ピンク色に染まる温泉湖!世界遺産グレート・リフト・バレーの湖群

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ピンク色に染まる温泉湖!世界遺産グレート・リフト・バレーの湖群

世界遺産「ケニアグレート・リフト・バレーの湖群の生態系(Kenya Lake System in the Great Rift Valley)」は、ケニアにあるボゴリア湖(Lake Bogoria)、ナクル湖(Lake Nakuru)、エルメンテイタ湖(Lake Elmentaita)の3つの湖が対象地域です。これらの湖は、「グレート・リフト・バレー(Great Rift Valley)」に位置し、地下でつながり合っています。

この地域に見られる生態系は非常に豊か。特に際立っているのは、湖を鮮やかなピンク色に染める無数のフラミンゴたちです。そのほか100種以上の渡り鳥に、クロサイやライオン、キリンなどの哺乳類もたくさん見られますよ!このように、絶滅危惧種を含む様々な動物や鳥類の生息地となっていることが高く評価され、2011年には世界遺産にも登録されました。
それでは、「ケニアグレート・リフト・バレーの湖群の生態系」についてご紹介していきましょう。

目次

ピンク色に染まる温泉湖!世界遺産グレート・リフト・バレーの湖群

ケニアグレート・リフト・バレーの湖群の生態系とは?

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アフリカ大陸を縦断する「グレート・リフト・バレー」は、幅約60km、全長は7,000kmにも及ぶ巨大な渓谷です。2000年以上も前から形成が始まったという巨大地溝は独特な気候に恵まれており、その豊かな自然を求めてたくさんの動物が集まって来ます。実はこのグレート・リフト・バレー、今でも年に数ミリずつ動いており、数百万年後にはアフリカ大陸を分断してしまうと考えられているのだとか。自然の威力を感じずにはいられませんね。

世界遺産「グレート・リフト・バレーの湖群」に見られるフラミンゴの数は、世界に生息するフラミンゴの約75%を占めると言われています。湖一面をピンク色に染めるフラミンゴの大群は、ボゴリア湖やナクル湖のシンボルとしても有名です。ここには他にも、エジプトハゲワシやゴマバラワシ、ケニアとタンザニアにのみ生息するオドリホウオウなど絶滅危惧種の鳥類や希少動物がたくさん生息しています。

1月~3月の乾季に埃っぽくなることから、「埃の場所」を意味するマサイ語にちなんで名づけられたというエルメンテイタ湖。グレート・リフト・バレーの東側に位置するこの湖は、1,200万年前にできたといわれる塩湖です。エルメンテイタ湖に生息する甲殻類やプランクトンを求めて、かつてはオオフラミンゴやコフラミンゴが食事をしたり巣を作るためにたくさん集まっていたんですよ。

しかし、1960年代にティラピアが導入されたことにより、フラミンゴの卵や雛を食べてしまう鳥類が集まるようになったため、フラミンゴはこの場所を去らなくてはならなくなりました。残念ながら現在もフラミンゴの数は減少しており、湖面がピンク色に染まる光景を見るのは年々難しくなっているのだとか。観光の目玉がなくなってしまうのは悲しいですね。

エルメンテイタ湖だけでなく、ナクル湖やボゴリア湖のフラミンゴも近年減少傾向にあります。かつては良質な水草や藻が生えていたナクル湖やボゴリア湖でしたが、森林伐採や地球温暖化の影響で水位が上がり湖の塩分濃度が薄くなってしまったため、フラミンゴのエサとなるプランクトンが減ってしまったのです。
それでもボゴリア湖では、比較的多くのフラミンゴを見ることが出来るとのこと。
湖面を彩る鮮やかなフラミンゴを見てみたい方は、ぜひボゴリア湖を訪れてみてください。

ケニアグレート・リフト・バレーの湖群の生態系へのアクセス

観光の拠点となるのはケニアの首都ナイロビ(Nairobi)です。日本からの直行便はないので、アジアや中東、ヨーロッパを経由して行きましょう。ナイロビからはA104号線を北に向かってドライブすると、エルメンテイタ湖、ナクル湖、ボゴリア湖の順番で回ることができます。

ナイロビからエルメンテイタ湖までは約120Km、エルメンテイタ湖からナクル湖までは約42Km、ナクル湖からボゴリアまでは約117Kmです。移動時間だけでもトータルで6時間は超えるので、休憩を挟みながらゆっくり回ると良いですよ。

ケニアグレート・リフト・バレーの湖群の生態系のおすすめポイント

◆ボゴリア湖の間欠泉

出典: IndustryAndTravel/Shatterstock

世界遺産「グレート・リフト・バレー湖群」の一つであるボゴリア湖は、ケニアのバリンゴ県にあります。エルメンテイタ湖やナクル湖同様、たくさんのフラミンゴが集まって来ることで有名です。このグレート・リフト・バレーに分布する3つの湖はどれも比較的浅く、ボゴリア湖も10mほどの深さしかないそうですよ。

ボゴリア湖の魅力といえば、湖の中央にある間欠泉!この辺りは国内でも特に間欠泉が多い地域として知られており、周辺には20以上もの間欠泉があります。塩水湖である湖に温水が流れ込むと、ミネラルや栄養を含んだ藍藻類やプランクトンが良く育ち、それらがフラミンゴの良質なエサとなる。ここはまさに「フラミンゴの楽園」なのです。

吹き上げる水しぶきと煙、そして、何百羽といるピンク色のフラミンゴは、グレート・リフト・バレーならではの景色と言えるでしょう。3つの湖の中ではナイロビから最も離れた場所にあるボゴリア湖ですが、訪れる価値がありますよ。

◆ナクル湖の野生動物観察

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グレート・リフト・バレー州にあるナクル湖は、森林と平原に囲まれた国立公園です。フラミンゴの生息地であるとともに、約450種以上の鳥類が生息する世界有数の鳥類観測地としても知られています。
ナクル湖国立公園では鳥類のほか、キリンやイボイノシシ、バッファロ、シロサイ、クロサイなど様々な大型動物も見ることができます。

園内にいるシロサイの群れは、なんとケニア国内最多!これらの動物を密猟者の手から守るべく、湖の周りには柵が張られており野生動物保護に力を注いでいます。フラミンゴだけでなく、野生動物の姿を間近で見ることができるのもナクル湖の魅力ですよね。

近くにはグレート・リフト・バレーが最も美しく見える展望台があるので、まずは絶景を眺めてランチを食べ、その後は公園内をドライブしながらサファリを楽しみましょう。
もちろん、ナクル湖の岸辺の散策もお忘れなく!

◎まとめ

まるで大地を切り裂くように走る巨大な地溝「グレート・リフト・バレー」と、そこに分布する3つの湖たち。世界遺産「ケニアグレート・リフト・バレーの湖群」は、今もなお少しずつその姿を変えようとしています。

かつては数百万羽のフラミンゴが生息することで知られていたナクル湖でしたが、環境の変化に伴いフラミンゴたちはボゴリア湖へ。ナクル湖では他にも様々な野鳥を観察することができますが、大型動物もたくさん集まって来ています。「今」しか見られない風景を自分の目で見てみたいと思いませんか?

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