実在した伝説のヒーロー!バヌアツ初の世界遺産「首長ロイ・マタの地」

画像出典: PhillipC (CC BY 2.0)

実在した伝説のヒーロー!バヌアツ初の世界遺産「首長ロイ・マタの地」

南太平洋のバヌアツで長い間語り継がれてきた伝説上の人物、首長ロイ・マタ。その実在が証明されたのは、ごく最近のことなんです。バヌアツで初めての世界遺産に登録された首長ロイ・マタゆかりの地は3か所。ロイ・マタの邸宅跡、ロイ・マタが息を引き取った洞窟、そしてロイ・マタの墓です。バヌアツに伝わる文化や伝統を学びながら、これらの伝説の地を巡るツアーはとても神秘的。そんな世界遺産「首長ロイ・マタの地」をご紹介しましょう。

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実在した伝説のヒーロー!バヌアツ初の世界遺産「首長ロイ・マタの地」

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首長ロイ・マタの地とは

ロイ・マタとは、バヌアツのエファテ島周辺を支配する首長の総称。現在では地位を示す称号であって個人名ではないのですが、世界遺産が指しているのはロイ・マタいう名の初代首長となった人物です。そのロイ・マタという男は地元で語り継がれていた伝説の英雄。長い間実在したのか、想像上の人物なのかは議論の的となっていましたが近年その実在が証明されたんです。

ロイ・マタは1600年頃に活躍した人物。部族間の争いを終結させ、島に平和をもたらしたリーダーでした。見晴らしのいい海辺に家を構え、バヌアツの人々から崇拝されていましたが、最後は弟の放った毒矢に倒れたとされています。

バヌアツ初の世界遺産登録地となったロイ・マタ首長の地は、3つのエリアに分かれています。物語に登場する「邸宅」「死んだ場所」「墓」がその場所で、それぞれがバヌアツの3つの島に点在しています。バヌアツのロイ・マタ文化や伝統を伝える稀少な証拠として、世界遺産に登録されたのです。

首長ロイ・マタの地へのアクセス

首長ロイ・マタにゆかりのある世界遺産はエファテ島、 レレパ島、 エレトカ島の3つの島に点在しています。

エファテ島のロイ・マタの住居跡とレレパ島のロイ・マタが命を落としたフェルス洞窟は個人で勝手に立ち入ることはできないので、許可をとっている観光ツアーに参加するようにしましょう。

ロイ・マタの墓があるエトレカ島は聖地ということで地元の人でも立入禁止になっています。

首長ロイ・マタの地のおすすめポイント① : エファテ島のロイ・マタの邸宅跡

出典: Mlenny / istock

世界遺産になっているロイ・マタの邸宅跡はエファテ島の海に面した一角にあります。ただし、現在は石の壁などごく一部だけしか残されていません。エファテ島へはボートでアクセスします。木々で囲まれた広場があり、ツアーで訪れるとロイ・マタ時代の扮装をした住民たちが踊りを披露してくれますよ。

エファテ島は人口も比較的多く、バヌアツでは3番目に大きい島。エファテ島にはバンヤンツリーの大木や、ウミガメが保護されているタートルベイなどの観光スポットがあります。また、ブルーラグーンという自然にできた湖で、泳いだりシュノーケリングを楽しんだりすることもできますよ。

首長ロイ・マタの地のおすすめポイント② : レレパ島のフェルズ洞窟

出典: Phillip Capper / flickr

世界遺産レレパ島のフェルズ洞窟は、英雄ロイ・マタが息絶えたとされる場所。洞窟は高さが35メートル、幅と奥行が約50メートルで、壁には彩色された岩絵や岩刻画が残されています。研究の結果、多くの壁画はロイ・マタが活躍した1600年頃の絵であることがわかりました。壁にはクジラ、タロイモ、鳥、人物などたくさんの絵が描かれています。

またロイ・マタが横たわっていたという石のベッド近くの壁には、約10メートルに渡って正確なカレンダーとともに月、太陽、雨なども描かれているんですよ。古くから自然と共存してきたバヌアツの人々の暮らしが垣間見れます。

首長ロイ・マタの地の注意事項

世界遺産首長ロイ・マタの地は、バヌアツの人々にとっては最も神聖な場所。邸宅跡のあるエファテ島と命を落としたレレパ島のフェルズ洞窟へは観光ツアーで周ることができますが、聖地では失礼のないように心がけたいですね。

またロイ・マタが眠るエトレカ島へは原則として誰も立ち入ることができないので、ご注意ください。

◎まとめ

バヌアツの世界遺産「首長ロイ・マタの地」をご紹介しました。ツアーでは、エファテ島とレレパ島をボートで回ります。青く澄んだ海とともにご堪能ください!

南の島バヌアツといえば多くの観光スポット。世界遺産を巡り実在した英雄ロイ・マタの生涯に思いを馳せてみるのも、一味違うステキなバケーションの過ごし方ですね。

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