コロニアル建築が残るカラフルな世界遺産、アンティグア・グアテマラ

画像出典:Adriena Vyzulova/Shutterstock

コロニアル建築が残るカラフルな世界遺産、アンティグア・グアテマラ

メキシコの南東部に隣接する「グアテマラ共和国」は、多くのマヤ時代の遺跡が残る美しい国。かつてはスペインの植民地でした。コーヒーの産地として有名なので、名前を聞いたことがある方は多いでしょう。

今回ご紹介する世界遺産の「アンティグア・グアテマラ」はグアテマラの旧首都にあたるため、「古いグアテマラ(La Antigua Guatemala)」と呼ばれています。赤道近くにありながら海抜1500mほどの高原に位置するため、一年を通して過ごしやすい気温なんですよ。現在の首都であるグアテマラシティよりも治安が良く、日本から留学している人も多いアンティグア・グアテマラ。パステルカラーの建物が可愛らしいこの街の見どころと魅力をご紹介します。

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コロニアル建築が残るカラフルな世界遺産、アンティグア・グアテマラ

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アンティグア・グアテマラとは?

出典: chensiyuan (CC BY-SA 4.0)

世界遺産「アンティグア・グアテマラ」は、16世紀頃から約200年にわたってグアテマラの首都だった街。しかし、度重なる地震や火山の噴火などの自然災害で壊滅状態になり、約20kmほど東に首都を移転しました。そこが現在の首都であるグアテマラシティです。

その後しばらく忘れられていたアンティグア・グアテマラでしたが、多数の教会などスペイン植民地時代の建築物や遺構、街並みや敷石の道などが評価され、1979年にユネスコが世界文化遺産に登録。バロック建築やコロニアル建築が残る歴史地区として建造物や街並みが整備され、世界中から観光客が訪れるようになりました。「十字架の丘」から見渡すと、イタリアルネサンスの影響を受けた碁盤の目に道が伸びている街並みがよくわかります。

※フエゴ火山の噴火について

2018年6月3日にフエゴ火山が噴火し、近隣の村に大きな被害が発生しました。アンティグア・グアテマラにも火山灰は降りましたが、ライフラインは問題なく、観光の受け入れ態勢は問題ないようです。また、ラ・アウロラ国際空港も平常通り運航しています。しかし旅行を計画されている方は、在グアテマラ日本国大使館や外務省の渡航情報などで最新の情報を確認し、無理のないように注意してください。
在グアテマラ日本国大使館 公式サイト

アンティグア・グアテマラへのアクセス

日本からグアテマラシティへの直行便はないため、北米や中南米の都市などを経由します。ラ・アウロラ国際空港はグアテマラシティ市街地の南に位置していてとても便利。アンティグア・グアテマラまで車なら1時間もかかりません。

ラ・アウロラ国際空港からアンティグア・グアテマラへ行くなら、タクシーがおすすめです。料金メーターが付いている黄色いタクシーや緑色のタクシーを利用しましょう。

地元の人の足となっているチキンバスは、派手なペイントが楽しいグアテマラの名物。輸入した中古スクールバスに鮮やかなペイントを施したチキンバスは見ているだけで楽しめますが、治安面で不安があります。乗りたい方は、よく調べてから乗るようにしてくださいね。

アンティグア・グアテマラのおすすめポイント①:サンホセ大聖堂

出典: PROJohn Pavelka (CC BY 2.0)

世界遺産アンティグア・グアテマラの街の中心に位置しているのが「サンホセ大聖堂」です。バロック様式の精巧なファサードを持つ立派な聖堂で、「アンティグア・グアテマラ大聖堂」とも呼ばれています。7つの入り口と、内部には5つの身廊、18の礼拝堂などがあります。

1583年の地震で壊れたため、1669年に大きく頑丈なものに再建。しかしまた1773年のサンタマルタ大地震大地震で崩壊するという悲劇に見舞われました。現在の建物は19世紀に入って改築されたもので、内部には『黒いキリスト』の彫刻で有名なキリオ・カターニョによるキリスト像が置かれています。

アンティグア・グアテマラのおすすめポイント②:カプチナス修道院

出典: Authenticmaya (CC BY-SA 3.0)

「カプチナス修道院」はカトリックの教えである勤労・清貧・懺悔を通じて身を清めることを目的とした女子修道院で、正式名は「サラゴサ・ピラール聖母教会」。グアテマラの偉大な建築家ディエゴ・デ・ポレスによって建設されました。

カプチナス修道院は、幸いにも1773年に起こった大地震のダメージが比較的少なく、見学が可能。浴室や部屋なども公開されており、18のアーチが美しい中庭には噴水が配置されています。

アンティグア・グアテマラのおすすめポイント③:ラ・メルセー教会

出典: Alexander Bonilla (CC BY 2.0)

時計台のあるアーチ通りを歩いた突き当たりには、パステルカラーの黄色が印象的な「ラ・メルセー教会」があります。建築家フアン・デ・ディオスが18世紀に建造した白と黄色の美しいバロック様式の教会です。

現在の教会は1855年に再建されたもので、敷地内には地震で崩壊した修道院が遺跡として残っています。中庭にある彫刻が見ごとな大噴水も必見。 内部には素晴らしい絵画も展示されており、なかでも『ナザレのイエス』が有名です。

◎まとめ

出典: Christopher William Adach (CC BY-SA 2.0)

グアテマラシティのラ・アウロラ国際空港から近い旧首都アンティグア・グアテマラは、いくつもの教会や修道院、点在する噴水など見どころが満載の世界遺産。中心には大聖堂と中央広場があり、スペイン植民地時代の名残りが見られます。ここを起点に観光すると迷わず便利でしょう。この土地ならではの知恵や工夫を探したり、色とりどりの民族衣装を着た人が行き交う様子を見ながら散策してみたり。カラフルで可愛らしい街なので、宿泊してゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。

アンティグア・グアテマラは比較的治安が良く、夜でも出歩くことができます。しかしグアテマラ全体、なかでも現在の首都であるグアテマラシティは治安が悪いことで有名な場所。中南米のほかの国と同様に、危険地域などの情報を確認して安全に旅行を楽しんでくださいね。

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