ハワイ初の鉄道!「ホノルル・レール・トランジット」はいつできる?
人気リゾート地として多くの日本人も足を運んでいるハワイ。車社会アメリカの一部として鉄道とは無縁の世界と思われてきたハワイですが、なんとハワイ初の鉄道路線が建設中なんです!その噂の電車「ホノルル・レール・トランジット」について調べてみました。開業は今しばらく先ですが、現時点の情報とホノルルの交通事情ついて紹介します。
目次
ハワイ初の鉄道!「ホノルル・レール・トランジット」はいつできる?
1.ホノルルの交通事情
日本人がハワイに抱くイメージは、楽園のような街でゆったりのんびりといったところではないでしょうか?ところが現実には、ホノルル市は交通渋滞という大きな問題に直面しています。
ハワイ州の人口は約130万人あまり。そのうち100万人近くは、州都ホノルルのあるオアフ島の住民です。このオアフ島の人口密度は全米でトップクラスに高いうえに、ホノルル大都市圏の西部でも急速に住宅開発が進んだことから、朝夕の交通ラッシュが深刻となっているのです。
この渋滞問題を解決するため、2008年に住民投票が行われ、オアフ島西部とダウンタウンを結ぶ鉄道計画に5000億円余りの予算が承認されました。
2.ホノルル・レール・トランジットとは
ホノルル・レール・トランジットは高架型の都市高速鉄道で、ホノルル中心部のショッピングモール「アラモアナセンター」からオアフ島西部のカポレイまでの約32kmを走ります。車体の製造は、台湾の台北捷運や新北捷運にも携わった日立グループの日立レールイタリアが手掛けます。
車両は4両編成で、両端のイースト・カポレイ駅とアラモアナセンター駅の間を41分で走行する予定です。料金については公営バス(TheBus)との統一運賃が適用されます。運転手のいない自動運転というのも特徴で、また車両にサーフボードラックが設けられているのも、ハワイらしい点といえるでしょう。
3.ホノルル・レール・トランジットの路線計画情報
ハワイの空の玄関口ダニエル・K・イノウエ国際空港を中心に、全部で21の駅が設置される予定です。とくに観光客にとっては、空港からアラモアナ・センターまで渋滞に巻き込まれることなく16分で行けるのが魅力です。途中にはダウンタウンやチャイナタウンもあり、将来的にはワイキキ方面まで延伸する計画もあるそうです。
空港の反対側の隣には真珠湾海軍基地駅が開業する予定で、パールハーバー関連の観光にも便利。さらに隣のアロハ・スタジアム駅を過ぎると、終点のイースト・カポレイ駅まで、鉄道は郊外の住宅地や学校を巡ります。
4.いつ頃完成するの?
ホノルル・レール・トランジット・プロジェクトは2段階で計画されています。まず西側のイースト・カポレイ~アロハ・スタジアム間が、次いで残りのアロハ・スタジアム~アラモアナセンター間が開業することになっています。
当初、先行区間は2017年に完成する予定でしたが、どこの国でもこういった大規模プロジェクトは遅れるもの。2019年現在で、イースト・カポレイ~アロハ・スタジアム間が2020年下半期、アロハ・スタジアム~アラモアナセンター間は2025年の開業予定とアナウンスされています。
ただし、前述のとおりイースト・カポレイ~アロハ・スタジアム間は住宅街なので、観光客の足となるには全線開通を待たなければなりません。
◎まとめ
ハワイで建設中の初の鉄道「ホノルル・レール・トランジット」について気になるポイントをまとめてみました。2030年には、毎週20万人近くがこの電車を利用し、オアフ島の道路を走る車が約4万台減少すると期待されているとか。基本的にはオアフ島住民の通勤通学の交通手段というのが目的ですが、全線が完成したあかつきには、ハワイの道路もより快適になり、観光のイメージも変わるかもしれません。