄の緑を楽しみたい人にオススメです。
2. 虎頭岩
本部半島の運天港からフェリーに60分以上揺られてようやく到着する伊平屋島の玄関、前泊港。港に入るあたりで真っ先に眼に入るのが虎頭岩(とらずいわ)です。ターミナルの背後で悠然と仁王立ちする巨大な岩塊はインパクト抜群!気の遠くなる時間の中で風雨に打たれて削られ、伏した虎の形の大岩となりました。島を出入りを見守る神獣の化身と考える現地の人々も多いんだそうですよ。岩の斜面には階段が整備されていて、頂上からさっそく伊平屋島の全景を楽しむこともできます。
伊平屋島の魅力は、透き通ったサンゴ礁の海と人の手が加えられていない緑。それを伏した虎の背中の上から味わえるというのが、虎頭岩の一番の魅力といえるでしょう。景色を堪能したら階段を降り、虎頭岩の麓にある森林公園でハイキングや散歩とシャレこむのもおつですよ。
名称:虎頭岩
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村我喜屋
公式・関連サイトURL:https://www.okinawastory.jp/spot/600010591
3. クマヤ洞窟
伊平屋島観光で絶対に欠かせないのがこのクマヤ洞窟です。2億8千万年前にできた岩石が、長年の風と波、そして雨によって削られてできたのがこの洞窟です。高さは5メートル、広さ600坪という広大な空間に至るには、狭い岩壁の間の通路を通らなくてはなりません。少し怖い思いをして着いた時の開放感は、得もいわれぬものがあります。深い洞窟は夜も昼も暗く、神秘的な雰囲気に満ちています。洞窟の中は日差しの強い夏でも涼しく、何時間いても快適です。
このクマヤ洞窟は、ただ深くて広いだけの自然スポットではありません。クマヤとは隠れるという意味で、江戸時代の国学者藤井貞幹が、天照大神の「天の岩戸」の地であるという説を発表しました。日本神話でもとくに有名なエピソードと関連があるということで、当代随一の国学者本居宣長と大議論を交わす事態に発展しました。現在でもその説は残っていて、全国から学者が研究のために来訪します。沖縄の離れ島にある、日本創世の神話と関わりのあるクマヤ洞窟。そう考えて訪ねてみると、観光の気分も一気に盛り上がりますね。
名称:クマヤ洞窟
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村田名
公式・関連サイトURL:http://www.iheyazima-kankou.jp/play/iheya/
4. 念頭平松
念頭平松(ねんとうひらまつ)は、久米島の「五枝のマツ」と並んで沖縄県の2大名松とも称される銘木です。リュウキュウマツという種類に属しますが、本来この種は上に向かって成長するところ、念頭平松は大きな傘のように横に広がっています。樹齢は200年以上とも300年以上ともいわれ、高さは約8メートル、枝張りに至っては約25メートルという破格の大きさ!2016年には国の天然記念物にも指定されました。
「新日本の銘木100選」にも選ばれていて、念頭平松の周りは綺麗な公園として整備されています。現在の松は2代目とされ、そこには次のような言い伝えが残されています。かつて同じ場所には、「兄松」と呼ばれるこれまた美しい一本松がありました。しかし、隣の伊是名島に住む山太築登が兄松を伐採してしまい、山太築登は松の祟りで病死します。山太築登の弟や親類は、兄の所業を詫びて代わりの松を植え、それが育ったものが今の念頭平松だということです。
伊平屋島が全国に誇る名松ですので、来島の際はぜひ訪ねてみてください。
名称:念頭平松
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村田名
公式・関連サイトURL:http://www.iheyazima-kankou.jp/play/iheya/
5. 屋蔵墓
伊平屋島の南西の海岸に向かい、ゴツゴツした岩場にあるのが「屋蔵(やぐら)墓」です。建てられた経緯は不明ですが、穴の中央には琉球王朝第一尚氏の始祖にあたる屋蔵大主(やぐらうふぬし)の石碑が立っています。香炉には第一尚氏と記されていて、その右側には黒御影石で象られた屋蔵大主墓陵があります。屋蔵大主は今から約600年前、墓から1kmほど離れた 我喜屋集落の上里にいたと伝えられています。
昭和十年に屋蔵大主の子孫がここを訪れ、参拝してから調査したところ、石厨子ガメが6つ発見されました。その中の1つが南蛮焼でできていることから、屋蔵大主の骨を収めたものと考えられています。自然の洞穴を利用した小さな石積みの墓所。沖縄県最北の伊平屋島で、琉球王朝の始祖の歴史に触れてみてはいかがでしょう。
名称:屋蔵墓
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村我嘉屋
公式・関連サイトURL:https://www.ytabi.jp/spot/detail.jsp?id__=119
6. 野甫島
人口100人程度の小さな野甫島は、全長600メートルの野甫大橋で伊平屋島と結ばれています。橋の上から見る透き通った珊瑚礁の海は美しく、たもとには白い砂浜もあります。野甫島は高くても標高40メートルほどしかない平坦な離れ小島です。爽やかな野原を囲む白い砂浜と海はさながら無人島のようでもあり、隠れ家的なリゾート気分を味わうことができます。
