ムガール帝国時代の都・ラホールのおすすめ観光スポット5選

ラホールはパンジャブ州の州都。パキスタン第2の都市で、インド国境より西に約24kmのところに位置します。ラホールの語源は「loha（鉄）」で、古代には町を守る頑丈な鉄壁が築かれていたと言われています。また1526年から300年以上にわたって続いたムガール帝国の都のひとつとなり、ムガール帝国時代最盛期の歴史的建造物が多く残されています。

市内には巨大なモスクのほか、ユネスコの世界遺産に登録されているラホール城やシャーリマール庭園などがあります。また、ガンダーラ美術で有名なラホール博物館もあり、ムガール帝国時代の歴史を感じとることができます。

ここではそんなラホールの観光スポットをご紹介したいと思います。

1.バードシャヒー・モスク

ラホール最初の観光スポットはバードシャーヒー・モスクです。これはムガール帝国の第6代君主アウラングゼーブの命によって、1671年から1673年にかけて建設されたモスクで、現在はパキスタンで2番目、世界で5番目に広いモスクです。

レンガ色を基調色とした荘厳な造りのモスクで、中央の広場にはなんと一度に10万人が入れるそうです。また広場の南にはパキスタンの独立を提唱したアッラーマ・イクバール（哲学者・詩人）の廟があります。こちらもモスクとともに、ラホールの人気観光スポットとなっています。

2.ラホール城

3代アクバル大帝はムガール帝国の覇権を確立した皇帝で、1566年にラホール城の建築を開始しました。その後、4代5代6代と歴代皇帝によって建設が続けられ、ムガール帝国最盛期の城となりました。世界遺産にも登録されている、ラホールの代表的な観光スポットです。

ラホール城内には、庭園、女王の宮殿シーシュ・マハル、大理石と90万個の宝石で装飾された小宮ナウラカ、バードシャーヒー・モスク、白い大理石の真珠モスク、鏡の宮殿、それに白亜のアーラムギーリ門など多くの見どころがあり、多くの観光客を魅了しています。

なお敷地は広く、観光には時間がかかるので時間に余裕を持ってお出かけください。

3.ラホール博物館

次のラホールの人気観光スポットはラホール博物館です。1894年に開館された博物館は、パキスタンの博物館の中では最も古く、また規模も最も大きいものとなっています。ラホール博物館には石器時代から20世紀までの収蔵品を展示する17のギャラリーがありますが、特にガンダーラ美術とイスラム美術のコレクションが人気で、観光客にもおすすめです。

その中でも必見は、ガンダーラ美術の傑作といわれる「断食する仏陀像」です。それまでの王子としての裕福な生活を絶ち、菩提樹の下での瞑想によって悟りを開く釈迦の姿を表現したものです。ぜひ一度、観光に訪れてみてください。

4.シャーリマール庭園

シャーリマール庭園はラホールのおすすめ観光地のひとつで、ラホール城とともに世界遺産に登録されています。第5代皇帝シャー・ジャハーンが1642年、ラホール郊外に造営した長方形の美しいペルシャ式泉水庭園です。

公園は高いレンガの壁に囲まれていて、そのレンガには美しい透かし彫りが施されています。また、「王の運河」のという名前の運河が流れていて、かつてはラホールから161km以上離れたインドのマードープルから水が引き込まれていました。その水は、園内にある400を超す噴水から吹き出し、庭園の温度を涼しく保っているということです。暑いラホールでひと休みするにはぴったりの観光スポットですよ。

5.アナールカリー・バザール

ラホールでショッピングを楽しみたいならここ、アナールカリー・バザールがオススメ。国内でも指折りの規模で、日用品から土産物までさまざまな品物が売られており、多くの人で賑わいます。特に観光地化はされていないため、ラホールの地元の人々の暮らしぶりを間近で見ることができますよ。

またほかにもラホールにはバザールがいくつもあり、女性向けの服やアクセサリーを扱う「レディバザール」、キッチングッズを扱う「キッチン・バザール」、銀製品を扱う「シルバー・バザール」、アクセサリーなど金製品の店が並ぶ「ゴールド・バザール」などがあります。ラホール観光としてぜひ訪れてみてくださいね。

◎まとめ

パキスタンの第2の都市、ラホールの観光スポットをご紹介しましたが、いかがでしたか？ラホールはパキスタンの文化、芸術の中心地といわれており、国内の他の都市と比べて歴史的な建造物が多く残されているのが特徴。カラチやイスラマバードとはまた違ったパキスタンの魅力を発見してみてくださいね。

ムガール帝国時代の都・ラホールのおすすめ観光スポット5選