南西フランスのバラ色の都市、トゥールーズのおすすめ観光スポット!

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南西フランスのバラ色の都市、トゥールーズのおすすめ観光スポット!

フランス南西の中心地トゥールーズ。街の起源が紀元前3世紀まで遡る歴史あるトゥールーズは、現在はエアバスを中心とする航空産業が発展しているほか、フランス有数の学生都市としても知られています。市内に残る歴史建造物や美術館などの観光スポットが多い上、少し行けば大西洋やピレネー山脈があるフランスの一大観光都市です。

トゥールーズは、オレンジや赤の暖色系が印象的なレンガ造りの建物が多く、その建物が夕日に輝いてバラ色になる様子から別名「バラ色の都市」として有名です。そこで今回はフランス国内外から一年中、たくさんの観光客が訪れるトゥールーズのおすすめ観光スポットをご紹介します。

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南西フランスのバラ色の都市、トゥールーズのおすすめ観光スポット!

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1.キャピトル広場

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トゥールーズ観光は、トゥールーズのシンボルである市庁舎の前に広がるキャピトル広場から始めるのがおすすめです。キャピトル広場はトゥールーズのまさに中心にある12000平方メートルという壮大な広場で、ここから四方に街が広がっています。一方には必ず観光に訪れたい市庁舎が建ち、あとの三方にはホテルやテラスがあるレストラン、大きなブティックなどがあります。

歴史上何度か呼び名が変わったものの1848年からキャピトル広場と呼ばれ、トゥールーズ市民に親しまれているこの広場の真ん中にはオクシタンクロス(オクシタン地方の十字架)が描かれていて、12星座、12月、12時を象徴しています。普段は観光客やトゥールーズ市民が思い思いに広場を横切っていますが、野外コンサートなどのイベントにも使用されている美しい広場です。観光に疲れたら広場のカフェテラスでほっと一息しながら広場越しにキャピトルを見てみてはいかがでしょうか。

2.キャピトル

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現在トゥールーズ市庁舎として使用されているキャピトルは、絶対王政下のトゥールーズ市参事会「キャピトゥール」に由来してキャピトルと呼ばれています。バラ色のレンガと白い石のコントラストがとても美しくまるで宮殿のような、トゥールーズの顔ともいうべき建物です。

建物の中は観光することができるのですが、壮麗な世界が広っています。観光ルートに沿って壁に絵画が施された階段を上がると、結婚式のレセプションなどに使用されていた空間にPaul-Jean Gervaisによって描かれた優しい色合いの絵画多く飾られています。そして今も結婚式に使用されている大広間では、地元画家であったHenri Martinによって描かれたトゥールーズの四季の壁画が非常に美しく、うっとりしてしまいますよ。

3.ジャコバン修道院

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トゥールーズの中心キャピトル広場から徒歩5分ほどのところにジャコバン修道院があります。1215年設立のドミニコ修道士会により造られた修道院で、レンガ造りのがっしりとした外観からは想像できない広々とした世界が建物内に広がります。中でも教会部分の「椰子の木」と呼ばれる、各縁が葉のように広がる高さ28mの柱はこの修道院へ観光へ来たら必見です。ステンドグラスから入ってくる光の柱の色合いを見ていると荘厳な気持ちになります。

奥へ進むと、修道士たちが瞑想したという回廊が美しい中庭があり、柱頭には動物や植物をモチーフにした繊細な彫刻を見ることができます。また中庭からは4層からなる特徴ある形の美しい鐘楼が見え、今も鐘の音はトゥールーズ市民に親しまれています。教会は入場無料ですが、その奥へ観光の際は入場券の購入が必要です。

4.サン・セルナンバジリカ聖堂

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トゥールーズの街の中心にあるサン・セルナンバジリカ聖堂はフランスに現存するロマネスク教会としては最大で、トゥールーズに来たら必ず観光に訪れたい教会です。11世紀に建造された八角形の塔が特徴の教会は1998年にユネスコの世界遺産に登録されています。

教会の門の中でも南側のミエジェヴィル門はロマネスク彫刻がすばらしいので、入場の際は頭上にも注目です。聖堂は高い天井の大空間となっており、かつて大勢の巡礼者を迎え入れたことが想像できます。また、この聖堂のオルガンは全部でパイプが3458本もあるという世界でも有数の素晴らしいものなので、観光の際はお見逃しなく!時を経て色が薄くなってきていますが、天井や壁面のフレスコ画も必見です。

