馬鞍山(Ma On Shan)線は、東鉄線の大圍(Tai Wai)駅から、新界の東・馬鞍山のふもとにある烏溪沙(Wu Kai Sha)駅までを走っています。香港東部の山々を背にした海岸沿いを蛇のようにくねくねと通る電車で、そのエリアには海岸線を埋め立てた現代的な街並みが広がります。埋立地には超高層アパートが建設され、たくさんの住人の暮らしがそこに。今回は、こうしたエリアを走る香港地下鉄・馬鞍山線の主な駅や沿線について紹介します。
目次
香港郊外/城門河と馬鞍山に沿って走る香港市民の足・MTR馬鞍山線
1.馬鞍山線の主な駅
▼馬鞍山(マーオンシャン)駅
馬鞍山駅は、香港沙田区に位置する香港鉄路(MTR)馬鞍山線の地下鉄駅です。近くには馬鞍山中央公園や新港城中心(ショッピングセンター)などがあり、馬鞍山線でも中心となる地下鉄駅です。
▼車公廟(チェグンミウ)駅
香港文化博物館や車公廟の最寄り駅。開業は2004年12月21日で、駅の周囲はマンションや緑が多くあるエリアです。1階が改札、2階がホームという形式で、スタイリッシュな外観をした駅舎です。近くの車公廟という寺院では占い好きな香港人がお祈りする姿が見られるかもしれません。
▼大囲(ダーイワイ)駅
大囲駅は香港新界にある香港鉄路 (MTR)の地下鉄駅のひとつ。外観はガラス張りのシンプルな馬鞍山線の駅舎です。ブルーを基調とした3階建てで、近くには高層マンションがあります。なお、東鉄線へ乗り換えもできます。
2.馬鞍山線の概要
2004年12月22日に開業した香港鉄路(MTR)馬鞍山線は「大圍駅」から「烏渓沙駅」間の全9駅(11.4km)を結ぶ路線です。MTRは地下鉄が大半ですが、馬鞍山線は全区間が地上を走っています。なお、馬鞍山線は、香港の他の道路や地下鉄と異なり右側通行という特徴があります。九龍へ向かう場合、東鉄線への乗り換えを容易にするため、2本の九龍行きの線路を隣合わせて建設されています。また、香港鉄路が設立した2007年12月2日に、地下鉄の路線名が「馬鉄」から「馬鞍山線」に改められました。
3.馬鞍山線が走るエリア
馬鞍山線は、馬鞍山郊野公園のある九龍半島の東側をカバーしています。一帯の中心には地下鉄(馬鞍山線)と並行して城門河が流れ、水の豊かな光景が広がるリバーサイドエリアでもあります。香港の繁華街からから見れば、郊外に当たる静かな場所で、埋立地に建てられた高層マンションには多くの人が暮しています。
また、馬鞍山線沿いではありませんが、城門河左岸の「沙田」に大きなショッピングモール(地下鉄でアクセス可)もあり、買い物も便利。香港の新しいベットタウンといった雰囲気です。地下鉄に沿って流れる城門河を下ると右岸に馬鞍山がそびえ、河口へと続きます。海ではあるものの、多くの島や大陸に囲まれた香港でよく見られる内海で波も穏やかです。
◎まとめ
馬鞍山線を観光で利用する方は少ないと思いますが、馬鞍山周辺に住む人びとにとっては、生活の足とも言える存在です。現代香港人の暮しをのぞいてみたいという方は、利用してみるといいかもしれませんね。また、香港ではハイキングが休日の過ごし方の一つで、馬鞍山駅近くの馬鞍山でもハイキングができます。標高は702メートルとそれほど高くないので、気軽に登ってみるといいでしょう。