名称:雷生春堂
住所:九龍旺角荔枝角道119號, 香港
公式・関連サイトURL:http://scm.hkbu.edu.hk/lsc/en/index.html
漢方に興味のある方は、ぜひ旺角(太子駅)の「雷生春(ルイサンチュン)堂」を訪ねてみてください。茘枝角道と塘尾道の交差点で存在感を発揮している、白い昔ながらの建物が雷生春堂です。
2012年のリニューアル後は、ロケや香港の観光案内の写真などでよく見かけるようになり、観光客の撮影スポットとしても人気上昇中です。漢方の歴史を学べるギャラリーや涼茶の販売など、漢方初心者でも親しめるスポットになっていますよ。それでは、香港でオススメの漢方の博物館「雷生春堂」をご紹介しましょう。
目次
旺角にある香港の一級歴史建築物「雷生春堂」で漢方に触れてみよう!
元々は薬局と接骨院
雷生春堂は、もともとは上層階が九龍バスの創始者である雷亮氏の邸宅、地階は薬局と接骨院でした。1970年代以降、邸宅としては使われなくなりましたが、戦前の「唐楼」という建築様式を残していることから一級歴史建築に認定され、その後香港政府に寄贈されました。
2012年には、「香港浸会大学(香港バプティスト大学)中医薬学院雷生春堂」としてリニューアル。もとの建物の玄関や窓の数などは変わらず、当時の姿を残す努力がうかがえます。雷さん一家が住んでいたころの接骨院の看板も、そのまま残っているんですよ。中国風と英国風が生かされた美しいバルコニーが特徴的です。
雷生春堂の建物や漢方の歴史を紹介するギャラリー(要予約)
雷生春堂の各階にはギャラリーがあって、さまざまな歴史を学ぶことができます。地階では、ここに暮らしていた雷氏一家の歴史に触れることができます。1階(日本でいうところの2階)は涼茶、2階には漢方薬に関する資料が展示されています。3階は雷生春堂の建物についての展示となっていて、建物の特徴や再開発の経緯などを見ることができます。
中庭には昔の医師が患者の脈を取るようすを再現した銅像が置かれていたり、薬棚に漢方薬のボトルがずらっと並んでいたりと、ただ眺めているだけでも楽しめる観光スポットですよ。地階のロビーでは2種類の涼茶が販売されているので、ぜひ試してみてください。
地階は常時一般公開されていますが、1階より上は無料のガイドツアーを予約する必要があります。
なんと診療もしてくれる(要予約)
これだけ価値のある建物に歴史的な資料が豊富に揃っていれば、資料館として十分立派ですが、雷生春堂はそれだけでは終わりません。要予約ですが、なんと診療もしてくれるんですよ!内科(腎臓科、腫瘍科、老人科、婦人科、心血管科など)、鍼灸、接骨の専門医が診察を担当しています。言葉の壁を感じそうですが、事前に症状を広東語か英語で調べて書いて行けば、貴重な体験ができるかもしれません。
せっかく香港へ来たのだから、記念に本場の診療を体験してみたい人におすすめです。いきなり診療はちょっと…という方はぜひ、漢方のお茶「涼茶」をお試しください。
雷生春堂への行き方
雷生春堂の住所は旺角ですが、最寄りは旺角駅の隣の太子駅となります。太子駅C2出口を出ると、目の前が太子道西です。これを右(西)方面へ進むと、荔枝角道という大通りに出ます。荔枝角道を右に曲がり、道なりに歩いていくと、V字に折れる塘尾道とぶつかります。
この交差点左手に雷生春堂があるので、荔枝角道と塘尾道の交差点に着いたらちょっと振り返るような感じです。建物の全体像の写真が撮りたい場合は、荔枝角道の対向車線側に渡った方が見栄えが良く撮れますよ。
◎まとめ
漢方って、興味があってもキッカケがなくて触れられなかったり、なかなかじっくり見る機会がはありませんよね。香港の街中には、亀ゼリーや涼茶など手軽に試せる漢方もあれば、ちょっと入りづらい本格漢方薬局まで、さまざまな漢方のお店がります。
その両方の良さを備え、見学者にオープンな雷生春堂で、漢方についてじっくり学んだり、涼茶にチャレンジしたりしてみてください。そうすれば、雷生春堂で漢方の世界への一歩が踏み出せるかもしれませんよ。