サトウキビやサツマイモの畑が広がるのどかな島で、のんびりとした時間が何よりの魅力です。島内には住民が共同出資して運営している共同店が1つあるだけで、「小さな島の小さな商店」として観光客にも親しまれています。
近年では、島の海水から精製した食塩が人気のお土産になっています。檜で噴霧した海水を風力で圧縮し、手もみで作った海水100%の「塩夢寿美」は、ミネラルもたっぷりでヘルシーなお塩です。化合物は一切入っていない幸福の塩。製塩の際に出る少量の水を元にしたにがり「海の幸」も、カルシウムやミネラルを豊富に含んでいるヘルシー食材。水に少し入れるだけで、絶品のミネラルウォーターになりますよ。
名称:野甫島
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村野甫
公式・関連サイトURL:http://www.okinawainfo.net/iheya/noho.htm
7. 米崎海岸
野甫大橋の伊平屋島側の橋詰に広がる美麗な砂浜が米崎海岸です。伊平屋島はもちろん沖縄でも一、二を争う美しさで知られ、島を訪れる観光客のほとんどが足を運びます。砂浜から地平線を望むとエメラルドグリーンがブルーに変化するグラデーションの海面を眺めることができ、砂浜で恋人や家族と素敵な思い出を作るのにおすすめです。
伊平屋の海は透明度が高く、スキューバダイビングにも適しています。泳ぎ疲れたら、モクマオウの木影が心地よいキャンプ場で休むこともできます。伊平屋島を歩き回った仕上げにひと泳ぎしたり、夕暮れの浜辺を歩いたりと、いろいろな楽しみ方のできる米崎海岸は島で一番のアスレチックエリア。時間帯を選べば人がほとんどいないことも多く、美しい沖縄の離島の海を独り占めすることもできますよ。
名称:米崎海岸
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村島尻
公式・関連サイトURL:http://www.iheyazima-kankou.jp/play/iheya/
8. 伊平屋村歴史民俗資料館
伊平屋島の玄関口の前泊港からすぐアクセスできる観光スポットが、伊平屋村歴史民俗資料館です。島の歴史を物語る資料や道具が数多く保管・展示されていて、考古学的にも民俗学的にも価値の高いものばかりです。展示物は島の農耕と漁労、年中行事と生活、歴史や神話等を主に取り扱っており、伊平屋島の独自の文化について詳しく知ることができます。
博物館の入口の側に立っている像は、国学者の藤井貞幹のものです。神武天皇が沖縄の「恵平屋恵(ゑへやしま)」の出身で、前出のクマヤ洞窟を天岩戸伝説の地であるという説を記した『衝口発』という本の模写も展示されています。クマヤ洞窟を観光した帰りや洞窟に向かう前の予習にもオススメです。
伊平屋島は琉球王朝の始祖、第一尚氏の故地とされているため、琉球王国に関連したさまざまな資料も目にすることができます。島の歴史について学ぶなら、まずこちらの資料館に立ち寄りましょう。
名称:伊平屋村歴史民俗資料館
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村我喜屋217-27
公式・関連サイトURL:https://bit.ly/2yasFKS
9. 潮下浜
クバ山の麓の潮下浜(すーがはま)は、米崎海岸と並ぶ伊平屋島の美しい砂浜の代表格です。米崎ビーチとは逆の西を向いているので、夕日を眺めるならこちらがオススメですよ。ところどころ岩がせり出しているのも特徴で、ただ美しいだけでなく複雑な地形美を愛でることもできます。
ここは昔の島のデートスポットだったというのも納得。もちろん1人で歩いても、大人数でも楽しめます。付近にはヤヘー岩や無蔵水(んぞみじ)といった島の言い伝えのスポットもいくつかあるので、じっくり巡ってみると良いでしょう。
名称:海産物料理 海漁
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村我喜屋297-30
公式・関連サイトURL:http://tabelog.com/okinawa/A4702/A470205/47001841/
10. 神アシャギ
アシャギまたはアシアゲとは、祭祀の際に神々を祝女(ノロ)に降臨させる聖なる場所のことです。伊平屋島には、我喜屋と島尻の2地区に、琉球王朝時代からの伝統的な神アシャギが残っています。
短い柱に茅葺の屋根が乗った独特の形状をしていて、今でも村のお祭りなどの伝統行事で使われています。アシャギの周囲は「遊び庭(あしびなー)」と呼ばれる広場になっていて、さまざまな「神遊び(かみあしび)」と呼ばれる神様の奉納演舞が行われます。
観光スポットとして整備されているわけではありませんが、島の伝統的な暮らしを知る重要な場所として見学してみてください。
名称:神アシャギ
住所:沖縄県島尻郡伊平屋村我喜屋
公式・関連サイトURL:http://www.iheyazima-kankou.jp/play/iheya/
◎まとめ
伊平屋島の観光スポット10選をお送りしました。伊平屋島では、毎年秋に珍しい夜間の「ムーンライトマラソン」が開催されています。近年はこれのために島を訪れる人も増え、観光地としての知名度も少しずつ上がってきました。これを機に、沖縄県最北の離島をぜひ一度訪ねてみてください。
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