エジプトの首都カイロ発祥の地を巡る!世界遺産・カイロ歴史地区

画像出典:Leonid Andronov/PIXTA(ピクスタ)

エジプトの首都カイロ発祥の地を巡る!世界遺産・カイロ歴史地区

エジプトの首都カイロ。ナイル川東岸イスラム地区の旧市街とオールド・カイロと呼ばれる地域にまたがる大きなエリアが、1979年に「イスラーム都市カイロ」として世界遺産に登録され、2007年に「カイロ歴史地区」に名称変更されました。600以上のモスクに1000以上のミナレット(礼拝を呼びかける塔)が立つことから千塔の町と称されるカイロ歴史地区。カイロ発祥の地には様々な歴史的建造物があるので見るものを飽きさせません。今回はエジプトの世界遺産・カイロ歴史地区について紹介していきます。

目次

エジプトの首都カイロ発祥の地を巡る!世界遺産・カイロ歴史地区

カイロ歴史地区とは?

出典: LuisPortugal

エジプト文明の誕生から約4000年後、イスラム教徒が築いた新たな都カイロ。イスラム世界における学術・文化・経済の中心地として栄え、アフリカ大陸最大の都市になりました。

世界遺産に登録された「カイロ歴史地区」にある主な建造物は、アズハル大学やモハメッド・アリ・モスク、イブン・トゥール・モスクやハーンハリーリ市場、ズゥエーラ門などたくさんあります。モスクの中には信者以外は見学できないところもあるため、事前に確認してください。見学可能な場所でも男性は短パンなどは不可、女性は髪を覆うスカーフが必要になります。カイロ歴史地区の観光をする日には一枚用意しておくといいでしょう。

カイロ歴史地区へのアクセス

カイロへは中東またはヨーロッパ経由でアクセスすることができます。成田からカイロまでの直行便も運航していますが、本数が少ないです。(2018年2月 現在)カイロ国際空港から市内まではバスかタクシーで30分から1時間。イスラム地区とオールドカイロ内はほとんど徒歩で移動するこが可能です。

カイロ歴史地区おすすめポイント3

シタデル(城塞)

出典: LuisPortugal

アラブの英雄サラッフディーンが、対十字軍の拠点としてモカッタムの丘に作った大きな城塞。後のマムルーク朝、オスマン帝国時代、19世紀のモハメッド・アリ時代まで政治の中枢として機能していました。敷地内にはモハメッド・アリ・モスクや軍事博物館、イギリス植民地時代の牢獄など見ごたえある建造物がたくさんあります。

中でもモハメッド・アリ・モスクは必見です。エジプトの近代化の基礎を築いたモハメッド・アリにより建設がはじまり、息子のサイード・パシャによって1857年に完成しました。大きなドームと二本のミナレットを持つ典型的なオスマン帝国スタイルで、内部には重さ1トンのシャンデリアがあります。雪花石膏をふんだんに使った装飾が美しいモスクですよ。

中庭にある時計塔は、モハメッド・アリがフランス政府に贈ったルクソール神殿のオベリスクのお返しに貰ったものです。現在そのオベリスクはパリのコンコルド広場にあります。

スルタン・ハッサン・モスク

出典: derejeb

イスラム地区にあるスルタン・ハッサンモスクは1356年に着工。1363年に完成しました。要塞のような外観とカイロで一番高い81mのミナレットが特徴です。中に入ると四つのイーワーンを持つ大きな中庭があります。イーワーンとは三方が壁、正面が戸外に向かって開いている小ホールです。12世紀にペルシャで始まったイスラム建築のスタイルとなっています。

床には色とりどりの大理石のモザイク、中央には八角形の水飲み場があって、中庭の最奥部にはモスクの完成を見ずに殺されてしまったスルタン・ハッサンの霊廟があります。モスクの正面入り口は緻密な鍾乳石飾りの装飾があるので見逃さないようにしましょう。前述のモハメッド・アリ・モスクやスルタン・ハッサン・モスク建設には、ギザのピラミッドの表面を覆っていた化粧石を石材として使用していました。

オールドカイロ

出典: Baloncici

オールドカイロはその名の通り、カイロで最も古い地区です。7世紀にイスラム勢力がこの地に入った際、支配の拠点として作った都市・フスタートでもあります。10世紀にファーティマ朝がフスタートを征服して、アル・カーヒラという名の都市を作り始めました。カイロのアラビア語名はアル・カーヒラです。

このエリアで世界遺産登録されている主な場所はアムル・イブン・アル・アース・モスクやアッラカ教会、聖セルジウス教会や聖ゲオルギウス教会などです。ローマ帝国やビザンツ帝国時代のバビロンの遺構も残っています。コプト教徒が多く住む地区でもあるので、コプト教について詳しく知りたい方はコプト博物館がおすすめです。カイロの中でもちょっと違った雰囲気を楽しみたい方にオールドカイロ散策は最適ですよ。

◎まとめ

エジプトは2013年のクーデター後、景気が徐々に悪化しています。オールドカイロ周辺は低所得者の地区もあるので、観光中はスマホを出さないなど注意が必要です。夏の日中は40度を超す日もあるので、観光中は水分補給を忘れないようにしましょう。至るところにあるジューススタンドで美味しいフレッシュジュースを飲みながら、カイロ歴史地区散策を楽しんでください。

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