台中は台湾中部の中核市です。台中駅は町の中心に位置し、文化遺産や歷史的建築物もあります。また台中駅に隣接する芸術エリアの「20号倉庫」やレジャー施設、演奏会などのカルチャーイベントやグルメ、ショッピングも台中の魅力の一つです。
気候が穏やかな台中は、台湾でも住みやすい都市として評判です。高速鉄道の開通により台湾全島へ一日で往来できるようになり、週末に台北や高雄から台中を訪れる観光客もいます。台中で豊かな自然に癒されましょう!
目次
2016年に完成した新生「台中駅」は芸術と交通の注目スポット!
台中駅の歷史
▼初代台中駅
日本統治時代の明治38年(1905年)に台中駅は造られました。初代台中駅は現在の駅の南西側にあり、和風の木造建築でした。明治41年(1908年)、台湾の縦断鉄道開通にともない、構内に機関車収納庫が建てられ台北保線区台中派出所も設置されました。園内の湖心亭は当時の開通を記念して建てられたものです。
▼二代目台中駅
大正6年(1917)に二代目の台中駅が完成。赤レンガ造りの西洋式木造建築で、プラットフォームは鉄骨で造られました。総督府(現:総統府)と同じ後期ルネッサンス様式で建造されました。駅舎の回廊は装飾が施され、玄関部には二本の柱が建てられデザインも初代とは違うものになりました。しかし1935年の台湾中部地震や第二次世界大戦によって、駅舎は損傷を受けてしまいました。
▼三代目台中駅
1949年の第二次世界大戦後、増加する旅客に対応するため駅の右側を増築。1995年、政府は台中駅とプラットフォームを二級史跡(現:国家史跡)に指定します。その後、1999年に「台湾921地震」で再び駅舎が損傷し補強されます。 2009年に高架化工事が始まり、2016年に完成しました。
運行状況
台中駅は旧市街(中区一帯)に位置しており、台中、彰化、南投などの玄関口となっています。近年鉄道輸送は道路輸送との競争にさらされ、高速鉄道台中駅の開業の影響もありましたが、依然として台湾の主要な交通機関の一つです。
現在の台中駅では、すべての列車が停車します。
1.台中経由の自強号は、七堵・潮州間を運行しています。
2.宜蘭線、東部幹線経由の自強号は、彰化・花蓮間を運行しています。
3.屏東線、東部幹線経由の自強号は、台中・台東間を運行しています。
4.台中経由の区間車は、新竹・嘉義間を運行しています。
5.成追線経由、連接山線および海線方面の区間車は、通霄・銅鑼間を運行しています。
※台中駅では北京語、台湾語、客家語での放送案内が流れています。構内では悠遊カード、iPASS、icash 2.0およびHappy Cashでの支払いが可能です。
20号倉庫「Stock20」
台中駅の後部にある鉄道倉庫「20号倉庫」は芸術再生プロジェクトによってアートスペース「Stock20」として甦りました。豊かな文化的背景から芸術界や鉄道ファンがよく訪れています。
2015年に台中駅・高架計画によって、「stock20」は誕生しました。アーティストは最先端の展示を行い、周囲の活性化に貢献。stock20は台中の新たな美術を生み出す創造的な空間となっています。ダイナミックな活動と展示作品は多くの人を魅了していますよ。
創造的なデザインや商品を求めて人が「stock20」に集まってきています。様々な分野で交流が行われ、台湾のアートの新しい中心の一つといえる「stock20」。海外の芸術家の訪問もあり、台中を賑わせる人気のスポットとなっています。
◎まとめ
2016年で三代目となる駅舎を持つ「台中駅」とアーティストが集う「20号倉庫」を紹介しました。台中駅は昔も今も台湾中部の交通の要としての役割を果たしています。初代は日本統治時代に造られた駅だけあり、日本ともゆかりの深いスポットといえますね。現在は駅として利用されるだけでなく、アートスポットとしても熱い注目を集める「台中駅」。これからも目が離せませんよ!