観塘(かんとう/Kwun Tong)線は九龍と新界を結ぶ路線で、路線図上でのラインカラーは緑。九龍エリア随一の繁華街を通り、工場地帯や高層住宅団地を抜けて新界の田園風景が広がるエリアまで、変化に富んだ環境を走ります。今回はそんな観塘線について、詳しく紹介したいと思います。この記事を参考に、必要となれば観塘線を上手に利用してください。
目次
香港の地下鉄・観塘線の特徴を紹介~九龍地区の観光に便利です~
■観塘線のカバーエリア
香港の地下鉄・観塘線は、香港で最初に完成した路線。九龍地区と新界エリアの東側を走る路線です。九龍湾近くの黄埔(Whampoa)駅を起点とし、九龍地区の繁華街である油麻地(Yau Ma Tei)、旺角(Mong Kok)、太子(Prince Edward)を通り、香港で古くから開発されてきたニュータウンの九龍湾や観塘(Kwun Tong)を通過。新界の調景嶺(Tiu Keng Leng)駅が終点です。
途中の九龍塘(Kowloon Tong)駅では、沙田や上水を始めとする新界北部や深圳、中国本土へ続く東鉄線に乗り換えることができます。2016年10月に観塘線が延伸され、西の始終点が油麻地駅から黄埔駅になりました。
※2017年現在、茶色のライン「東西走廊」は「西鉄線(紅磡駅⇔屯門駅)」「馬鞍山線(大囲⇔烏渓沙駅)」に分かれています。なお茶色のライン上で「大囲⇔紅磡駅」はまだ開通していません。また「南北走廊」は「東鉄線」で、紅磡駅⇔金鐘駅は開通していません。
緑のラインが観塘線。九龍の外環を走るように線路が伸びています。観塘線は九龍地区の市街地を抜けると、そのほとんどが超高層アパートメントの立ち並ぶ住宅街へ。九龍湾から藍田(Lam Tin)間は地上区間です。九龍湾駅/牛頭角(Ngau Tau Kok)駅及び観塘駅は高架駅。藍田駅及び油塘(Yau Tong)駅は地上駅。その他の駅は地下駅です。以下、観塘線の駅一覧です。※は乗換可能な路線。
黄埔(Whampoa)
何文田(Ho Man Tin)※東西線
油麻地(Yau Ma Tei)※荃湾線
旺角(Mong Kok)※荃湾線
太子(Prince Edward)※荃湾線
石硤尾(Shek Kip Mei)
九龍塘(Kowloon Tong)※東鉄線
楽富(Lok Fu)
黄大仙(Wong Tai Sin)
鑽石山(Diamond Hill)※東西線
彩虹(Choi Hung)
九龍湾(Kowloon Bay)
牛頭角(Ngau Tau Kok)
観塘(Kwun Tong)
藍田(Lam Tin)
油塘(Yau Tong) ※将軍澳線
調景嶺(Tiu Keng Leng) ※将軍澳線
■観塘線の主な駅
出典: Exploringlife (CC BY-SA 4.0)
1.黄埔駅
黄埔(Whampoa)駅は観塘線の終起点。2016年10月に観塘線が黄埔まで延伸されたことで、新しくできた駅です。それまで黄埔から香港島へ行くにはバスを利用するしかなかったのですが、この駅ができたことで黄埔から銅鑼湾までは乗り換えを含めて約21分で行けるようになりました。黄埔駅周辺は日本人も多く暮らす住宅街で、この駅は「黄埔新天地時尚坊」と「AEON STYLE黄埔」の2つのショッピングセンターに直結しています。
2.油麻地駅
観塘線の油麻地(Yau Ma Tei)は九龍地区の繁華街にある駅。九龍の下町の風情が漂う活気あふれるエリアで、露店やナイトマーケットなどもあります。また安宿やローカル色たっぷりの飲食店なども多く見られます。この繁華街は、油麻地から旺角(Mong Kok)、太子(Prince Edward)まで続きます。
3.九龍塘駅
観塘線の九龍塘(Kowloon Tong)は、観塘線では九龍市街地エリア最後の駅。東鉄線への乗り換え駅となっていて、多くの人が利用しています。大型ショッピングセンター「又一城 (フェスティバルウォーク)」が駅と直結しているほか、香港城市大学とも直結。周辺は香港でも有数の高級住宅街として知られています。
4.観塘
観塘線の観塘(Kwun Tong)駅周辺は工場地帯として発展してきました。最近では産業の変化とともに多くの工場が廃れてしまい、古いビルを再利用した飲食店やアートスペースが新しく生まれています。生まれ変わろうとしている街並みは見どころが多く、観光エリアとしても面白いと思います。
◎まとめ
香港の地下鉄・観塘線を紹介しましたがいかがでしたか?観塘線は九龍随一の繁華街、油麻地、旺角、太子を走っているので観光にも便利で、使う機会も少なくないと思います。九龍を始め沿線周辺には観光スポットも多く、さらに中国本土や新界へ出るときも利用することがあるのではないでしょうか。乗る機会があれば、この記事を参考にしてみてください。