歴史と自然が残る徳島県美馬市で、お祭りの温かさを観光とともに味わおう！

徳島県の中部に位置し、歴史ある街並みと近代の商業施設を上手に活用している美馬市（みまし）は、脇町の「うだつの町並み」を中心に吉野川沿いの観光地として人気があります。その人気は観光スポットの影響だけにとどまらず、美馬市でしか見ることのできないお祭りの貢献に資するところも大です。伝統ある観光地を盛り上げる各種お祭りを経験すれば、美馬市がなぜ多くの観光客を惹き付けているのかを知ることができるでしょう。

美馬市のお祭りを楽しむことができれば、徳島県の魅力を再発見することにつながります。県内の隠れたお祭りを探し出して、ぜひ旅行中の思い出作りに活用してください。その入口として、ここでは美馬市でおすすめのお祭りを4つご紹介します。

1. チューリップまつり

美馬市最大の観光スポットである旧脇町「うだつの町並み」の東側を流れる大谷川には、明治時代にオランダ人技師ヨハニス・デ・レーケの指導によって建造された「デ・レイケ堰堤」があります。今では「デ・レイケ公園」として整備されているこの石垣堰堤一帯には、14種類15000本ものチューリップが植えられています。色とりどりのチューリップが一斉に満開となる4月上旬ごろには、「チューリップまつり」が開催されます。

お祭り当日には大谷川沿いに産直市や屋台が立ち、田楽や団子、手打ちそばや手打ちうどんなど、美馬市の地元グルメが味わえます。運が良ければ、チューリップと桜のコラボレーションも見られますよ。「花より団子」ではなく「花も団子も」。チューリップまつりで美味しく楽しく、美馬市の春を慶んでみませんか。

2. 美馬市花火大会

美馬市の観光名所である脇町の「うだつの町並み」は、吉野川の水運を利用した徳島特産の藍の集散地として発展したもの。その吉野川の河畔で開催される「美馬市花火大会」は、美馬市の夏の一大お祭りとして親しまれています。うだつの町並みを観光した後にそのまま楽しめるので、夏の美馬市を一日中満喫することができますよ。

スターマインをはじめとするおよそ1100発の花火が、吉野川の直上に打ち上がります。山間の花火大会とて観覧場所から花火の距離が比較的近いので、大迫力の空模様を楽しめるでしょう。徳島名物阿波踊りなどがみられる「うだつまつり」と同時開催されることが多いので、旅行の予定を合わせやすいのも魅力ですね。

3. 寺町花しょうぶ祭り

美馬市西部にある安楽寺下の寺町公園には、約3000本ものハナショウブが植えられています。毎年6月初旬の日曜には、満開のハナショウブを愛でる「寺町花しょうぶ祭り」が開催。美馬の山々を背景に、紫や白のハナショウブが咲き広がるようすは、写真映えすること間違いなしですよ。

「寺町花しょうぶ祭り」では、チューリップまつりなどと同じ物産市「meマルシェ」が出店するほか、三味線餅つきやステージイベントに、子どもも楽しめるイベントもいろいろ開かれます。大人はハナショウブ観賞を楽しみ、子どもは金魚すくいやバルーンアートに興じる。決して大規模ではないけれど、家族で飽きることなく過ごせる、美馬市のおすすめのお祭りです。

4. 芝桜祭り

美馬市街の北、大滝山の斜面にある山あいの地区広棚。この小さな山里に、地域住民の協力によって毎年春に美しい芝桜の絨毯が現れます。有名な公園ほどの規模はありませんが、赤やピンク、白に紫と艶やかなグラデーションが広がるさまは訪れる人の心を奪います。「全国花のまちづくりコンクール」で農林水産大臣賞や審査委員会賞をもらったこともあるほどなんですよ。

見頃を迎える4月上～中旬の日曜には「芝桜祭り」も開かれ、地元の獅子舞やオカリナ演奏、そしてちょっと季節外れの阿波踊りといったさまざまなイベントが開かれます。そのため、観光ルートからはいささか外れているにもかかわらず、このお祭りと一面の芝桜を求めて多くの観光客が広棚を訪れます。地元の人の地道な活動から生まれた花のお祭り。時期が合えばぜひ参加してみてください。

◎まとめ

美馬市脇町の「うだつの町並み」は、「とくしま88景」「にし阿波お勧めビューポイント100選」「都市景観100選」「日本の道100選」「美しい日本の歴史的風土100選」と、数々のタイトルを獲得している徳島県有数の観光名所。2002年には町並みと一体化する形で「道の駅藍ランドうだつ」が開業し、さらに観光しやすくなりました。

そんな観光都市美馬市を訪ねるなら、ぜひ事前にお祭り情報もチェックしてみましょう。白壁の美しい町並みには、にぎやかなお祭りや花火、そして季節の草花がよく合います。郵便番号の上3ケタが777で始まる縁起の良い美馬市へ、ぜひ一度行ってみてください。

歴史と自然が残る徳島県美馬市で、お祭りの温かさを観光とともに味わおう！