名称:Archaeological Heritage of the Lenggong Valley
住所:Lenggong, Perak, Malaysia
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/1396
マレー半島の北部に広がるレンゴン渓谷で、およそ200万年前の旧石器時代のものと思われる遺跡群が発見されました。これらの遺跡はアフリカ大陸以外では最古の人類の痕跡と言われおり、中でも非常に綺麗な状態で発見された全身骨格の人骨「ペラ・マン(Perak Man)」は瞬く間に世界中で話題となったのです。
2012年には「レンゴン渓谷の考古学遺跡(Archaeological Heritage of the Lenggong Valley)」として、マレーシアで4番目の世界遺産にも登録されました。マレーシアの首都クアラルンプールから約4時間と少々アクセスが不便ではありますが、人類の歴史を知る上では外せないスポットですよ!
それでは、マレーシアの世界遺産「レンゴン渓谷の考古学遺跡」についてご紹介していきましょう。
目次
人類の歴史を紐解くマレーシアの世界遺産・レンゴン渓谷の考古遺跡
レンゴン渓谷の考古学遺跡とは?
Just Pinned to Travel: Definitive Guide to visiting Lenggong, Malaysia's Fourth and less-known UNESCO heritage sit… https://t.co/q1Ryeq71q1 pic.twitter.com/e4Yl4BpxMM
— Travel Sassy Seniors (@TravelSassys) October 29, 2017
マレ-半島の北部にあるペラ州の州都・イポー(Ipoh)から2時間ほど北上したところに、レンゴン渓谷(Lenggong Valley)という緑豊かな渓谷があります。この田舎町が一躍有名になるきっかけとなったのが、2012年に世界遺産に登録された「レンゴン渓谷の考古学遺跡(Archaeological Heritage of the Lenggong Valley)」です。
ここでは約200万年前の旧石器時代から鉄器時代に至るまでの4つの遺跡が発見されており、人類の進化や文明の歴史を紐解く上で欠かせないものとして、世界中から注目を浴びています。約100万年前のものと推定される全身骨格の人骨「ペラ・マン」や石器製造場所らしき痕跡、そして実際に使用されていたと思われる銅器などはどれも保存状態が非常に良く、その点も高く評価されているのです。
人類が存在したことを示す遺跡としてはアフリカ大陸に次ぐ最古のもので、尚且つ、同じ場所で人類が生活し続けたことを示す遺跡としては世界最長を誇るという「レンゴン渓谷の考古学遺跡」。
こちらで発見された「ペラ・マン」を含む遺物たちは、現在「レンゴン考古学博物館(Lenggong Archaeological Gallery)」で見ることができますよ!これは見逃せませんね。
レンゴン渓谷の考古遺跡へのアクセス
レンゴン渓谷を観光する際は、同じペラ州の州都であるイポー(Ipoh)を拠点にするのがおすすめです。
まずは、イポー駅近くにあるバスターミナル「Medan Kidd Bus Station」から35番バスに乗りましょう。
経由地であるクアラ・カンサー(Kuala Kangsar)までは約90分。35番バスは90分間隔で運行しています。
クアラ・カンサーからは、レンゴン(Lenggong)行きの99番バスを利用しましょう。乗車時間は約1時間で、バスはおよそ1時間間隔で運行しています。バス停から「レンゴン考古学博物館」までは2km程離れており、徒歩以外の移動手段はないので注意が必要。周辺は緑に囲まれたのどかな場所ですが、特に目印になるようなものが無いのでホームページの地図などで事前に確認しておくことをおすすめします。
レンゴン渓谷の考古遺跡のおすすめポイント
◆レンゴン考古学博物館
Fan of history? Here is a suggestion, Lenggong Archaeological Museum or Kota Tampan Archaeological Museum.#Tourismperak #VisitPerak2017 pic.twitter.com/2hLsKfMkHs
— Tourism Perak (@PerakTourism) August 9, 2017
レンゴン考古学博物館(Lenggong Archaeological Gallery)で最も有名なものといえば、全身きれいなままの状態で発見された人骨「ペラ・マン」ですよね。それと同時に、レンゴン渓谷で発掘された旧石器時代から青銅器時代に至るまでの鉄器や壁画、装飾品などは、人類の進化と彼らの生活文化の発展がわかる貴重な史料として様々な分野から注目を浴びています。
多くの人はケダ州にあるブジャン渓谷(Bujang Valley)が最古の遺跡だと主張していたようですが、レンゴン渓谷で発見されたものはそれより遥かに古い約200万年も前のものだということが証明されたのです。博物館内には当時の生活の様子をわかりやすく再現した人形なども展示されており、子供でも分かりやすい内容となっていますよ。
◆全身人骨
Discover one of Perak's most interesting yet unknown sites... Lenggong!
— Tourism Perak (@PerakTourism) November 20, 2017
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レンゴン渓谷で発掘された人骨は「ペラ・マン」は、約100万年前以上も前からこの地で生活していたマレー半島最古の人間です。この頭蓋骨から「ぺラ・マン」の背丈は154cm程で、推定年齢が40歳代の男性だと推測されています。2004年には約8000年前のものと思われる「ぺラ・ウ-マン」も発見されており、こちらは身長およそ148cm、推定年齢は同じく40歳代だと考えられています。
こんなにきれいな状態で、そして完成形に近い状態で発見される人骨はとても珍しいそうですよ。
レンゴン考古学博物館に展示された遺物からは、彼らが約200万年前から1万年ほど前までこの地で狩猟や採集をしながら生活し、石器物を造り出していた最初の人間であることがわかっています。ぜひ「ペラ・マン」を一目見に訪れてみてくださいね。
◎まとめ
今回ご紹介した世界遺産「レンゴン渓谷の考古遺跡」のみならず、マレーシアでは今もなお各地で遺跡が発掘され続けています。目覚ましい発展を遂げ近代化が進む一方で、太古の歴史を紐解く上でカギとなるような史跡がまだまだ眠っているのですね。我々の祖先やその歴史に結びついて行くであろう遺跡の数々は、ぜひとも見ておきたい貴重な世界遺産です。