※記載の情報は古い、あるいは内容に変更が生じる場合があります。現時点の正確な情報は必ずMOFAなどでご確認ください。
外務省海外安全HP:http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_260.html#ad-image-0
2015年の国別殺人発生率で世界3位のベネズエラ。南米で最も危険な国と呼ばれています。とはいえベネズエラには大学都市や世界遺産、世界最大級の滝エンジェルフォールなど見どころもたくさんあるので、訪れる観光客はあとを絶ちません。旅行中は常に周囲に気を配り、治安の悪い地域を避け、事件に巻き込まれないように気をつけることで、安全な観光も可能です。楽しく旅行するためにここでは、治安とポイントを紹介していきます。
目次
【ベネズエラの治安】南米一危険な国での安全対策のポイントはこれだ!
目次を閉じる
1. 危険地域を避ける
2017年8月現在、外務省によりレベル2「不要不急の渡航中止」に指定されている治安の悪い地域は、カラカス首都圏(リベルタドール、スクレ、チャカオ、バルータ、エル・アティージョ)を中心に周辺の州と、コロンビアとの国境地帯です。
リベルタドールは世界遺産「カラカスの大学都市」で観光スポットですが、訪問する際は人気のない時間帯や場所は避ける、周囲に常に気を配る、できるだけ観光客であることを悟られないような行動を心がけましょう。また、チャカオやスクレはスラム街もあるので、昼夜を問わず強盗事件が多発し、外務省から注意喚起が出ている地域です。近寄らないのが賢明です。
2. 日本の常識で考えない
日本は世界でも治安の良い国で、夜間の一人歩きも安全です。しかし、ベネズエラでは日本の常識は通用しません。夜間の一人歩きはベネズエラ人でもほとんどしないので、特別な事情がない限り夜間の外出は避けてください。持ち物から目を話すことも危険です。一瞬で盗まれてしまいます。また、違法取引の拳銃やレンタル拳銃などが出回り、誘拐や自動車強盗が社会問題となっています。
日本では頼れる警察官や軍人も要注意。警官や軍人を装ったり、本物でも不良警官による犯罪が多発しているからです。特にバス停や駅前は治安が悪いので周囲に気を配り、制服を着ている人を見かけたら遠ざかるようにしましょう。
3. いかにも旅行者、外国人の行動をしない
ベネズエラで外国人と旅行者は、格好のターゲットになります。むやみやたらに写真を撮らない、ガイドブックを広げない、高級店のショッピングバッグを持ち歩かない、華美な宝飾類は身につけない、携帯を取り出さないなど目だない行動を心がけてください。周りには常に気を配り、尾行や観察をされていると感じたら、相手に自分が気づいていることをアピールするのも大事です。
万一犯罪に巻き込まれた場合、犯人が納得できるだけの現金を持っていれば、渡して逃げることも可能です。適度に現金も用意しておきましょう。
4. 外出時には常に周囲に気を配る
ホテルの部屋や家から出たら危険だと思ってください。旅行者は流しのタクシーは利用せず、ホテルで手配してもらうのが確実です。銀行で現金を引き出したあとの犯罪も多いので、できるだけ複数人で行き、銀行から出るときは細心の注意を払うのが大事です。
車を運転する人は、スーパーなどの駐車場で乗り込む前に周囲を見て、不審者がいないかの確認が必要です。乗車中はロックをし、信号待ち停車中は特に気をつけてください。地下鉄やバスの利用は避ける方が賢明です。また、毎日同じ時間に同じ場所を通ったり、外出するのも行動パターンを読まれる原因となるので、日によって変化させることも必要です。
5. 家の中にいても最低限注意
ベネズエラに滞在する人は在宅中でも鍵は必ずかける、二重ロックにする、不在の場合悟られないよう周りに告げず窓側の電気をつけておくなど、日本とは違う治安であることを意識して行動することが大事です。
引っ越す場合も、メイドには日程をギリギリまで告げないようにしましょう。引っ越しにメイドが共謀して、日中外出中にトラックで家財を丸ごと窃盗する犯罪もあります。周囲はただの引っ越しだと思って通報する人もいません。また、メイドの手引きで就寝中に強盗事件が発生することもあるので、信頼するメイドであっても鍵は預けない、メイドの家族や友人を自宅内に入れない、貴重品を目のつくところに置かないことが大切です。
6. 暴動・クーデター対策を心がける
ベネズエラでは過去に、暴動やクーデター未遂の事件が起こっています。滞在中に暴動やクーデターが絶対起こらない保証はないので、対策を考えておくのが安全です。
政情に関して常に最新のニュースを仕入れておくために、テレビや新聞を見ることを心がけましょう。日本大使館から最新の情報を得ることもできますよ。日本の平和なデモとは治安が異なるので、デモなど群衆の集まる場所には近づかないようにしてください。デモに近づくのは危険な行為です。また、いざという時のために日用品や食料・水は2週間分ほど確保しておいた方が賢明です。
◎まとめ
こんなに治安が悪くて、外出も観光もできないじゃないかと思われるかもしれませんが、ベネズエラで生活している人は意識せずとも治安の悪さへの対策はしっかりしています。今回伝えたポイントは、ベネズエラに限らずそれ以外の国を訪れる際も必要なことなので、ぜひ頭に入れて安全な旅行・滞在をしましょう。