北京の南にある天津市は港町です。街に教会もあり、素朴な人柄は親しみを感じるでしょう。北京と上海の中継地点として経済も発展しています。日本では天津飯や天津甘栗などで知られる「天津」ですが、お土産にはどのようなものがあるのでしょうか?お土産の歴史や特徴を抑えながら、紹介していきます!
目次
人口1,000万を超えるグルメ観光都市・天津のお土産をまるごと紹介!
1.狗不理(中華まん)
天津の狗不理は、中国はもちろん海外でも有名です。上質な素材にこだわった天津狗不理は評判となり、お土産にもぴったりです。北京にも支店があり、お土産の購入やグルメツアーの一環としてお店に立ち寄ってみるといいでしょう。
狗不理は上質な餡を薄い皮に包んでつくります。包む皮は均一に延ばされた8.5センチの皮、それに18個のひだを作りながら餡を包んでいきます。サイズも決まっていて、狗不理のひだは対称。蒸したての狗不理は、湯気が立ち菊のようにキレイです。一口食べれば肉汁があふれ、香ばしさが周囲に漂います。
狗不理は百年あまりの歴史を有しています。現在では餡は豚肉だけでなく海鮮、野菜、蟹などもあり、選べる楽しみが増えました。天津に来たら、狗不理は外せないお土産ですよ。現地でも食べることもできるので、ぜひ食べてみてくださいね。
2.泥人張彩塑(人形の置物)
天津の「泥人張彩塑」は、清朝の乾隆・嘉慶年間に名声を得ました。泥人張彩塑はカラフルな置物の伝統芸術で、もともとある粘土人形に芸術性を加えたユニークなスタイルで彩色し、小道具で飾られました。大きさはお土産にちょうどいいサイズですよ。
「泥人張彩塑」のテーマは幅広く、民俗の風習を表現したり故事や民話、演劇「水滸伝」や「紅楼夢」、「三国志」のような古典文学からもインスピレーションを得ます。形が似ているばかりでなく、表情も豊かです。「泥人張彩塑」の色使いは明るく、色彩も研究されています。長い期間飾っても乾燥せず、ひび割れも起きません。博物館にも置かれ、展覧会では優れた作品として認められています。国際的に高い評価を得ており、外国人に人気があるのも頷けますね。
3.風筝魏(凧)
風筝魏は天津の凧のことで、魏元泰によって作られました。創始者の魏元泰は1872年に天津で生まれ、幼い頃から凧に親しみ凧の製造に強い関心を抱いていました。そして凧の芸術性を高めるため、鳥や昆虫の体と各部位との比率を研究し、凧作りに応用します。それまでの凧の羽根と言えば硬く、シンプルなデザインが主流でした。しかし彼の作る凧は折り畳むことができ、小さな封筒に収納できるほど携帯性も高かったのです。
現在では魏元泰の姪の「魏慎行」とその子どもの「魏永昌」が継承しています。彼らは天津工芸美術工房で仕事をしながら、多くの弟子を育ていますよ。風筝魏のデザインは斬新で国内外でも有名になりました。手軽で持ち運びにも便利な、おすすめのお土産です。
4.桂発祥十八街麻花(お菓子)
桂発祥十八街麻花を作ったのは範貴才と範貴林の兄弟で、天津・大沽南路の十八街にオープンしました。「桂発祥・桂発成麻花店」で十八街にお店があったので、人々は十八街麻花と呼んでいました。
十八街麻花は繰り返し研究を重ね、甘い香りのキンモクセイや桃仁などたくさんのフレーバーを使い、揚げています。甘い香りで、同じものは一つとしてありません。特徴は甘くさわやかなフレークと、香りが高いこと。乾燥した場所なら数ヶ月置いても、味や品質は劣化しないとか。天津を訪れる国内外の旅行客がお土産として購入し、友人や親戚用にお土産の箱を持っている姿も見受けられますよ。
◎まとめ
「狗不理(中華まん)」「泥人張彩塑(人形の置物)」「風筝魏(凧)」「桂発祥十八街麻花(お菓子)」の4つを紹介しました。中国では休日になると子どもだけでなく、大人も凧あげを楽しみます。達人の凧はあまりにも高く上がっているので、ほとんど見えないぐらいです。また、泥人張彩塑のようなものを作る職人の手先の器用さは日本の職人にもひけを取りません。興味が湧いた方は天津でいろいろと手にとってみるといいかもしれませんね!