名称:ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区(Tsingy de Bemaraha Strict Nature Reserve)
住所:メラキー, マジュンガ州, マダガスカル
公式・関連サイトURL:http://www.madacamp.com/Tsingy_de_Bemaraha_National_Park
マダガスカルといえば、バオバブの木やキツネザルなど個性的な動植物やビーチリゾートが頭に浮かぶ、西インド洋の大きな島。アフリカのモザンビークから東の沖合い、約400kmに位置しています。
マダガスカル島の西部にある「ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区」は、原生林に覆われた広大なカルスト台地や渓谷に、石灰岩の尖塔群が林立する景観が特徴の世界遺産。数万年かけて侵食された針山のような無数の尖塔が広がってる異様な光景から、マダガスカル語で先の尖ったことを意味する「ツィンギ(Tsingy)」と呼ばれるようになりました。
まるで別世界にいるような景観と自然を保護するため、ユネスコは1990年に「ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区」として世界自然遺産に登録しています。
目次
鋭く尖ったマダガスカルの世界遺産!ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区とは?
この一帯は1927年に自然保護地域としての整備が開始され、1966年にはマダガスカル政府が自然保護地域に指定。1990年に世界遺産登録がなされた後、1998年に国立公園へ格上げされました。
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区に自生する植物は、乾燥に耐えられるよう進化しています。固有種や、水を蓄えられるよう幹が太くなったバオバブなど、厳しい環境に適応する自然の強さを目の当たりにできますよ。
原生林や尖塔群には固有種も多く、珍しいハ虫類や昆虫、10種類を超えるキツネザル、150種にも及ぶ鳥類などが生息しています。
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区へのアクセス
日本からマダガスカルへの直行便はありません。まずマダガスカルの首都アンタナナリボへ行くのに、最低でも1回は乗り継ぎが必要です。アンタナナリボから、世界遺産ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区の最寄り空港「ムルンダバ(Morondava)」まで、国内線で移動します。
ムルンダバからツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区へは、悪路の中、車で片道8時間以上はかかる長旅を覚悟しなければなりません。ムルンダバからの往復には、最低でも4日はみておきましょう。
ムルンダバからキリンディ森林保護区を抜け、ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区の入口である「ベコパカ(Bekopaka)」へ向かいます。4WDをチャーターすると高額になるので、ツアーに参加するのが賢明でしょう。
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区のおすすめポイント①:カミソリのように尖った岩
出典: Dennis van de Water/Shutterstock
世界遺産「ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区」の一番の見どころは、このカミソリのように鋭く尖った石灰岩の尖塔群。
数万年もかけて侵食され、針山のように鋭く尖った石灰質の鋭利な岩が見渡す限り立ち並んでいて、まるで突き刺されてしまうのではないかという恐怖さえ感じてしまいます。まさに世界遺産にふさわしい光景といえます。
凶器のような岩場をトレッキングしなければならないため、身体を守るための装備は必須です。ツィンギの観光にはガイドの同行が義務付けられているので、ザイルを装着してガイドの案内に従い、世界遺産でのアドベンチャーを満喫しましょう!吊り橋を渡ったり、展望台からの景色も楽しめますよ。
もし岩場の周遊ツアーがハードなら、川下りや遊覧飛行などもおすすめです。
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区のおすすめポイント②:真っ白でキュートな猿ベローシファカ
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区で「ベローシファカ」というサルに出会えたらラッキー!体長40~50cmほどの、マダガスカル固有種です。
真っ白な体でとても愛らしい顔をしているベローシファカは、前足が短くて後ろ足が発達しているため、四肢歩行できません。立った状態で、2本足で地面を飛び跳ねて移動する様子は面白いような、かわいいような。
ベローシファカが見せてくれるショーを、世界遺産の絶景とともに見られるといいですね。
◎まとめ
「ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区」は、訪れる人々を圧倒する世界遺産。自然が数万年かけて創りあげたその自然のパワーには感動すら覚えます。
辿り着くには相当大変なことを覚悟しなければなりませんが、その先には見たことのない絶景が待っていますよ。マダガスカルを訪れる予定があり、ツィンギに興味のある方は、ぜひこの世界遺産へ訪れることも検討してみませんか。