神様の山「大山(だいせん)」の魅力にふれる旅!おすすめスポット4選

画像出典:mstk east (CC BY 2.0)

神様の山「大山(だいせん)」の魅力にふれる旅!おすすめスポット4選

日本には富士山をはじめ、御嶽山、剣岳、浅間山、八ヶ岳、阿蘇山といった国民の誰もが知る名峰、霊峰と呼ばれる山々が多く存在します。山陰を代表する霊峰「大山」は、八百万の神々たちが縦横に活躍した時代から現代に至るまで、神様の山として大切にされてきました。

地域の人々にとってはもちろんですが、登山愛好家や修験にかかわる人、多くの観光客の心をひきつけてやまない大山の魅力に迫ります。大山を中心とした観光スポットに焦点を当て、詳しく紹介していきましょう。

目次

神様の山「大山(だいせん)」の魅力にふれる旅!おすすめスポット4選

1.日本名峰ランキングベスト3「大山」

出典: Mass Ave 975 (CC BY-SA 3.0)

大山は全国各地の登山愛好家から親しまれ、自然遺産のひとつとしても数えられる標高1729mの火山。昭和11年、日本で3番目に国立公園に指定されました。また、国営放送で行われた「日本の名峰ランキング」では、富士山、槍ヶ岳につづき、ベスト3に選出されています。

大山とはどういったところが魅力なのでしょうか。日本海側(美保関側)から美保湾を挟んで見える姿は、海の青と、弓型を描く白い海岸線をともにして、まるで一幅の絵のよう。南部町側からは「伯耆富士」の名のとおり、円錐状のなだらかな山容を表します。逆に大山町側からの景色はまったく異なり、荒々しい岩肌が屹立。ひとつの山がこれだけ多彩な姿をみせるのは珍しいことです。

夏場の大山は緑にあふれ、冬はスキーを楽しめます。そして、ふもとには温泉が湧き出ているので、楽しみはまだまだ続きます。高くそびえる大山は、気温の変化と共に北西季節風をまともに受けるため強風、多雪雨の気候。西日本最大級のスキー場としても親しまれ、にぎわいをみせています。

2.開山1300年 重要文化財も所有する「大山寺」

大山寺

出典: papa88 / PIXTA(ピクスタ)

地元の人はもちろん、全国から訪れる観光客も、大山の地に足を踏み入れたなら参拝に立ち寄る歴史的建造物「大山寺」。日本の文化財に指定されている「阿弥陀三尊」が安置され、阿弥陀堂や観音堂、護摩堂などの諸堂が建てられています。

大山の山懐に抱かれた古刹、大山寺開山は718年と奈良の昔。縁起には次のように記載されています。出雲の国玉造の人「依道」という人が、大山の山中で金色の狼を追って、一矢にて射取ろうとしたそのとき、鏃(やじり)の前に地蔵菩薩様が現れました。その姿を拝して信心の念が湧き立ち、弓矢を捨てたところ、金色の狼はいつの間にか老尼に姿を変えていました。依道はこれを機に出家し「金蓮」と名乗ることに。その故事によって開かれた寺こそが大山寺。

もともとは大山権現として祀られ、修験の峰でした。貞観年間に天台門に帰依し、以来天台宗別格本山として現在に至ります。そうした威容を誇った大山寺ですが、明治に入ると神仏分離令によって廃れてしまいました。それでも往時の姿はいたるところに残されており、鳥取の観光地になっています。

3.心が浄化される「大神山神社奥宮」

出典: papa88 / PIXTA(ピクスタ)

社殿の内部は金箔に似せた白檀塗りという技術で鮮やかに彩られ、壁面には天女の壁画、各天井には落ち着いた華やかさが目を惹きつける花鳥風月。かつてこの拝殿には神官僧侶などの特別な人のみが入れ、一般の参拝者は長廊までしか入れませんでした。

大山寺山門前から奥宮に続く約700mの参道の趣は、静寂そのもの。自然石を用いた参道としては日本屈指の長さであり、周囲のブナや杉の大木の間を歩いていくうちに、心身が浄化されていくかのようです。

昔の人は大山のことを「大神岳」と呼んでいたようです。偉大な神様がいらっしゃる山として、たくさんの人々が敬愛してやまなかったのでしょう。もちろん、その祈りや思いは平成の時代になっても変わりません。古代から、山は信仰の対象であり、全国どこの地域でもそうした習慣があります。

出雲の国風土記に記されているように、伯耆国の「大神岳(火神岳)」が国をひきよせる綱(鳥取県の弓ヶ浜半島)をつなぎとめる杭として登場したという逸話も残っています。壮大な話に太古へのロマンがかきたてられますね。神様方は大山の山頂に立って雲の上から草昧の国土を見下ろし、国造りを相談なされたとの言い伝えも存在するほど。神社がいつころ建立されたかは定かではありませんが、頂上を拝める中腹に遙拝所(磐座・磐境等)を設けたのが始まりとされています。

4.神様からのおくりもの「大山温泉」

大山のふもとにはたくさんの温泉が湧き出ています。米子にある有名な皆生温泉もそのうちのひとつですが、新しく湧出した「豪円湯院」「火の神岳温泉」「中山温泉」などがあげられます。

大山の水は日本の名水百選にも選ばれており、飲んでも美味しい水ですが、そのような素敵な水が温泉としてわき出ているという贅沢なお話。
登山やスキーなどのレジャーの後、心地よくかいた汗をさっぱりと流し、リフレッシュして明日からまた頑張れる。大山はまさに神様から贈られた恵みの宝庫ではないでしょうか。

◎まとめ

大山を中心にまとめてきましたが、山陰地方は出雲地方とも縁が深く、歴史のロマンを感じさせるスポットがたくさん存在します。それだけではなく、日々の喧騒から解放されて森林浴や海水浴、スキーなど一年を通じて楽しめる環境が盛りだくさん。やさしさとぬくもりが今なお生きる山陰の大山、ぜひ一度訪れてみましょう。

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