チャドはアフリカ中央部にある国。日本から観光で訪れることは少ないと思いますが、チャドには日本の外務省から危険情報が発出されています。渡航の際には最新の情報を入手し、十分気を付けてください。
首都ンジャメナは比較的治安も安定しているようですが、北部には依然として地雷が残っているなど、危険な状態が続いています。首都ンジャメナ以外は必ず現地をよく知っている人と行動しましょう。また、突然政情が変化する可能性もあるので、留意してください。
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【チャドの治安】現在は渡航中止勧告が出ています。情勢は不安定なので注意
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1. 海外安全情報で治安を確認しよう
チャドは周辺国の治安が安定しておらず、周辺国からチャド国内に武装集団や難民が流入しています。とくに国境地帯の治安が悪化していて、2017年2月現在それらの地域には「レベル4:退避してください。渡航は止めてください」の退避勧告が出されています。また、国境地域以外には「レベル3:渡航は止めてください(退避の可能性も検討してください)」の渡航中止勧告が出されています。状況は変わる場合があるので、チャドへ渡航される際には外務省のホームページで必ず安全情報を確認してください。
2. 地雷や不発弾に注意しよう
チャド全土に多数の地雷や不発弾が放置されています。外務省のホームページによると、とくに北部地域(リビア及びニジェールとの国境地域)及び東部地域(スーダンとの国境地域)には、多数の地雷が残存しているとのこと。チャドに渡航される際には現地の人と一緒に行動するなど、十分注意してください。
3. 夜間の外出は控えよう
首都ンジャメナやチャド南部の中心都市サールなどでは、デモが発生しています。デモは暴徒化するおそれがあるので、デモに遭遇したら速やかにその場から離れてください。またチャド第二の都市ムンドゥでも、一部で略奪などが発生しています。
ンジャメナでは、夜間を中心に窃盗や強盗が頻発。夜間の外出は控えるようにしましょう。また日中でも、人通りの少ない場所へは一人で行かないようにしましょう。
4. テロに巻き込まれないようにしよう
近年、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロが発生しています。また、日本人が被害に遭う例も少なくありません。誘拐やテロの標的にならないよう常に最新の情報を入手し、危険な場所へは近寄らないようにすることが大切です。
リビアの情勢悪化を受け、リビアと境を接するチャド北部ではとくに治安が悪化しています。また、南隣の中央アフリカからチャドへの難民の流入も増加していて、国境付近の情勢が悪化しています。外務省のホームページによると、その他の国境地帯でも武装勢力等の活動がたびたび確認されているので、渡航の際には巻き込まれないよう注意が必要です。
5. 身分証明書を携行しよう
チャドでは、外出の際にはパスポートなど身分証明書を携行した方が良いでしょう。警察・軍による検問が日常的に行われているので、身分証明書を求められたら速やかに提示しましょう。
6. 外出する際には周囲に気を付けよう
チャドでは、外出する際には高価なアクセサリーや時計などを身に着けず、現金は必要な額だけを携行しましょう。また派手な服装を避け、できるだけ地味で目立たないようにすることも重要です。常に身の回りに注意し、危険を察知したら速やかにその場から立ち去ってください。
7. 写真撮影には気を付けよう
チャド国内では、対象によっては写真撮影が禁じられているエリアも少なくありません。知らずにカメラを出していると、治安関係者に身柄を拘束されるおそれもあります。基本的に軍人や警察には絶対にカメラを向けず、軍や警察の入っている建物の撮影もしないようにしてください。
また、チャド北部のトゥブ遊牧民は写真を嫌がる傾向にあります。チャドの人々に対して写真を撮影する際には、トラブルを避けるためにも必ず事前に承諾を得るようにしましょう。
◎まとめ
現在、チャド全土に渡航中止勧告が、また国境沿いには退避勧告が出されています(2017年2月)。政治・治安情勢は不安定で急変することがあります。常に最新の情報を入手するようにし、危険を感じたら国外への退避も検討してください。
チャドの隣国のナイジェリア、中央アフリカ、カメルーン、スーダン、ニジェール及びリビアに対しても、それぞれ危険情報が出されているので、これらの地域へ渡航される場合は十分に気を付けましょう。