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アフリカ大陸で二番目に大きな面積を持つ自然豊かなコンゴ民主共和国。ここ数年は政治的な衝突から治安が不安定になっていたり、周辺国の治安情勢に影響を受けて難民が流入してきたりと日々情勢が変化しています。「そもそもコンゴ民主共和国を観光で訪れることは可能なのか?」日本ではあまり馴染みがないため、そう疑問に思われている方も多いのではないでしょうか。ここでは、コンゴ民主共和国の治安とあわせて観光の際に注意すべき点などをご紹介していきます
目次
【コンゴ民主共和国の治安】政治的動向に注意!今後の変化に注目です
1.退避勧告が発令されている地域への渡航を控える
2018年9月現在、外務省が発信する海外危険情報にてコンゴ民主共和国全土が「レベル2:不要不急の渡航中止」に指定されています。さらに南部のカサイ3州および、北東部の中央アフリカやウガンダ、ルワンダ、ブルンジとの国境地帯は、「レベル4:退避勧告」が出ている状況です。
これらの地域で問題となっているのが、「マイマイ」という民兵組織による非人道的行為。北キブ州では、住民1,000人が死亡するほどの被害が発生しています。住民の抗議デモも報告されていて、治安は依然として不安定な状況なのだとか。特に南キブ州では、マイマイの活動が活発化しているので要注意です。
2.「シェゲ」や「クルナ」の犯罪に要注意
コンゴ民主共和国には「シェゲ」と呼ばれるストリートチルドレンがいて、彼らによるスリや引ったくりの被害が報告されています。これは他の国でも言えることですが、貴重品をポケットに入れておくのは絶対にやめてください。バッグに入れてファスナーを閉めるなど、管理を徹底しましょう。
また、「クルナ」と呼ばれる不良青年グループによる強盗や殺人事件にも要注意です。なんと2014年には、日本人が被害者となったケースも報告されています。その手口は、警察官と名乗る集団に車に押し込められナイフで脅されて現金を強奪されるというもの。コンゴ民主共和国では偽警官なども出回っているので、怪しいと思った時はIDカードの提示を求めるなど毅然とした態度で対応しましょう。
3.国内移動は飛行機がおすすめ
国内の都市間で移動をする際は、陸路や水路は避けて可能な限り飛行を利用しましょう。バスやタクシー、鉄道、船舶による長距離移動は治安や安全面で非常に危険です。過去には、コンゴ川を船で渡ろうとした外国人観光客が誘拐されるという事件も発生しています。
また、積載オーバーや定員超過の船舶が起こす事故が度々起こっているのも事実。川岸の都市では出入国管理局職員が検問を行なっていますが、彼らに金銭を求められるケースも多発しています。最悪の場合、身柄を拘束されることもあるので、不透明な治安下における船舶利用は控えましょう。
一方、飛行機移動が必ずしも安全かというとそうではありません。コンゴ民主共和国の航空会社は整備不良の機体が多く、たびたび墜落事故も発生しています。そのため、治安対策として陸路よりも空路移動の方が比較的安全とは言えますが、くれぐれも慎重に計画を立ててくださいね。
4.検問所には近寄らない
2016年12月に実施された大統領選挙により政治的な緊張が生まれ、現在コンゴ民主共和国では治安維持を目的とした検問が頻繁に行なわれています。特に、市内ゴンベ地区の大統領府や大統領官邸にはあまり近づかないようにしましょう。外灯などが少なく夜になると姿が見えにくくなるため、一層緊張が高まります。
過去には、南アフリカの外交官が夜間の検問所で銃撃を受け負傷するという事件も発生しているのだとか。また、外国人が大統領府を散歩していて、うっかり規制線を越えてしまい、銃を突きつけてきた兵士に現金を奪われるというケースもあります。立入禁止とされている場所には絶対に近づかないように!
◎まとめ
複数の国と国境を接しているコンゴ民主共和国では、周辺国の治安情報も併せてチェックする必要があります。特に国境地帯は退避勧告が発令されているエリアですので、むやみに近づかないようにしてください。また、国内の政治的動向に関しても敏感でいるようにしましょう。いつ情勢が変わるかわからない不安定な状態なので、不要不急の渡航は控えた方が良さそうですね。