5.アセザ館

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ルネサンス時代に多くの富を得た商人の豪華な家がトゥールーズには多く残っており、そのいくつかを観光することができます。アセザ館はトゥールーズで藍染料や穀物の交易で財産を築いた商人の家で、現在はバンベルグ財団の美術館として、当時のインテリアの中で美術を鑑賞できる観光スポットです。

門をくぐると、特徴のある塔が印象的な建物の中庭に出ます。2階へあがると、16世紀から18世紀当時のとても豪華な内装の部屋が続き華麗なシャンデリアには目を奪われます。まるで部屋のインテリアのようにヴェネチア派の絵画が展示されています。

3階は近代的な空間となっており、ボナールやデュフィ、モネ、ピカソ、ピサロ、ロートレック、モジリアーニなど、パリで美術館観光でもしなければ出会えないようなフランスを代表する画家たちの作品がずらり!中庭の静かな雰囲気からは想像できないトゥールーズの一大美術館です。

6.オーギュスタン美術館

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オーギュスタン美術館は14世紀にトゥールーズに建造された修道院を改装した美術館で、宗教美術品を主とした美術品を鑑賞できる観光スポットです。14-15世紀の教会の彫刻、15-17世紀の宗教絵画、12世紀のロマネスク教会の柱頭彫刻、17-20世紀の絵画と大きく4つのカテゴリーに分けて展示されています。

中でもロマネスク教会の柱頭彫刻のコレクションは世界的にも稀に見る壮大なコレクションで圧巻です。広い現代的なカラフルな空間にある多数の柱の上に柱頭彫刻がちょうど目の高さに展示され、細かい部分まで鑑賞できます。

夏は暑くなるトゥールーズで、全館クーラー完備なところも観光客には嬉しいところ。また、中庭を囲む回廊の一角にはガーゴイルのコレクションがあり、普段、間近に見ることができないガーゴイルを裏側までしっかりと見られます。館内に雰囲気のいいパティオがあるので、トゥールーズ観光の合間の休憩におすすめです。

7.レザバトワール美術館

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フランス語でles abattoirs(レザバトワール)とは屠殺場の意味です。レザバトワールの名前は昔の屠殺場を改装して美術館となったことに由来しています。そんな歴史があるレザバトワール美術館は現在、血生臭さとは全く無縁の現代美術の総合エリアとして、トゥールーズの観光スポットの1つとなっています。

美術館は1950年代以降の近代の作品から21世紀に作成された現代の作品まで約2000点を所蔵しており、写真や映像などの現代アートの企画展も多く開催されています。コレクションの中でも地下の展示室にあるピカソの大きな舞台幕は圧巻です。

トゥールーズの観光スポットが集中している旧市街とはガロンヌ川を挟んで対岸側にあり、周りは綺麗な公園となっています。トゥールーズに多いレンガ造りの重厚な建物の観光に疲れたら、気分転換!ガロンヌ川沿いを散策がてらレザバトワール美術館で現代美術鑑賞はいかがでしょうか?

8.ドラード広場

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トゥールーズの街のイメージとして観光ガイドなどにキャピトル広場と同じくらい登場するのが、ガロンヌ川越しに見えるポン=ヌフ橋とオテル=デューの建物の景色。その景色を実際に目にすることができる場所がドラード広場です。

キャピトル広場に比べてだいぶ小さな広場ですが、トゥールーズ市民や観光客たちが憩いの場所として広場の芝生で思い思いに座っています。広場の左右には気持ちの良い散歩道が伸びていて、川沿いを散策できます。また広場の目の前は、ガロンヌ川からミディ運河を巡る観光クルーズの船着場となっています。

今はトゥールーズを訪れる観光客たちが集う船着場は、かつては商人たちが船で荷物を運搬していた時代に川の港として活躍した場所。18世紀に描かれた絵画にも登場する歴史ある船着場です。広場の周りには雰囲気のいいカフェやレストランが多く、観光の合間の休憩場所としてもおすすめです。

9.ミディ運河

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ミディ運河はトゥールーズを流れるガロンヌ川から分岐して、地中海のトー湖までの全長240kmの運河です。鉄道が発達するまで大西洋から地中海まで荷物を運搬する経路として、重要な役割を果たしていた運河です。

現在は荷物運送の役割を終了して、観光運河クルーズを楽しめるトゥールーズで人気の観光スポットで、1996年にユネスコ世界遺産として登録され、ドラード広場の船着場は世界遺産の運河を巡るクルーズに乗船する観光客が1年中絶えない場所となっています。

