奥美濃の小京都・郡上市は遊びの宝庫！目移りする観光地から5箇所を厳選

奥美濃の小京都と呼ばれる郡上八幡を中心に、岐阜県内では高山市に次ぐ面積を有する郡上市。それだけに観光スポットや、遊ぶところには事欠きません。郡上市と聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのが「郡上おどり」と「スキー場」ではないでしょうか？

郡上おどりはなんと、延べ32日間も開催される日本三大盆踊りの一つです。そして意外に知られていないかもしれませんが、食品サンプル発祥の地で、子供でも制作できるように工夫されたさんぷる工房などがあります。サンプルではないグルメとしては、「明宝ハム」や「奥美濃カレー」が有名です。見どころ・遊びどころ満載ですが、特に5箇所を厳選してご紹介いたします。

1.町のシンボルで眺めは格別「郡上八幡城」

天空の城と言えば兵庫県の竹田城跡が有名ですが、郡上八幡の町のシンボルでもある「郡上八幡城」も天空の城と呼ばれています。このお城は明治4年の廃藩置県によって、惜しくも石垣以外の城郭を取り壊されました。現在観光名所となっている城郭は、昭和8年に再建されたものです。

復元のためのモデルになったのは、元のお城ではなく大垣城。多くの復元城に見られる鉄筋コンクリート造りではなく、木造で建てられています。城下から見上げる天守閣は威風堂々として美しく、また朝霧の中に浮かび上がる佇まいも一見の価値があります。中でもおすすめはお城から見下ろす城下町や山々の景色。往時のお殿様たちも、この素晴らしい景色にご満悦だったのでしょうね。

2.四季折々の花の観光スポットで牡丹が素晴らしい「桂昌寺」

郡上市の美並町には花の名所として人気の桂昌寺があります。このお寺の見どころは見事なぼたん園です。

4月下旬から5月上旬にかけて最盛期を迎える牡丹は150種類以上で、2000株もあります。桂昌寺はこの時期に合わせてぼたん祭りも開催し、年間の最大行事の一つです。更にこのお寺には牡丹だけでなく、1万株のあじさいや500株の西洋石楠花、梅・彼岸桜・水芭蕉など、四季折々に花が溢れ、どの観光シーズンに訪れても花を楽しむことができます。美並町は名古屋方面から北上すると、郡上市の入り口とも言うべき町です。八幡町観光の前に立ち寄ってみてはいかがですか？

3.水の町八幡町の名水スポットは名水百選第1号「宗祇水」

郡上市八幡町は水の郷百選にも選ばれた水の町としても有名。そして全国の名水百選の中で、栄えある第1号に選ばれた名水が宗祇水です。

宗祇水はこの町のいくつかある水の名所の中でも特に人気で、多くの観光客が訪れています。宗祇水はその昔（文明3年）、当時の有名な歌人2人がこの泉の側で歌を読み交わしたことなどから、岐阜県の史跡にもなっています。以前は飲用水や野菜の洗い場として使用されていましたが、史跡登録されたこともあり、現在は生活水として使用されていないようです。しかし、水質は宗祇水奉賛会の方々の努力で以前のままの美しさが保たれています。一般的な観光名所としてだけではなく、日本の大切な水として末永く保存していきたいですね。

4.恋人の聖地！太古のロマンを感じる人気観光スポット「美山鍾乳洞」

郡上市には数多くの鍾乳洞がありますが、美山鍾乳洞には「しあわせの鐘」という鐘が設置され、恋人の聖地にも選定された若い観光客にも人気のスポットです。この洞穴からは、現在の日本列島には生息しないヒョウや、ナウマンゾウ、ヘラ鹿などの化石が見つかっています。多くの鍾乳石に加え、考古学上にも貴重な洞穴です。

更に太古のロマンを感じたい人にはケイビング（洞窟探検）もできます。整備されていない狭い洞穴を横ばいや歩伏前進で探検すれば、より一層古代に思いを馳せ、郡上観光の良い思い出作りになります。地上に出たら、頂上展望台にある鐘を二人で鳴らすのも忘れないで下さいね。

5.大人も童心に帰れる素敵な空間「心の森ミュージアム遊童館」

奥美濃の小京都とも呼ばれる郡上八幡の中でも、特にその風情を感じられるのが「やなかのこみち」です。ここにはいくつかの美術館が立ち並び、その中の一つに「心の森ミュージアム遊童館」があります。観光客に人気の城下町みどころ通行手形を使えば、お得に入館できますよ。

遊童館は毎年郡上おどりのポスターを手がける郡上市出身の芸術家、水野政雄氏の私設美術館で、水野氏作の紙人形で作った郡上おどりは必見です。館内では切り絵や紙人形、各種クラフト作品なども作ることができ、大人も童心に帰って楽しめます。

◎まとめ

霊峰白山を信仰の対象とし、自然を大切にしてきた郡上市には銚子ヶ峰や大日ヶ岳をはじめとする素晴らしい山々や、滝・鍾乳洞といった自然美の見どころが数多くあります。また八幡町には古き良き町の景色が残され、小京都といった趣です。

水の郷百選にも選ばれた水の町ならではのおいしい水で作られた郷土料理も格別です。更には伝統工芸の一つ「郡上本染」もこのきれいな水があってこその工芸品。スキーで訪れた際には、是非冬の風物詩でもある吉田川の鯉のぼりの寒ざらしもご覧になってください。この素晴らしい自然と伝統が、いつまでも受け継がれていくといいですね。

奥美濃の小京都・郡上市は遊びの宝庫！目移りする観光地から5箇所を厳選