名称：宇治上神社
住所：京都府宇治市宇治山田59
公式・関連サイトURL：https://www.pref.kyoto.jp/isan/ujigami.html
京都はまさに歴史の玉手箱です。いずれの寺院も平安時代や鎌倉時代といった、現存していること自体が奇跡のような歴史を重ねています。しかし、残念ながら現在までその歴史を繋ぐことのできなかった建物や書巻、観術品などがあったはずです。それでも京都にはまだまだ沢山の、日本の過去を知る貴重な資料が残されています。
そんななかでも日本最古や、京都府最古の由緒ある建造物などを集めてみました。いずれも今後我々日本人が後世に受け継いでいかなければならない貴重な歴史遺産ばかりです。まだまだ沢山の最古を誇るスポットがありますが、今回は厳選して4カ所の歴史スポットをご紹介いたします。
目次
京都の最も古い歴史あるスポットを集めてみた！最古の厳選4スポット
1.国宝「宇治上神社」 ～本殿は現存最古の社殿建築
山門をくぐると、清めの砂の盛り砂の後ろに鎌倉時代に建てられた拝殿がある京都府宇治市の『宇治上神社』。この拝殿は1215年ころの建築物で、国宝にも指定され、鎌倉時代の建築技術を知る貴重な歴史遺産です。さらに拝殿の裏手に回ると宇治上神社の歴史はさらに深まります。本殿は覆屋という構造で、中には3つに別れた内殿があり、それぞれ左殿に菟道稚郎子命、中殿に応神天皇、右殿に仁徳天皇の御祭神三柱がお祀りされています。
この御本殿は拝殿よりもさらに古く、平安時代後期の1060年に建てられた京都府だけでなく、日本最古の神社建築物です。国宝に指定された本殿の扉には重要文化財に指定された絵画も描かれています。境内には摂社となる春日神社もお祭りされ、このお社も鎌倉時代の建築物で国の重要文化財に指定され、歴史スポットとして必見のお宮さんです。
2.丹後一宮「籠神社」 ～系図が国宝、日本最古の由緒あるお社
京都府宮津市にご鎮座する丹後国一宮の「籠神社（このじんじゃ）」は、三重県伊勢市にある伊勢神宮でお祀りされている天照大神が、伊勢の地にご鎮座されるまでに、一時的にお祀りした「元伊勢」と呼ばれる歴史スポット。籠神社の創建は有史以前とされ、歴史的にもかなり古くからこの地をお守りになられてきたお社です。
伊勢神宮には天照大神の内宮、豊受大神の外宮があり、籠神社では豊受大神も相殿神として祀られています。この双方の大御神を宮司として祀られてきたのが海部家です。海部氏の始祖は籠神社の主祭神でもある彦火明命で、現宮司が82代目にあたると伝わります。その系図は『海部氏系図』として残され、平安時代に書き写されたとする現存最古の系図として国宝に指定されているのです。さすが、歴史の宝庫ですね。
名称：籠神社
住所：京都府宮津市字大垣430
公式・関連サイトURL：https://www.motoise.jp/
3.国宝「慈照寺（銀閣寺）東求堂」 ～日本最古の書院造
京都市左京区にある慈照寺。一般的には銀閣寺として親しまれていますが、正式名称は「東山慈照寺」。銀閣と呼ばれる観音殿は国宝です。
銀閣は鹿苑寺の金閣、西本願寺の飛雲閣と合わせて京都の三閣と呼ばれ、ユネスコの世界遺産に登録されています。慈照寺では観音殿の銀閣が有名ですが、注目していただきたいのは国宝「東求堂（とうぐどう）」です。
国宝「東求堂」は1486年に建てられた日本最古の書院造の建物。阿弥陀如来をお祀りする阿弥陀堂であり、建立した足利義政の像を安置する持仏堂。そして、義政公が隠居後の山荘として住まわれていた建物です。
堂内は4部屋に別れ、残り2室は茶室と「同仁斎」という書斎になっています。この同仁斎には歴史的にも非常に貴重な茶道具が並べられた違い棚があり、この棚は座敷飾りとして現存最古のものと認定された京都屈指の由緒正しいスポットです。
名称：慈照寺東求堂
住所：京都府京都市左京区銀閣寺町2
公式・関連サイトURL：https://www.shokoku-ji.jp/ginkakuji/
4.世界遺産・国宝「醍醐寺 五重塔」 ～京都府下最古の木造建築
京都市伏見区にある醍醐寺は真言宗醍醐派の総本山で、御本尊は阿弥陀如来様です。醍醐寺の創建は874年と非常に歴史がありますが、残念ながら1467年に始まった応仁の乱などで荒廃しました。しかし豊臣秀吉が、当寺三宝院の裏山で花見の宴を催した「醍醐の花見」をきっかけに、現在の姿に復興されています。そしてその戦火を逃れ、創建当時の姿を現在まで残してきたのが五重塔です。
この五重塔は京都市最古の木造建築物として国宝にも指定された歴史スポット。塔内初重には平安時代の両界曼荼羅や、インドで生まれた真言密教が弘法大師・空海に伝わるまでの伝承者である真言八祖の壁画などが残され、歴史の重みとともに、この絵画も国宝として国に指定されているのです。京都には古刹、名刹の伽藍だけでなく、こうした絵画や書物、彫刻など数多くのスポットがあり、まさに古都の名にふさわしい街です。
名称：醍醐寺
住所：京都府京都市伏見区醍醐東大路町22
公式・関連サイトURL：https://www.daigoji.or.jp/
◎京都の古い歴史的建造物まとめ
京都は古都と呼ばれ、まさに歴史の宝庫。時代とともに失われつつある貴重な建築物や書物、文化財、そしてもちろん自然も後世に伝えるためにも大切に守っていきたいものです。今回は古都京都市だけでなく、京都府下のもっとも歴史あるスポットを集めてみました。
いずれも古寺、古刹ばかりで、甲乙付けがたい名刹ばかりです。歴史を感じたくなれば京都を訪れるだけで、日本人の心を取り戻せる、京都とはまさにそんな場所です。また京都府のいろいろな町にも、その土地の鎮守や、思わぬスポットがあります。華やかな古都めぐりだけではなく、山城や相楽、丹後といった府下の歴史散策もいかがでしょうか。
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