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ピラミッドをはじめ、古代エジプト時代の遺跡が多く残るエジプト。2011年の春には60年以上続いた独裁政権が市民による革命によって幕を閉じました。その後、民主化は思うように進まず、2013年にはクーデターが勃発。治安は悪化し、経済はたちゆかなくなっています。現在の治安状況は一体どうなのでしょうか?この記事ではエジプトに訪れた場合に注意して欲しい現地情報をお届けします。
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観光大国の今の治安は?エジプトに行くなら知っておきたいこと
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1.物価急上昇中につき軽犯罪が多発しています!
経済危機の真っただ中にいるエジプト。2018年8月のインフレ率はなんと20パーセント。物価が急上昇しているのでもともと貧富の差が激しいエジプトでは、貧しい人々がより一層貧しくなっています。そうなってくると急増するのが軽犯罪。実際は軽犯罪だけではなく、車の盗難、強盗や空き巣なども倍増しています。
ショッピングモールの近くの人けのない場所でひったくりに遭ったという被害は邦人のみならず、エジプト人にも起きています。バイクによるひったくりが一番多いので、外を歩く際は歩道側に鞄を持つ、外でスマホを出さないなどの自衛をしましょう。
2.信号がない道の横断に要注意!
首都カイロには片側四車線という大通りですら信号がありません。旅行者がホテルから一歩外に出ると、待ち受けているのが命がけの道路横断。エジプト流の渡り方はじりじりっと一台ずつ車をかわして進みます。途中で後ずさりしたり、妙な動き(車から見て)をするのは危険。
渋滞している場所なら渡りやすいのですが、スピードが出ている場所だと、最初の一歩を踏み出すのに勇気が必要になります。怖くて渡れないから、道路横断するのにタクシーを使う在住者もいるほどです。
オススメは同じ道を横断しようとしているエジプト人にジェスチャーで頼んで一緒に渡ってもらうこと。もしくは車が少なくなるタイミングを待つか、近くても目的地までタクシーを使うようにしましょう。
3.ツアーバスでもシートベルト着用を!
交通ルールがあってないようなエジプトでは、交通事故による死亡者数が年々増えています。2016年12月にはアスワンからアブシンベルに向かうチャーター車の事故で邦人が亡くなったばかり。衝突の際にシートベルト着用していなかったので投げ出されています。邦人ツアーバスの横転死傷事故も大きな物で過去三度起きています。
すべてスピードの出しすぎや無理な追い越し、前方の車からの貰い事故。乗車の際にはシートベルトを着用して自分の身は自分で守るようにしましょう。チャーター車でもスピードを出しすぎている場合は減速するように注意してください。お客さんに言われると渋々ながらも減速するはずです。
4.悪徳タクシーに気を付けよう!
カイロ市内のタクシーは白色で、ナンバープレートはオレンジ色。普通車の青色ナンバープレートで声をかけてきたら違法白タクです。現在UBERが流行っているので、貧窮している悪徳タクシー運転手たちは手っ取り早く観光客からぼったくろうとしてきます。
法律ではメーター使用が義務付けられていますが、あまり使用されていないか、改造されていることも。ほとんどは交渉制なので宿泊ホテルなどであらかじめ相場を聞いておきましょう。
支払い時に車内で揉めないためにも、支払いは降車してから窓越しで行ってください。また、エジプト全土でコイン不足、小額紙幣不足です。あちこちでお釣りがない!と言われますが、特にタクシーはお釣りを用意する習慣もないので、乗車前に小額紙幣を用意しておきましょう。
5.ピラミッドエリアの詐欺師たち対策は?
観光客が巻き込まれる可能性が最も高いトラブルが、ギザのピラミッドエリアにいる悪い人たちです。個人でバスに乗っていく場合はゲート近くで待ち構え、入り口が変わっただの、今日は入れないだの嘘を並べてラクダや馬でのピラミッド観光ツアーに勧誘してきます。
連れていかれるのはピラミッドの裏口で、そこから堂々の入場できるのは観光警察もグルだから。ピラミッドの外からラクダや馬で入るのはすべて違法なので、違法に加担しないようにしましょう。
ラクダも馬も入場後に商売しています。次の問題は入場後にしつこく寄ってくる物売り。このしつこさにはうんざりしますが、諦めるまで無視し続けるしかありません。
6.服装に気を付けましょう
イスラムの国なのに痴漢に遭ったと声を聞くことがありますが、痴漢をする人には宗教観などはありません。エジプトで多いのは混んだ市バスの中での痴漢です。市バスでは男性は女性の隣を避けて座るのが一般的。空いているのに女性の隣に座ろうとする男は気を付けてください。混んでいて仕方ない場合は持ち物でブロックして防御しましょう。地下鉄は女性専用車両があるので安心です。
エジプトでは露出の激しい服装で歩くのは注目されて当然です。胸の谷間が見えるような服装だと、品がなく男性を誘っているように見えるもの。痴漢対策というだけではなく、訪問国の文化や習慣をリスペクトした服装はとても大切です。
◎まとめ
観光大国なので観光関係者の願いはエジプトに観光客が戻ってくること。カイロやアレキサンドリア、ルクソールやアスワンなど主要観光都市の海外安全情報レベルは十分注意の「1」です(2018年8月現在)。大きなテロ事件などは日本のメディアにも流れますが、観光に都合の悪い事件などは極力隠ぺいするのがエジプト流。リアルは何なのか?見極めは難しいかもしれませんが、それを知ることが自分の身を守る一番の方法です。