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外務省海外安全HP:
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_009.html#ad-image-0
中国は日本に近い国。旅費も安いので気軽に行くことができます。顔も似ていて同じアジア人ということもあって、つい気を抜いてしまうでしょう。治安は対日感情悪化により不安定です。2015年度の殺人事件発生率は世界で182位。比較的順位は低いですが、スリやボッタクリ、強盗などの犯罪が多い国なので、決して治安がいいとは言えません。この記事では、中国の治安で気をつけるポイントをいくつか紹介していきます。
目次
【中国の治安】スリ、強盗、ぼったくりに注意!
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1. 危険地域に近寄らない
中国では新疆ウイグル自治区とチベット自治区でレベル1が発出され、暴動や無差別殺傷事件が発生しています。日本大使館のある北京から遠く、邦人援護に時間がかかるため、対応がすぐにできません。また、アフガニスタンやパキスタンとの国境地域は特に危険。必要がない場合以外は訪問を避けた方が賢明です。
比較的治安がいい上海も人気のない場所への立ち入りや、夜間の一人歩きは避けた方が賢明です。絶対に事件に巻き込まれない保証はないということを肝に命じておきましょう。日本人に人気の深センや広州も、スリや強盗などの犯罪や誘拐事件が多発している都市なので注意が必要です。
2. 子供からは絶対に目を離さない
中国は誘拐事件が後を絶ちません。誘拐されたらすぐに二次、三次グループに売られてしまうため発見はほぼ不可能です。特に女性、子供は気をつけましょう。ショッピングモールで親が買い物に気を取られているうちに子供は誘拐される、という事件が発生しています。親切なお年寄りもグルである場合もあるので、家族旅行の際は絶対に子供からは目を離さないようにしてください。
労働・売春・児童ポルノ・臓器売買目的での中国人対象の事件がほとんどですが、日本人は中国人と容姿が似ているためターゲットになる可能性がないとも言えません。用心すれば防げる事件です。小さな子は常に手を繋ぐ、子供に言い聞かせておくなどを心がけると安心です。
3.被害が一番多いひったくりやスリ、ぼったくりに要注意
繁華街や空港、レストランやタクシー、公共機関の車内では荷物から目を離してはいけません。置き引きやスリの被害は、会話に気を取られているすきに遭います。タクシーで荷物が積まれたまま故意に走り去られることもあるので、荷物をトランクから出すまで料金を支払わない方が賢明です。
親しげに話しかけられて一緒に入った飲食店で高額な値段を払わされたり、マッサージ店に誘われ性的サービスを理由にぼったくられる事件が多発中。いい人だと思ってもついていかないようにしましょう。また、偽札被害も発生しています。すり替えられ偽札をつかまされたりするのでタクシーなどは小額紙幣での支払いが安全です。
4. 中国の法律を理解し、遵守する
中国での訪問先が外国人の立ち入りが制限されている未開放地区かどうかを事前に確認し、旅行証明書の発給を受けてください。証明書なしで入ると拘束され、高額な罰金支払いや国外退去もあり得ます。未開放地区以外でも携帯のGPS機能使用は測量器利用を禁じる法律違反に抵触し、拘束される場合もあるので注意が必要です。
軍事施設は立ち入り・撮影が制限されています。観光地周辺に軍事施設がある場合はカメラを向ける先に気をつけ、拘束されるリスクを避けましょう。また、保護対象の植物を研究のために採集したとしても、拘束される可能性が高く実際に事件も起きています。売春・麻薬も違法です。特に麻薬は死刑になる可能性もあります。
5. 日中関係、対日感情に敏感になり最新情報を仕入れる
中国渡航前と滞在中は、在中国日本大使館から現地の最新情報を入手し、日中関係が悪化している時や歴史問題に焦点が当たりやすい日は外出を控えるなど注意が必要です。
盧溝橋事件のあった7月7日、抗日戦争勝利記念日に指定されている9月3日、満州事変の起きた9月18日は日本人が暴動などのターゲットになりやすいので特に警戒し、外出を控えた方がいいでしょう。普段治安がいい地域や都市もこれらの日は特別で、日本人とわかると殴られたり強盗に遭ったりと危険度が高いです。
最新の情報は、大使館のメール配信サービスで仕入れるのが確実。渡航前にぜひ登録をしてくださいね。外出危険日や事件発生時の注意喚起などが自動配信されますよ。
◎ まとめ
日中関係に注意し、記念イベントや集会のある日の外出を避け、持ち物や旅行中の気の緩みに気をつければ安全に旅行することができます。治安もそこまで悪くないですよ。楽しい旅行に影を刺さないためにも安全対策は万全に。バッグやリュックは前に持ったり、レストランの背もたれにかけた上着に貴重品を入れない、バッグは自分の視界に入る場所や足の間に置くなどを心がけるといいでしょう。ぜひ見どころいっぱいの中国で楽しい旅行をしてください。