ヨーロッパで唯一人間の介在を経験しなかった山岳地帯であるロシアの世界遺産、西コーカサス山脈

画像出典:Lysogor Roman/Shutterstock

ヨーロッパで唯一人間の介在を経験しなかった山岳地帯であるロシアの世界遺産、西コーカサス山脈

ロシアには、ヨーロッパで唯一人間の介在を経験しなかった山岳地帯が存在することをご存知でしょうか?それが西コーカサス山脈で、そこには日本では経験することができない圧倒的なスケールの大自然や、多様な野生動物を見学することができるとして、世界遺産にも登録されている観光スポットですよ!今回はそんなロシアの世界遺産、西コーカサス山脈についてご説明いたします。

目次

ヨーロッパで唯一人間の介在を経験しなかった山岳地帯であるロシアの世界遺産、西コーカサス山脈

西コーカサス山脈とは?

西コーカサス山脈とは黒海からエルブルス山に至るコーカサスの西部地方を指す名称のことで、1999年にユネスコの世界遺産に登録された地域を含んでいます。西コーカサス山脈が世界遺産に登録された理由として挙げられるのが、ヨーロッパで唯一人間の介在を経験しなかった巨大山岳地帯であると言われていることです。また標高250mから3360mもの高低差があるこの西コーカサス山脈では、標高の低いところでは低地としての、標高が高いところでは氷河地帯としての性質を兼ね合わせており、一つの山脈で様々な環境を経験することができる点も魅力の一つです。なおこの地域はソチ国立公園やボリショイ・タク自然公園、ツィツァ川上流の天然記念物、コーカサス諸国自然生物圏保護区などを含んでいますので、手付かずの自然を堪能することもできますよ。さらには多様な動物を観察することができることも西コーカサス山脈の特徴の一つで、特に絶滅危惧種でありこの地が起源とされているヨーロッパバイソンが有名です。現在は過度な狩りによりその数を減らしていますが、積極的な保護活動をすすめています。なお特に標高が高い地域では非常に危険な場所も数多く存在していますので、西コーカサス山脈に観光に訪れる際は、しっかりとした準備や危険に対する意識の高さが必要となります。

西コーカサス山脈へのアクセス

西コーカサス山脈は、コーカサス山脈の西端にあたるロシアのリゾート地ソチの北方50 kmに位置している世界遺産です。ソチからはレンタカーなどで向かうことができますが、そのソチまでは飛行機で向かうことをおすすめします。日本からソチまでの直行便はありませんので、モスクワ経由でソチ国際空港まで向かうようにしましょう。なおモスクワから西コーカサス山脈へは約1300kmも離れていますので、モスクワから車での移動はおすすめしません。列車でモスクワからソチへ移動する方法もありますが、移動時間が約30時間もかかってしまいますので、移動時間が約2時間30分の飛行機での移動が効率的ですよ!

西コーカサス山脈のおすすめポイント①:いまだ手付かずの大自然

西コーカサス山脈の最大の魅力は、なんといってもいまだ手付かずの大自然が多く残っていることでしょう!ヨーロッパで唯一人間の介在を経験していないとされているこの世界遺産では、日本では経験することのできない圧倒的なスケールの大自然を満喫することができますよ。さらに西コーカサス山脈では約3000mもの高低差があり、標高の高い場所での氷河地帯と標高の低い場所での低地では全く環境が違うことも、観光客を魅了している一つの特徴です。同じ地域でありながら環境が違うことにより、見ることのできる自然も当然姿を変えていますので、標高を変えることによって訪問するたびに西コーカサス山脈の違った顔を楽しむことができますよ!また西コーカサス山脈はソチ国立公園やボリショイ・タク自然公園、ツィツァ川上流の天然記念物、コーカサス諸国自然生物圏保護区などを含んでいますので、そちらもあわせて訪れてみてはいかがでしょうか?その中でもコーカサス諸国自然生物圏保護区では、ヨーロッパで最も背の高い木とみなされているコーカサスモミや、ソチ市内にあったヨーロッパイチイ、絶滅危惧種であるセイヨウツゲといった独特の森林を保護していますよ!西コーカサス山脈に観光に訪れた際は、是非日本とは比較することのできないほど圧倒的なスケールであり、標高によって姿を変える大自然を堪能してみてはいかがでしょうか?

西コーカサス山脈のおすすめポイント②:野生動物との出会い

西コーカサス山脈の特徴は圧倒的なスケールの大自然だけではなく、多様な野生動物と出会えるということも挙げられますよ!特にこの世界遺産に生息している動物の中でも人気を誇っているのがヨーロッパバイソンです。西コーカサス山脈が起源とされている絶滅危惧種のヨーロッパバイソンは、かつて過度な狩りによってその数を減らし、ついに1927年に密猟者によって世界最後な野生種のヨーロッパバイソンは殺されてしまったという歴史を持っています。現在は何十年もかけて飼育したヨーロッパバイソンを野生に戻すという活動を行なっており、その数を徐々に増やしていますよ。またヨーロッパバイソンだけでなく、西コーカサス山脈には約60種類もの哺乳類や約250種類もの鳥類、約2500種類もの昆虫が生息しています。標高によって環境がガラリと変わるこの西コーカサス山脈は動物たちにとっては楽園のような場所となっていますよ。是非西コーカサス山脈に足を運んだ際は、その圧倒的なスケールの大自然だけでなく、そこに生息する多様な動物にも注目してみてくださいね。

◎まとめ

ロシアの世界遺産、西コーカサス山脈についてご説明いたしました。日本では経験できない圧倒的なスケールの大自然や、標高によってガラリと変わる環境、絶滅危惧種を含めた多様で希少な野生動物など、西コーカサス山脈には様々な魅力が詰まっていますよ!是非ロシアに訪れた際は、そんな世界遺産西コーカサス山脈に足を運んでみてはいかがでしょうか?

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