名称:Tombs of Buganda Kings at Kasubi
住所:Kampala, Uganda
公式・関連サイトURL:http://www.whcunesco.org/en/news/636
アフリカ大陸の東部に位置するウガンダ共和国は、ケニアやタンザニアなど計5ヶ国の国境に囲まれた内陸国です。赤道直下に位置しながらも、年間の平均気温は22℃と過ごしやすいのが特徴。
アフリカ大陸最大級のヴィクトリア湖を有するなど、自然豊かな国として知られています。
そんなウガンダの首都カンパラには、かつてこの地に存在した「ブガンダ王国」の歴代国王を祀ったお墓があるんですよ!2001年には、ウガンダで3つ目の世界遺産としてユネスコにも登録されました。
それでは、世界遺産「カスビのブガンダ王国歴代国王の墓」についてご紹介していきましょう。
目次
ウガンダの歴代国王が眠る世界遺産!カスビのブガンダ王国歴代国王の墓
カスビのブガンダ王国歴代国王の墓とは?
ウガンダの首都カンパラ(Kampala)郊外にあるカスビの丘には、ブガンダ王国の4人の国王が眠っています。この「カスビのブガンダ王国の歴代国王の墓(Tombs of Buganda Kings at Kasubi)」は、1882年に当時の国王・ムテサ1世が宮殿として建造したものでしたが、彼の死後そのまま墓所として使用されるようになったのです。
高さ約15m、直径約30mの巨大な円形建造物は、木や土、藁、葦などの天然素材を用いて造られているのが特徴。日本でも馴染みのある茅葺き屋根がシンボルとなっています。最初に祀られたムテサ1世から、4代目にあたるムテサ2世までがこの同じ墓所に眠っているのですが、歴代王が同じ場所に祀られるはブガンダ王国では非常に珍しいことだそうですよ。
周辺にある建物や墓所には歴代王や王族の縁者たちも葬られており、一部は現在も住居として利用されています。今は亡きブガンダ王国がたしかに存在したという証としてだけでなく、現在も生き続ける伝統文化や優れた建築技術が評価され、2001年にウガンダで3つ目の世界遺産に登録されました。
カスビのブガンダ王国歴代国王の墓へのアクセス
世界遺産「カスビのブガンダ王国歴代国王の墓」は、ウガンダの首都カンパラ郊外の街カスビ(Kasubi)にあります。日本からウガンダへの直行便はないので、まずは中東やヨーロッパを経由して、エンテベ(Entebbe)にあるエンテベ国際空港を目指しましょう。フライト時間は、最短でおよそ22時間です。
エンテベ国際空港から首都カンパラまでは約35Km離れているため、車で1時間ほどかかります。
空港からはスペシャルタクシーと呼ばれる普通のタクシーを利用するか、宿泊予定のホテルで送迎サービスを予約するのが便利ですよ。
カンパラから目的地のカスビまでは、乗合タクシーで行くのがおすすめ。乗合タクシーは、ナキブボ・スタジアム近くにある「ニュー・タクシー・パーク」から出ています。所要時間はおよそ15分です。
カスビのブガンダ王国歴代国王の墓おすすめポイント
◆ブガンダ王国
ブガンダ王国は13世紀から20世紀にかけて存在した国で、かつて東アフリカで最も強力であった王国の一つとして知られています。1962年にウガンダがイギリス統治下から独立した後も、その中にある「国」として存在し続け、さらに1966年には独立宣言をします。しかし、その後すぐアミン大統領によって消滅させられてしまったのです。
このブガンダ王国を作り上げたガンダ族は、国の消滅後に度重なる弾圧を受けながらも、ウガンダ最大規模を誇る民族として生き続けています。彼らにとって世界遺産「カスビのブガンダ王国歴代国王の墓」は、王国が確かに存在したという証であり、心の拠りどころなのですね。
◆建築技術
「カスビのブガンダ王国歴代国王の墓」を見学する際は、ぜひ建物そのものにも注目してみてください。
木材や藁、葦、土などといった自然の材料を用いて造られた建物は、温かみを感じられるだけでなく、ブガンダ王国で発展した建築技術の素晴らしさを物語っています。
そんな「カスビのブガンダ王国歴代国王の墓」ですが、実は2010年3月16日に放火が原因と言われる火災が発生。全焼してしまっているのです。国民は再建を試みましたが、大統領がガンダ族出身ではないという理由から資金を援助してもらえず、結局、ユネスコが再建プロジェクトを立ち上げ費用も援助しました。
ちなみに、茅葺屋根の文化遺産が数多く残されていることから、日本もこの再建プロジェクトに参加しているんですよ!単に資金協力をしたのだけではなく、専門家が現地へ出向き技術指導なども行いました。遠く離れたウガンダの世界遺産が日本の建築技術によって守られたなんて、なんとも誇らしいと思いませんか?
◎まとめ
自然豊かなウガンダでサファリやトレッキングを楽しむのも良いですが、たまには国が歩んできた歴史を学んでみるのも良いものですよ。特に首都カンパラにあるウガンダ博物館(Uganda National Museum)では、ウガンダに住む様々な民族に関する展示を見ることができます。民族衣装や伝統楽器、古くから使われてきた生活用具など考古資料が満載!ウガンダ観光の出発地点としておすすめです。