運河沿いの道は当時船を引っ張った人や馬をトゥールーズの強い日差しから守るため、プラタナスやポプラの素敵な並木道となっており、とても気持ちの良い散策道です。高低差のある運河に常にまんべんなく水があるように多くの水門が設けられており、その中でもフォンセランヌの水門は標高差21mを上下させるシステムで、運河で1番の見所となっています。

10.シテ・ド・レスパス

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トゥールーズは、ボーイングと並ぶ世界最大の飛行機メーカーであるエアバスの本社があり、フランスの宇宙開発機構があるため、航空・宇宙関係と縁が深い街として知られます。トゥールーズには航空・宇宙関連の観光スポットも多く、郊外には宇宙科学教育を目的としたテーマパーク、シテ・ド・レスパスがあります。

シテ・ド・レスパスでは、フランスのロケット「アリアン5」や日本でも有名なロシアの「ソユーズ」や「ミール」の実物大モデルを見ることができます。またIMAXシアターやプラネタリウム、月面歩行のシミュレーション体験などがあり、楽しく天文学習ができる場所として、観光客にも人気のスポットです。

トゥールーズからは地下鉄とバスを乗り継いていけるほか、直接シテ・ド・レスパスへ行くシャトルバスも運行されています。季節によって運行時間が変わりますので、詳細は観光案内所などでご確認ください。

11.アエロスコピア(航空博物館)

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アエロスコピア(航空博物館)は、トゥールーズ郊外に2015年1月にオープンした新しい観光スポットです。世界最大級の全2階建て飛行機A380の製造工場とトゥールーズの空の玄関口であるトゥールーズ・ブラニャック空港に隣接する博物館。ここでは飛行機の機体の製造過程を総合的に学習できたり、飛行機の歴史、飛行機のパーツ工場の役割などについて学ぶことができます。

また、博物館ではスーパーグッピーと呼ばれるかつて活躍したアメリカのカーゴ専門機やエアバス A300B、世界最速の飛行機であったコンコルドなどの実際の機体を見ることができ、その大きさに圧倒されます。その他昔の小型飛行機のコレクションなどもある壮大なスペースの博物館です。

この博物館とエアバス社見学、またシテ・ド・レスパスとのセットプランなどもあるので、観光時間が限られている方は特に、観光案内所でニーズ合ったオプショナルツアーを探すのも効率的です。

12.エアバス社工場

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トゥールーズの名前を世界に知らしめているエアバス社。アエロスコピア(航空博物館)とトゥールーズ・ブラニャック空港に隣接するエアバス社のが誇る世界最大級の飛行機A380の工場を観光することができます。ボーイング社とともに飛行機界の王者エアバス社の工場は飛行機ファンならずとも、トゥールーズへ来たら観光してみたいところです。

工場見学ツアーではそのコンセプトの始まりから実際に世界の空にはばたくようになったまでを、体系的に見ることができます。まず工場の組み立てラインの建物を外側から見学したあと、具体的なA380の組み立てプロセスについて見ることができます。その後、ファーストフライトやトライアルフライトの様子などのビデオを見ます。観光客向けのツアーとはいえ、要予約、一切の写真撮影は禁止、入場の際は身分証明書の提示と厳しくルールが決まっていますので、観光される際は事前に詳細を確認ください。

13.植物園

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トゥールーズにある世界遺産の1つであるミディ運河のそばに植物園があります。1730年に開園した歴史ある植物園は7haの壮大な敷地の中で1300種類ほどの植物を見ることができます。トゥールーズ自然史博物館が植物園に隣接し、トゥールーズ市民の憩いの場所となっています。

植物園内にはカモや白鳥、ガチョウなどが戯れる池やメリーゴーランド、滝などもあるので、特に小さいお子さんと一緒にトゥールーズ観光される場合には、気分転換におすすめです。

また、植物園の入り口の門もお見逃しなく!特に東側の入り口の門はかつてのキャピトルの門の1つだったもので、植物園でゆっくりする時間がなかったらミディ運河観光の帰りに、門だけでも観光しておきたいところです。

◎まとめ

フランス南西の大都市、トゥールーズのおすすめ観光スポットのご案内いかがでしたか?トゥールーズには2つの世界遺産を含め見所いっぱいです。今回、ご紹介しきれなかった素敵な観光スポットや、ぜひトゥールーズへ観光へ来たら足をのばしたい周辺の街や村もたくさんあります。

この街が発祥のトゥールーズソーセージをはじめとするおいしい料理もいっぱい!トゥールーズの旧市街では中世から変わらぬ雰囲気を、航空機関連の観光スポットでは時代の先端の雰囲気をと、異なる2つ世界を同時に楽しむことができますよ!

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