その距離2000キロ!ロシアの世界遺産アルタイのゴールデン・マウンテン

画像出典:Dmitry A. Mottl (CC BY-SA 3.0)

その距離2000キロ!ロシアの世界遺産アルタイのゴールデン・マウンテン

ロシアの世界遺産のひとつ、アルタイのゴールデン・マウンテンをご存知でしょうか。名前の由来となったようにかつては金の発掘で栄えた場所ですが、今は人の立ち入らない大自然の中で動物たちが自由に暮らす楽園。シベリア側では、アルタイ人やカザフ人などが農業や牧畜を営みながらのんびりと暮らし、一方のモンゴル側では遊牧民のキルギス人が悠々と生活するアルタイ山脈の全長は約2000kmにも及びます。

ロシア連邦の自治共和国であるアルタイ共和国を主に、カザフスタン、中国、モンゴルの4国をまたぎ、そのふもとには世界遺産らしく様々な歴史が刻まれています。今回はそんな雄大な世界遺産、アルタイのゴールデン・マウンテンをご紹介しましょう。

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その距離2000キロ!ロシアの世界遺産アルタイのゴールデン・マウンテン

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「アルタイのゴールデン・マウンテン」とは?

出典: Elgin Yuri (CC BY-SA 3.0)

ロシアで最も美しい場所の1つとして名前が挙がるアルタイのゴールデン・マウンテンが、ユネスコ世界遺産に登録されたのは1998年のこと。アルタイ山脈は、太古より金や銀などの鉱山資源にも恵まれた世界有数の大山脈です。最高峰は西サヤン山脈からタンヌ・オラ山脈へと連なる標高約4506mのベルーハ山。

降水量は年間500~1000mmと比較的多く、アルタイでは教科書に出てくるようなツンドラやタイガ、森林ステップなどを実際に見ることができます。1500以上もあるといわれる氷河は、5回もの氷河期を経てその姿を現在に残しているされており、この世界遺産の地を訪れる観光客が注目するポイントのひとつになっています。

アルタイ山脈のふもとは、多くの民族が農業や牧畜を営みながら暮らす、人間と動物が共存している環境です。人気のアクティビティは乗馬!世界遺産の地で乗馬を楽しんでみませんか。

「アルタイのゴールデン・マウンテン」へのアクセス

出典: Andrew Kudrin (CC BY 2.0)

アルタイのゴールデン・マウンテンへ行くには、まずビースクかノヴォシビルスク、あるいはバルナウルなどにアクセス。そこから車かバス、チャーター車などを利用します。流しのタクシーなどはありませんので予約をしておきましょう。ゴルノ・アルタイスクの小さな空港へ飛行機でアクセスすることもできます。

アルタイのゴールデン・マウンテン観光は、旅行代理店などを通じてツアーに参加するのが一般的です。代理店を通さずに個人で訪れる場合は、特別な国境地帯許可証が必要になりますのでご注意ください。

「アルタイのゴールデンマウンテン」おすすめポイント①:テレツコイェ湖

出典: Max Dawncat (CC BY 2.0)

アルタイの山々を望む景観の美しい湖として有名なテレツコイェ湖は、アルタイ共和国の北東部に位置しています。水深は世界第25位の約325m。条件の良いときには透明度が約14mもあるというのですから驚きですね。

アルタイ山脈に囲まれた湖畔には整備されたキャンプ場がありますので、ぜひ一度、世界遺産でのキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。

「アルタイのゴールデンマウンテン」おすすめポイント②:ウコク高原

出典: Alexandr frolov (CC BY-SA 3.0)

アルタイ山脈のふもとに広がるウコク高原は、人の出入りが極端に少ないことから大自然が保たれているとても美しい大草原。アクセスが困難で人の踏み込まない環境下にあるため、絶滅危惧種のユキヒョウや、珍しいアルガリなどが悠然と暮らしています。

年間を通して平均気温が低く永久凍土があちこちに存在することから、考古学者も驚くような世界遺産にふさわしい発見が相次いでいます。紀元前300年頃にアルタイで暮らしていたパジリク人のものと考えられるミイラが発見された時には、世界中の考古学者の注目を集めました。中でも1993年に発掘された女性のミイラは「アイス・プリンセス」「アルタイの氷の王女」などと呼ばれ、ゴルノ・アルタイスクのアノーヒン博物館にて保管されています。

「アルタイのゴールデンマウンテン」おすすめポイント③:カトゥン自然保護区

出典: Игорь Шпиленок (CC BY-SA 3.0)

アルタイ共和国南西部に広がるカトゥン自然保護区(Katun Natural Reserve)は、森林、草原、ツンドラ、氷河など様々な地形が見られるエリア。氷河によって形成された湖や川、滝など美しい景観を楽しめる素晴らしい場所です。

出典: Aaron Logan (CC BY 2.0)

絶滅危惧種に指定されているユキヒョウをはじめ、アルタイ・アルガリ、クロテン、シベリアイタチ、アカシカ、ジャコウジカなどの希少動物を保護するため、自然保護区に指定されています。四方を美しい山々に囲まれたクチェルラ湖を望む景色は、アルタイの世界遺産の中でも特に美しいと評判です。車の分け入る車道すら造られておらず、ほとんど手付かずの自然が残るところが、世界遺産としての魅力を失わない理由でしょう。

大自然に囲まれた美しい湖畔でのんびりと過ごしたり、アクティブな方はしっかりと装備をしてアルタイの最高峰ベルーハ山を目指しましょう。

◎まとめ

出典: Andrew Kudrin (CC BY 2.0)

今回は、ロシアを代表する美しい世界遺産「アルタイのゴールデンマウンテン」の魅力をご紹介しました。山脈のふもとや、山中に広がる世界遺産のためアクセスしづらいところではありますが、アルタイの放つ美しさ、雄大さは苦労してでも訪れる価値があります。日本では体験できない感動を、ぜひ肌で感じてみませんか。

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