世界中を見渡しても、ブータンは上位に入るほど治安が保たれている国です。仏教信仰があまねく浸透している影響といえるでしょう。
治安の懸念事項としては、ブータン南部で過去発生したテロが挙げられますが、近年ブータン政府の治安対策強化が実り、ほとんど事件は起こらなくなりました。
南部以外のブータンの治安はおおむね良好ですが、その中でも気をつけたいポイントを以下、列挙していくので参照してください。
目次
【ブータンの治安】治安の良い国だからこそ気をつけたい5つのポイント!
1. 夜間の一人歩きを避ける
凶悪犯罪は少なく治安の良いブータンですが、夜道を一人で歩く行為は避けましょう。土地勘がない他国で、自分では気づかないまま治安が不安定なエリアに迷い込んでしまう可能性もあります。あるいは、ブータン人同士が引き起こしたトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。
また、ブータンは街頭が少ないため、夜の街は暗く人通りも急激に減ってしまいます。どうしても必要でなければ、夜間の外出は控えた方が賢明です。治安の良し悪しに関わらず、とくに貴重品の管理はしっかりして、自分でできる治安対策に取り組みましょう。
2. 同行しているガイドからはぐれない
ブータンの観光は通常、入国時から出国時までブータン人のガイドが常に同行する決まりになっています。これが現地の治安維持に影響しているともいえるので、滞在中はガイドの指示に従ってください。
治安良好のブータンでも、近年首都のティンプーなどでは都市化が進み、一部地域では治安悪化の傾向があります。外国人が巻き込まれるような大きなトラブルはほとんど発生していませんが、ガイドからはぐれて単独行動をして、治安の悪いエリアに迷い込むことがないように注意しましょう。
また、治安良好なブータンから周辺国のインドやタイへ向かう際に、気持ちの切り替えをしないまま赴き、被害に逢うというケースも。気をつけてくださいね。
3. 貴重品の管理を入念に行なう
治安が良い国とはいえ、ブータンの滞在中でも気を緩め過ぎず行動するようにしましょう。基本中の基本である貴重品の管理は徹底してくださいね。
ブータンの農村部でのトレッキング中に観光者のテントが荒らされ、貴重品が盗まれたという事案が発生しています。パスポートなど本当に大切なものは肌身離さず持つか、信頼の置ける場所に保管してくださいね。
また、近代化の波が押し寄せる首都ティンプーの街中では、携帯電話やタブレットを必要以上に使用しないことをおすすめします。旅行者を狙ったスリや引ったくりは現状多くはありませんが、過渡期にあるブータンでは治安が変化していく可能性もあります。
4. 走行している自動車に注意する
治安良好なブータンでとくに注意しておきたいのが、交通事情です。
首都ティンプーを中心に自動車の数が急増しているブータン。急激な変化に、ブータンの人々の運転技術や交通ルールが追いついていないのが現状で、驚くような運転をするドライバーも多く見受けられます。
治安が安定している街中で、最も危険なのが自動車であるといっても過言ではありません。日本にいるときのような感覚で大通りを歩くのは危険です。道路を横断するときは不用意に交通事故に巻き込まれないよう、慎重に左右を確認した上で渡りましょう。
◎まとめ
以上、ブータンの治安に関する情報をまとめました。変化の波を受けているブータンでは、治安状況もこれからどのように変化していくか不明瞭なところがあります。農村部から出てきた若者が職に就けず、空き巣や窃盗に手を染めたり、入手が容易な薬物に手を出すといった治安悪化の要因になり得る状況も生まれつつあります。
牧歌的な風景が残るブータンでの観光を大いに楽しむためにも、渡航前に最新の情報を得るよう努めてくださいね!