名称:クリスチャンフェルド
住所:Christiansfeld
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/ja/list/1468
1773年ルター派プロテスタント集団のモラヴィア教会が設計し建設した、デンマークの西にある町クリスチャンスフェルド。15世紀にローマ・カトリック派と袂を分かち、独自のルター派プロテスタント共同体を作り上げたモラヴィア教会。その思想は平等や人権を重視したもので、その文化や思想が彼らの手によって造られたこの町全体に映しだされていることから2015年に世界遺産として登録されました。
キリスト教プロテスタントの思想が反映された都市、興味深いですね。そんなクリスチャンスフェルドの魅力あるおすすめポイントを厳選してご紹介します。
目次
平等と人権尊重の思想を持つモラヴィア教会の入植地クリスチャンスフェルド
クリスチャンスフェルドとは
南デンマークのコリング市にある人口わずか約3,000人ほどの小さな町、世界遺産クリスチャンスフェルド。このクリスチャンフェルドは18世紀にキリスト教プロテスタントの一派、モラヴィア教会の入植によって27年の歳月をかけて造られた町です。
モラヴィア教会とはプロテスタント・ルター派教会のうちの1つであり、15世紀に誕生したキリスト教共同体です。平和的な思想や平等や人権に重きを置くモラヴィア教会の価値観が1つの町として残されており、2015年にクリスチャンフェルドの町全体が世界遺産として登録されました。
クリスチャンフェルドはとても小さな田舎町で、ヨーロッパの香りが漂う石畳の街路にレンガの建物が立ち並ぶ静かな街です。しかしその中でひと際目を引くのが、立ち並ぶオレンジ色の屋根と黄色い外壁の家々です。この同じカラーリングの家々が、モラヴィア人の住居でした。またこの小さな町では、はちみつをたっぷり使った伝統のハニーケーキが名物。町の小さなショップでも販売されていますよ。
クリスチャンスフェルドへのアクセス
車ならデンマークの首都コペンハーゲンから高速道路を使用し、およそ2時間半ほど西に移動した場所にあります。電車では2度ほど乗り継ぎながらオーデンセ、コリング等の都市を通過し、およそ3時間弱で到着します。
近隣の都市コリングからはバスも出ており、およそ30分程南下すればクリスチャンスフェルドに到着します。
クリスチャンフェルドのおすすめポイント①:モラヴィア教会
世界遺産クリスチャンフェルドの最初のおすすめは、この町の始まりの地でもあるモラヴィア教会です。1773年にモラヴィア教会の信者たちによって建設が開始されたクリスチャンフェルド。モラヴィア教会を中心に据えて都市計画が立てられ、文字通りの町の中心に位置しています。教会はこの地に入植した人達にとって心のよりどころで、非常に重要な場所でもありました。
外観は背の低いシンプルな木造の建物。中に入ると白一色で統一され、無駄のない非常に清潔感のある印象の教会となっています。教会の傍には修道女が住む家々が立ち並び、いずれも信者の家の特徴であるオレンジ色の屋根と黄色い外壁で造られています。こうした建物ひとつひとつも、クリスチャンスフェルドの世界遺産の一部となっています。
クリスチャンスフェルドのおすすめポイント②:特有の街並み
町全体が世界遺産というクリスチャンスフェルド。この世界遺産の町のもうひとつのおすすめポイントは、かつてモラヴィア教会の信者達によって作り出された美しい街並みです。落ち着いたオレンジと黄色の外観が何棟も立ち並ぶ街並みはレンガ造りの建物や石畳と見事に調和し、絶妙によい雰囲気を生み出しています。平等や人権を重んじたモラヴィア教会の思想が反映されているという、クリスチャンスフェルドの美しい街並みにぜひ注目してみてくださいね。
◎まとめ
モラヴィア教会の入植地として世界遺産に登録されたデンマークの小さな町、クリスチャンスフェルドのおすすめポイントをご紹介しました。平等を愛し人権を重視したプロテスタント集団、モラヴィア教会。クリスチャンフェルドはこのような素晴らしい文化、思想を町全体に色濃く映しています。1773年当時の姿の教会やオレンジと黄色で彩られた建物を訪れて、入植したモラヴィア教会の人々の思いを感じてみてください。