山陰で1300年の歴史を紡ぐ有福温泉のおすすめ観光スポット4選！

島根県西部の江津市にある「有福（ありふく）温泉」は、聖徳太子の時代に発見されたと伝わる、山陰有数の古い歴史をもつ温泉です。無色透明のアルカリ泉は肌に潤いを与える「美人の湯」としても有名。石段の入り組む山間の静かな温泉街で、その街並みから「山陰の伊香保」とも呼ばれています。昭和レトロの雰囲気漂う有福温泉で、日々の疲れを癒してみませんか？有福温泉おすすめの観光スポットを取り上げました。

1. 3つの外湯

有福温泉には趣の異なる3つの共同浴場があります。外湯は温泉街ならでは醍醐味。3つの共同湯それぞれの特徴を紹介していきます。

◆御前湯

有福温泉街の中心に立つ「御前湯」は、3つの共同浴場の中で最も大きな外湯です。レンガとタイル張りのオシャレな建物は昭和3年の築。大正モダンの佇まいが特徴です。中に入ると打ってかわって昔懐かしい木製の番台に、どこか懐かしい気持ちを感じるでしょう。

浴場はさらに一周回って西洋風の趣。中央の浴槽をアーチ窓が囲み、やわらかな光が差し込みます。浴槽の中央には噴水のような湧出口があり、無色透明の有福の湯がローマのテルメのように注がれていますよ。3つの外湯の中で唯一時間制の家族風呂があるので、人目を気にせずお湯に浸かりたい方などにおすすめです。

◆さつき湯

「さつき湯」は温泉街を登った御前湯に向かう途中にあります。木造瓦屋根の和風テイストのシンプルなお風呂です。黒縁の四角い浴槽には常にお湯がなみなみと溢れていて、贅沢な気分を地元の方たちと分かち合うことができます。3つの外湯では、ちょうど中くらいの温度といわれていますよ。

◆やよい湯

「やよい湯」は温泉街の脇の谷あいにあります。素朴な雰囲気の外湯で、料金を自分で入れて利用するシステムです。浴室はこぢんまりとしていますが、落ち着いて入浴できる隠れ家的なスポット。他の2つに比べて少しぬるめのお湯なので、地元の方も良く利用するアットホームなお風呂です。

2. 石見神楽

「石見神楽（いわみかぐら）」は、島根県西部の石見地方を中心に室町時代から続いてきた伝統芸能。神事でありながら子供でも楽しめるほどエンターテインメント性が高いのが特徴です。有福温泉街にある「湯の町神楽殿」では、神様に収穫を感謝して奉納される石見神楽を通年で鑑賞することができますよ。

会場では舞手とぶつかってしまいそうなほどの近さで、ダイナミックな神楽の舞が披露されます。見せ場の立ち回りでは観客から歓声が上がり、小さな温泉街の娯楽の醍醐味を肌で感じられるでしょう。土曜日に定期公演されていますが、行われない週もあるため、有福温泉を訪れる際はHPや電話で前もって確認することをおすすめします。

3. しまね海洋館アクアス

有福温泉は山間部にありますが、車で10分も走れば日本海に出ます。有福温泉から最も近い海・石見海浜公園にあるおすすめ観光スポットが、中四国地方最大級の水族館「しまね海洋館アクアス」。約400種もの海の生き物が飼育されていて、近年も続々と展示水槽がリニューアルされています。

目玉はシロイルカが空気を煙草の煙のように輪っかにして吐き出すバブルリングです。シロイルカ自体が、西日本で唯一という貴重な存在。大手携帯会社のCMで全国的に有名になったあの技を目の前で見ることができますよ。他にも世界各地のサンゴ礁やクラゲの水槽など、心癒される様々な企画が随時行われています。目の前の砂浜もとても綺麗なので、ぜひ海の観光スポットも楽しんでみてくださいね。

4. 国府海水浴場

石見海浜公園の1つ隣にある「国府海水浴場」は、浜田市内で最も大きなビーチです。弓なりで遠浅の穏やかなビーチには、市外からも多くの観光客が訪れています。また、各地方のサーファーが集うサーフィンの聖地としても有名です。シュノーケリングやジェットスキーなどのマリンアクティビティーも充実し、夏の時期は海の家やシャワールームなども完備していますよ。

また、この海水浴場は西を向いているので、夕日の絶景ポイントとしても有名です。落日に照らされてきらめく浜辺のさざ波は特に美しいですよ。泳いだり散策したりして潮風に打たれたあとは、有福温泉の滑らかなお湯でしっとりとお肌のコンディションを整えましょう。

◎まとめ

7世紀開湯の1300年の歴史をもつ「福有の里」。世界遺産・石見銀山など見どころの多い島根県石見地方を観光したあとは、伝統の美人湯にじっくりと浸かって、旅の疲れを癒してください。お土産には毎日手作りの有福名物「善太郎餅」を忘れてはいけませんよ。

山陰で1300年の歴史を紡ぐ有福温泉のおすすめ観光スポット4選！