名称:The Ruins of Loropéni
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/1225
ブルキナファソはアフリカ大陸の北西に位置し、コートジボワールやガーナなどに隣接しています。多民族国家ではありますが、国民の半分以上がイスラム教徒の国。そんなブルキナファソには多くの人員と労力を割いて建設されたにもかかわらず、その建設目的がいまだにはっきりとわかっていない遺跡があります。ロロペニの遺跡はブルキナファソ南部にあり、この国で唯一の世界遺産に登録されている観光スポット。100m四方に囲まれた高さ約6mもの巨大な外壁や内壁の遺跡、多くの謎で人々をひきつけます。そこで今回はブルキナファソの世界遺産、ロロペニの遺跡を紹介しましょう。
目次
数多くの謎が残るブルキナファソの世界遺産、ロロペニの遺跡!
ロロペニの遺跡とは?
ブルキナファソ南部のポニ県にあるロロペニの遺跡は、巨大な石の壁からなる砦のような集落跡で、100箇所程度残っているうちの特に保存状態が良い10箇所がブルキナファソ初の世界遺産として2009年に登録されました。11,320平方メートルの範囲内には100m四方に囲まれた高さ約6mもの長大な外壁や、仕切りの役割を果たしていたと考えられる内壁の遺跡、さらにはその敷地内の建造物の痕跡によって構成されています。
このロロペニの遺跡はおよそ1000年前に作られたということは判明しましたが、一体何のために建設されたのかいまだにはっきりとわかっていません。おそらくサハラ砂漠を使用した金の流通が関係しているのではないかと推測されています。金の流通の最盛期は14世紀から17世紀前後で、最終的に19世紀にはこの地は放棄されたと考えられています。またこの世界遺産は熱帯地方に位置していることから雨風、特にスコールによって風化や劣化が進行していることが深刻な問題とされています。
ロロペニの遺跡へのアクセス
ロロペニの遺跡はブルキナファソ南部、ポニ県に位置している世界遺産です。ブルキナファソの首都であるワガドゥグーからは南西方向に約400㎞離れていますので、車での移動でもかなりの時間を要してしまいます。そこでワガドゥグー空港からロロペニの遺跡の近郊都市であるガワ空港まで飛行機で移動することをおすすめします。ガワからロロペニの遺跡までは車で約1時間ほどで到着することができます。
ロロペニの遺跡のおすすめポイント:謎に包まれたミステリアスな雰囲気
出典: -Rik Schuiling / TropCrop-TCS (CC BY-SA 4.0)
ロロペニの遺跡はロロン人かクランゴ人によって、奴隷貿易での金の流通のために造られたと考えられています。最初に外の壁、その後に内側の仕切り、そして最後に数々の建物と建てていきました。その後いろいろな理由でこの場所は放棄され、人々も各地に散っていったといいます。
直線的につくられた壁は泥やセメントで造られ、いくつかの壁には石膏で覆われていた跡が見つかっています。興味深いことに、入り口らしき痕跡はまだ見つかっていません。内部にある建物には、日常生活をしていた痕跡もあるんですよ。ロンペニの遺跡は他の遺跡より残っている部分が多く、約80%の高さが残っています。世界遺産に登録されましたが、実は詳細な研究はまだ行われていません。風化も酷く危機的状況ですが、謎が解明されるのが楽しみなブルキナファソの世界遺産です。
◎まとめ
ブルキナファソの世界遺産、ロロペニの遺跡についてご紹介いたしました。数多くの謎に力強い石造りの外観など、様々な見所が揃ったロロペニの遺跡。アフリカにはまだまだ世界遺産は少ないですが、その中でもぜひ行ってみたい場所ではないのでしょうか?