名称:Thracian Tomb of Kazanlak
住所:Kazanlak,Bulgaria
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/44
カザンラックはブルガリアのスタラ・ザゴラ州に位置し、ブルガリアでは10番目に大きな都市です。このカザンラックではブルガリアの重要な産業であるローズオイルの原料、バラの栽培がされています。バラの谷と呼ばれ、有名な観光スポットでもあるんですよ。
さらにカザンラックのもう一つの見どころは、世界遺産である「トラキア人の墳墓」です。カザンラックには古代から人が住んでいたことが分かっており、紀元前4世紀から3世紀頃にはトゥンジャ川の上流にトラキア人がいたと考えられています。今回は世界遺産、カザンラックのトラキア人の墳墓を詳しく紹介します。
目次
トラキア人発祥の地!世界遺産カザンラックのトラキア人の噴墓
カザンラックのトラキア人の墳墓とは
ブルガリアの世界遺産カザンラックのトラキア人の墳墓は、第二次世界大戦の際、防空壕を掘ろうとしたところに偶然発見。残念ながら盗掘された跡ではありましたが、壁や天井の装飾は鮮やかに残されていました。
カザンラックには古墳が点在していますが、紀元前4世紀ごろに造られたこちらの墳墓は保存状態もよく、歴史的価値が高いことから1979年に世界遺産に登録されました。紀元前4世紀というと日本では縄文から弥生時代のあたり。そう考えると、どれほど価値の高い遺跡か分かります。残念ながら現在は本物を見ることができませんが、精巧なレプリカを見学することができますよ。
カザンラックのトラキア人の墳墓へのアクセス
ブルガリアのソフィアからアクセスするのが便利です。ソフィアからバスで3時間、電車で3時間20分。カザンラックの駅からはタクシーや、徒歩でも30分弱で行けます。
カザンラックのトラキア人の墳墓のおすすめ①トラキア人
トラキア人は文字の文化を持たなかったため、今でも謎が多く残る民族です。紀元前3千年頃からブルガリアに住んでいたと考えられ、徐々にローマ文化やギリシア文化に融合していき消滅しました。
近年、多くのトラキア文化の出土品が発見され、少しづつトラキア文化が解明しています。エジプトやメソポタミアより古く、勇猛な戦士だったといわれるトラキア人。一夫多妻制で夫が死ぬと、選ばれた妻も殉死する制度があったそうです。
カザンラックで発見された世界遺産の壁画にも、隠された謎があるのではないかといわれています。そんなトラキア人の謎を、このカザンラックの世界遺産で覗いてみるといいでしょう。
カザントラックのトラキア人の墳墓のおすすめ②フレスコ画
世界遺産であるカザンラックのトラキア人の墳墓には、繊細なフレスコ画があります。玄室の天井部分に描かれているフレスコ画で2300年以上も経つ遺跡物は珍しく、未だ鮮やかに残っているんですよ。
この世界遺産には夫婦の告別の様子、大切にされている事が見て取れる見事な装飾の馬、勇猛といわれていた戦士などが描かれています。見学できるのはレプリカですが精巧に作られており、当時の様子を十分伺い知ることができるトラキア人の墳墓です。
◎まとめ
カザンラックのトルキア人の墳墓は、未だ多くの謎が残るロマンあふれる世界遺産。ブルガリアに来たら、ぜひ見てほしいおすすめの観光スポットです。さらにカザンラックでは6月にバラ祭りが開かれ、こちらにも多くの観光客が訪れるんですよ。ぜひ時期を合わせて、足を延ばしてみてはいかがでしょうか?