ベナンは西アフリカのギニア湾に面し、トーゴ、ナイジェリアに挟まれた南北に細長い国です。日本では、タレントのゾマホンさんの出身地として知られています。
観光スポットとしては、珍しい水上都市や、象やライオンが見られる国立公園があります。美しい自然に恵まれたベナンですが、アフリカという場所柄、治安には問題がないか気になりますね。
それでは、西アフリカにあるベナンの治安情報をご案内します。
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西アフリカ諸国では安全な国ですが注意は必要!ベナンの治安情報
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ブルキナファソ、ニジェール、ナイジェリアとの国境には近づかない
出典: Martin Wegmann Wegmann (CC BY-SA 3.0)
嬉しいことに、ベナンは他のアフリカ諸国に比べて全体的に治安が安定しているといわれています。しかしながら、他の国と陸続きのアフリカではしばしいわれることですが、隣国も治安が良いとは限らないため、国境では注意が必要です。
ベナンの場合はとくに北部を中心に、ブルキナファソやニジェール、ナイジェリアの北西部との国境付近については治安がよくありません。このエリアは外務省の危険情報でも「不要不急の渡航はやめてください」と出ています。
上記の国々では、武装勢力によるテロや外国人の誘拐などがしばしば発生しています。彼らが警察の手を逃れるためにベナンに侵入してくる可能性が十分考えられるため、足を踏み入れない方が良いでしょう。
W国立公園内は警備が薄いために要注意
ベナン観光では、W国立公園がお目当てという人も少なくないでしょう。ニジェール、ブルキナファソ、ベナンに跨る「W」の形をした広大なこの公園は、一部が世界遺産にも登録されています。チーターやカバ、ライオンなどの野生動物を見ることができるアフリカらしい観光名所といえます。
しかしながら、国境をまたぐこの公園もまた、治安の悪いエリアだといわれています。警備が手薄であることが指摘され、各国から簡単に武装組織が侵入できてしまいます。とくに外国人は、誘拐の対象となりかねません。銃を用いた強盗なども行われているため、観光に際しては治安に注意が必要なエリアです。
W国立公園を観光する場合は、信頼できるガイドを雇うか、信頼できるツアーに参加するなどの治安対策が必要です。個人で移動するのはやめましょう。
コトヌーでは夜間に強盗が発生!また、徒歩より車が優先されます
出典: Osia ZANNOU (CC BY-SA 4.0)
周辺諸国に比べれば治安が良いといえるベナンですが、油断は禁物です。とくに日が暮れてからは街の雰囲気が一変するため、注意してください。
ベナンの事実上の首都であるコトヌーでは、夜になると治安が悪化し、犯罪が多発します。とりわけ夜のスーパーマーケットなどで強盗事件が多数発生しています。そのため、コトヌーに滞在する時は、夜の繁華街には近づかない方が良いでしょう。
また、コトヌーなどの都市部は交通量がたいへん多いのですが、歩行者よりも車やバイクが優先されることを念頭においておきましょう。街中を歩く際には、自動車と接触しないよう十分注意して歩いてください。夜間はお互いがよく見えなくなるので、ベナンでは日が暮れてからの外出は避けた方が無難です。
ビーチ周辺の治安はよくありません
グラン・ポポなど大西洋を望むベナンのビーチは美しく、コトヌーとは打って変わって静かなので、ゆっくり過ごしたい方にもこってこいの観光地です。
ついリラックスしてしまいがちなベナンのビーチリゾートですが、このあたりも治安が良くないといわれているので要注意です。荷物は手から離さない、現金はポケットなどに分散させる、豪華な貴金属をつけたり華美は格好はしないなど、海外旅行での基本的な治安対策をとっておきましょう。
また、万が一ベナン滞在中にスリや強盗に出くわしてしまった場合は、潔く諦めて金品を差し出しましょう。命が一番大切ですよ。
相手への配慮が必要です
治安が良いといわれるベナンですが、相手への配慮が必要になる場面にも注意したいところです。
まず、ベナンではなるべくタバコを吸わないようにしましょう。ベナンでは喫煙者に対していいイメージはもたれません。不良という認識があるため、喫煙者の方はとくに街中ではタバコは控えた方が良いでしょう。イスラム教徒が多いベナン北部のマランビルやナティティングなどでは、たまにタバコを吸う人もいるようですが、南部では禁煙を心がけましょう。
また、絵になるベナンの人々の生活や景色をカメラに収めたいところですが、街中でのむやみな撮影はトラブルを招く場合も。金銭を要求されることもあるので、必ず事前に確認しましょう。また、軍関係施設や空港での写真撮影は禁止されています。
◎まとめ
ベナンの治安情報をお伝えしました。西アフリカでも比較的安全なベナンには日本人学校もあり、日本人がたくさん住んでいます。実際に、「ベナンは安全な国」という声もよく聞かれます。
しかしながら、基本的な治安対策はやはり必要になってきます。とくに観光での訪問だとついテンションが上がってしまいますが、危ない場所には近づかない、夜間は出歩かないという基本は守りましょう。