グジャラート・パタンにある世界遺産!ラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)の魅力

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グジャラート・パタンにある世界遺産!ラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)の魅力

インドの北西部グジャラート・パタンにあるラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)は2014年に世界遺産に登録されました。パタンの郊外、サワラティ川の川岸に築かれた7層構造の階段井戸。11世紀にソランキ王朝の王妃ウダヤマティが亡くなった王を偲んで建設させたといわれています。

13世紀になりサワラティ川の氾濫により泥土に埋もれてしまい、それから20世紀になるまで本格的な発掘調査は行われませんでした。長い間泥土によって守られてきたために保存状態がとても良く、当時のままの素晴らしい彫刻などを鑑賞することができます。ではグジャラート・パタンにある世界遺産「ラニ・キ・ヴァヴ」をご紹介します。

目次

グジャラート・パタンにある世界遺産!ラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)の魅力

グジャラート・パタンにあるラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)とは?

出典: JeremyRichards / shutterstock

インド西部グジャラート州パタンにあるラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)。井戸という名前ですが日本の井戸のイメージとは程遠く、どちらかといえば地中に掘られた神殿のような雰囲気です。ガンディーの出身地でもあるパタンは中心都市であるアーメダバードから北西に約130キロ、精密に作られた木造家屋が細い街路の周りに建ち並んでいます。そしてイスラム勢力の攻撃を受けるまでにヒンドゥー文化の中心として栄えました。

グジャラート州に数多く残る階段井戸の遺跡ですが、ラニ・キ・ヴァヴは1050年に造られた州最古の階段井戸です。川の氾濫によりシルトという砂と粘土の中間のような泥土が積もり、ほぼ当時のままの最良ともいえる状態で発掘されました。

アクセス

バス利用の場合は、アフマダーバード・セントラル・バススタンドからパタン行きで約3時間ほどで到着です。
ラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)はパタン・バススタンドからおよそ3キロほど郊外にあります。

グジャラート・パタンにあるラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)のおすすめスポット

水の供給スポット

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階段井戸はグジャラート州やラジャスタン州など水が慢性的に足りていない地域でよく見られます。貴重な水の供給源であるだけでなく、水の蒸発熱を使った自然のクーラーとしても活躍しました。ラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)はサイズも大きく奥行き64メートル、幅は20メートル、深さ27メートルの長方形の形を取っています。グジャラート州やラジャスタン州に数ある階段井戸の中でも巨大なものとして知られています。

ラニ・キ・ヴァヴは7層からなっており、水の神聖性を高める寺院として設計されました。この階段井戸は13世紀のサラスワティ川の氾濫により砂に埋もれてしまい、人々の記憶から完全に忘れさられていました。しかし1958年以降にインド考古局によって発掘、修復が行われ、今の形となっています。

厳しい暑さのインドの乾燥地帯において水は非常に貴重で、当時この階段井戸はパタンにおいて欠かせない存在であったはずです。

精巧な彫刻群

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ラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)はパタンにおける水の供給スポットであるだけでなく、美しい彫刻群でも知られています。井戸の壁面にヒンドゥーの神々や物語をモチーフにした細かな彫刻が施されていて、優れた芸術作品として人々に愛されました。ヴィシュヌ神をはじめ、ヒンドゥーの神々の像は800体を越えます。

亡くなった王への追悼とヒンドゥー信仰、そして水供給のために1000年以上前に設計されたラニ・キ・ヴァヴ。いまも神秘的な雰囲気が漂っています。

◎まとめ

グジャラート・パタンにあるラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)をご紹介しました。1000年を越える非常に歴史ある建造物で、まるで神殿かのような神聖な雰囲気を醸し出しています。奇跡的に残った数多くの精巧な彫刻も見ものです。グジャラート州パタンを訪れたのなら、ぜひラニ・キ・ヴァヴ(女王の階段井戸)を鑑賞してくださいね。

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