コンゴ民主共和国だけのキタシロサイに会える世界遺産、ガランバ国立公園

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コンゴ民主共和国だけのキタシロサイに会える世界遺産、ガランバ国立公園

中部アフリカにあるコンゴ民主共和国には、この国でしか見ることのできないキタシロサイの保護区として有名な国立公園があることをご存知でしょうか?それがガランバ国立公園で、1980年には世界遺産にも登録された観光スポットです。ここではキタシロサイをはじめとしたさまざまな種類の野生動物や大自然を楽しむことができるのですが、キタシロサイの密猟などが横行しており、危機遺産に登録されるばかりか世界遺産からの除名も検討されたことがある世界遺産です。今回は、そんなコンゴ民主共和国の世界遺産、ガランバ国立公園についてご紹介いたします。

目次

コンゴ民主共和国だけのキタシロサイに会える世界遺産、ガランバ国立公園

ガランバ国立公園とは?

ガランバ国立公園とはコンゴ民主共和国の北東部に広がる国立公園で、ガランバ川一帯を含む国立公園として1938年に創設されました。もともとキタシロサイの保護区として有名であったガランバ国立公園は、1980年にユネスコの自然遺産として世界遺産に登録されました。しかし、危機遺産に登録され、そればかりか世界遺産リストからの除外も検討されたという経緯を持っています。

ガランバ国立公園ではキタシロサイの角を目的として密猟が横行しており、1960年代から1980年代にかけてキタシロサイの生息数が激減して絶滅寸前まで追い込まれました。それをうけて1984年に危機遺産に登録されたのです。コンゴ民主共和国は密猟者対策を徹底することで、密猟者の数を減らすことに成功。その結果、1992年に危機遺産リストから除外されました。しかしながらその後はスーダンの反政府軍や難民の流入、さらには内戦などの条件が重なり再び1996年に危機遺産リストに登録され、2009年には世界遺産リストからの除外も検討されたほどです。結局世界遺産登録の抹消は見送られましたが、いまだにその根本的な問題は解決していません。

また、キタシロサイの唯一のオスが2018年3月に死んだことで、自然交配での繁殖の可能性が絶たれました。研究者チームは体外受精などを試みていますが、このままでは絶滅を免れない危機的な状況となっています。

ガランバ国立公園へのアクセス

ガランバ国立公園はコンゴ民主共和国の北東部でスーダンとの国境近くに広がっている世界遺産です。コンゴ民主共和国の首都であるキンシャサとはかなり離れており、車を利用しても1日では到着できない距離にあります。ですので、飛行機で近郊の都市に向かうことをおすすめします。ガランバ国立公園の近郊で主要都市であるイシロにはイシロ空港がありますので、まずはここまで飛行機で移動した後に、ガランバ国立公園へ車で向かうと効率的ですよ。

ガランバ国立公園のおすすめポイント

多様な野生動物

出典: th.wikipedia.org

コンゴ民主共和国のガランバ国立公園の最大の魅力は、なんといっても多様で珍しい野生動物が生息していること!絶滅の危機に瀕してはいるものの、この国にしかいないキタシロサイや、コンゴキリンやアフリカゾウ、カバなどの大型哺乳類やアヌビスヒヒ、ウォーターバック、ヒョウ、ライオンなど多くの野生動物がこの世界遺産で生活していますよ。

さらにこのガランバ国立公園の特徴として、公園内にアフリカゾウの調教センターがあることも挙げられます。ここでは動物園やサーカスなどで飼育されることを想定してアフリカゾウの調教を行っています。なおこの調教センターが建設された背景として、ゾウの狩猟を減らす目的があります。ゾウを狩猟して収入を得るのではなく、生きたゾウを人々に見せることによって観光収入を得るという方針に変更し、地元住民の収入の道を作ることを計画したのです。それにより密猟が減るのではないかという期待がされています。希少な動物の命を守るために、現在ガランバ国立公園ではこのような対策がさまざまな形で行われています。

圧倒的なスケールの大自然

出典: commons.wikimedia.org

観光客を魅了するガランバ国立公園の魅力として、圧倒的なスケールの大自然も挙げられますよ!約4920平方キロメートルもの巨大なこの国立公園には、標高800mの広大なサバンナが広がっています。さらにアカ川やガランバ川流域には森や湖沼が点在しており、雄大な自然を満喫することができますよ。

またここではソーセージノキやヒパレーニア、パピルスなどの珍しい植物を確認することもできます。特に果実が細長くソーセージのような形をしていることからこの名前が付けられたソーセージノキは、薬用植物として利用されることもある貴重なものです。日本では味わえない広大なサバンナの雰囲気や、珍しい植物の数々を楽しむことができます。

注意事項

現在外務省での危険レベルが4の地域となっています。レベル4は退避勧告に相当します。

十分な安全が確保されるまで、コンゴ民主共和国への旅行はお控えください。

◎まとめ

コンゴ民主共和国の世界遺産、ガランバ国立公園についてご紹介いたしました。今もなお密猟などの問題を抱えているのが現状ですが、それでもこの世界遺産ではさまざまな種類の野生動物や雄大な自然を見ることができるなど数多くの魅力が詰まっていますよ!

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