歴史的な雰囲気の街並みを楽しめるモーリタニアの世界遺産、ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落

画像出典:www.Bildtankstelle.de (CC BY-SA 1.0)

歴史的な雰囲気の街並みを楽しめるモーリタニアの世界遺産、ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落

モーリタニアには、およそ1000年前に建設された伝統的な集落があります。ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落は、12世紀から16世紀にかけてイスラム文化の中心となるほど繁栄していたという歴史があり、今もなおその雰囲気を感じることができるほど良い状態で保存されているのです。

日乾煉瓦を使用することで、浸食されることなくその姿守り続けてきた集落。今回は、そんなモーリタニアの世界遺産、ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落についてご紹介いたします!

目次

歴史的な雰囲気の街並みを楽しめるモーリタニアの世界遺産、ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落とは?

出典: c.hug (CC BY-SA 2.0)

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落とは、北方からの交易路の要所であり古くから中継貿易で栄えてきたモーリタニアの中で、イスラム貿易商のオアシスとして11世紀頃に建設された伝統的な集落のことです。ウワダン、シンゲッティ、ティシット、ウワラタの4都市に建設された集落はクスールといい、中心にイスラム教の礼拝施設であるモスクがありその周囲を家や倉庫が囲んでいるという配置が特徴となっています。そして防御の観点から全体が城壁に囲まれており、中には山に建設されているケースも発見されています。この4都市は12世紀から16世紀にかけてサハラ地域のイスラム文化の中心となるほど繁栄しており、さらにはイスラム教のみならず15世紀にはヨーロッパの貿易の拠点となるほど栄えた歴史を持っています。しかしながら16世紀以降の交易路が変更してしまったこと、また黒人の王国であったガーナ王国が滅亡しアラブ系の民族であるベルベル人の支配が500年以上続いたことが原因で、これら4都市は衰退していきました。なおこの4都市に建設されたクスールは過去の文化的伝統を我々に伝えている点や、その独特な建築様式などが良好な状態で保存されている点などが評価され、1996年には世界遺産にも登録されています。

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落へのアクセス

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落はそれぞれ別の場所に位置する都市ですので、すべてを一日で周りきるのは困難な世界遺産となっています。なおモーリタニアの首都ヌアクショットからはウワダンまでが北西方向に約600㎞、シンゲッティまでが北西方向に約500㎞、ティシットまでは東方向に約600㎞、ウワラタまでは約1000㎞離れていますので、移動に要する時間も長くなってしまうことをご留意ください。

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落のおすすめポイント①:今もなお残る建築物

出典: François COLIN (CC BY-SA 2.5)

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落の魅力の一つが、今もなお保存状態が良く、当時の建築物や街並みを堪能できることが挙げられます。その要因となっているのが建材です。クスールの建材はサハラ砂漠に近く降水が非常に少ないため、雨による浸食を受けにくいという環境を利用して、日乾煉瓦を使用しています。ごくまれに石が使用されていることもありますが、ほとんどの場合日乾煉瓦によって厚い壁を作りあげているのです。当然雨による侵害がなくとも砂塵などの浸食はありますが、それでも日乾煉瓦を使用することによって現在は浸食されることもなく、古く歴史的な雰囲気を感じることができる街並みがおよそ1000年経過していても楽しむことができるのです。しかしながら近年は地球温暖化によって砂漠の拡大が問題視されており、ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落も他の例にもれず徐々に砂に埋もれていっているという深刻な状況です。是非モーリタニアに観光に訪れた際は、ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落に足を運び、古く歴史的な雰囲気の街並みを保存状態が良いうちに見学してみてはいかがでしょうか?

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落のおすすめポイント②:シンゲッティ

出典: Nataraja~commonswiki (CC BY-SA 3.0)

ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落の4都市の中でも一番人気を誇っているのがシンゲッティです。ここはこの世界遺産の中でも特にメッカ巡礼の聖地とされており、イスラム文化史だけでなく西アフリカの歴史でも重要な都市となっていますよ。四角いミナレットを持つ石造のモスクはシンゲッティだけでなくモーリタニアの象徴とされるほどの建物ですので、是非じっくり見学してみてくださいね。またシンゲッティには膨大な書物をおさめた図書館もありますので、イスラム文化史や西アフリカの歴史をここで学んでみても面白いかもしれません。是非ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落の中でもメッカ巡礼の聖地とされているシンゲッティに足を運んでみてはいかがでしょうか?

◎まとめ

モーリタニアの世界遺産、ウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落についてご紹介いたしました。イスラム文化の中心となるほど栄えたこれらの集落が、建設からおよそ1000年経った今でも保存環境の良い状態で見学できるこの世界遺産は、一見の価値ありですよ!しかしながら近年問題視されている地球温暖化による砂漠の拡大によって危機に瀕している深刻な状況ですので、是非この保存状態が良いうちにウワダン、シンゲッティ、ティシット及びウワラタの古い集落に足を運び、その雰囲気を堪能してみてはいかがでしょうか?

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